日本共産党稲城市議団ニュース No.184(2003年8月)


6月議会

「住民が主人公」の市政の実現に全力

 選挙後初の定例議会が6月11日から30日まで行なわれました。 長引く不況による厳しい暮らしの中で,今,「平和を」「暮らしを」守ってというのが多くの住民の声ではないでしょうか。
 私たち日本共産党稲城市議団は,若いコンビで力を合わせ,住民の切実な声をしっかり議会に届け,「住民が主人公」の市政の実現に力をつくします。

2003年8月 日本共産党稲城市議団


■図書館,乳幼児医療■

−6月議会の市議団の取り組み−

 6月議会は,11の議案審議と2件の陳情審査が行われました。

 市議団は,一般質問で中央図書館にPFI方式を導入する問題を取り上げました。 PFI方式は,建設・運営を民間に委ねるもので,「まともな図書館がほしい」と言う住民の声にPFI方式でこたえられるのかを問いました。

 乳幼児医療費「所得制限なし」の年齢引き上げを求める一般質問では,具体的な財源を示し,2歳まですぐにでも可能であることを明らかにしました。

 また,陳情では,さらなる課税強化に反対する「高齢者などへの課税強化中止を求める意見書」に賛成したのは,日本共産党市議団と森本議員のみという残念な結果になりました。

 さらに,「稲城市個人情報保護条例」をよりよいものとするため,修正案を提案するなど積極的な議会活動に取り組みました。

 日本共産党稲城市議団は,引き続き住民の暮らしを守り,住民要求実現にむけて,全力をあげて仕事をしていく決意です。



「中央図書館建設」=PFIで
図書館の公共性やサービスは守られるでしょうか

■「PFI」に広がる懸念■

 稲城市は,中央図書館の建設・運営にPFI(Private Finance Initiative)方式を導入しようとしています。 PFI方式は,建設から管理・運営まで20年間にわたって,特定の営利業者に委託するもので,市民や教育・図書館関係者,一部市議らの間で「教育,文化への行政責任はどうなるのか」との懸念が広がっています。

 とくに,PFI方式の導入は,市議会でも教育委員会でも図書館協議会でも議題として正式に審議・議決されたことがなく,市民の疑問も無視して,行政主導でコンサルタント会社の言いなりに導入が既成事実化されつつあることは重大問題です。


■憲法や教育基本法に通ずる図書館法の理念に立って質問■

 これで,図書館の公共性やサービスは守られるでしょうか。 住民の要求は取り入れられるでしょうか。 岡田市議は,まともな図書館がほしいという住民の声,憲法や教育基本法に通ずる図書館法の理念,この立場に立って質問しました。

 質問の中で,収益性のない図書館業務に営利業者が参入して,市民へのサービスが拡大する余地があるのか疑問と質問。 これに対して,市は,根拠も示さないまま,コスト削減,サービス向上が望め,直営よりもよい,と強弁。


■日本図書館協会も警鐘■

 再質問で,教育分野への民間企業の参入に関する文部科学省の見解(下記参照)も示して,さらに追及したところ,市は,「その見解は当然」と問題点を認めざるを得ませんでした。 さらに図書館事業の進歩発展を目的とする社団法人日本図書館協会の警鐘(下記参照)も紹介し,あらためて,住民,議会,行政,専門家による,PFI方式導入の是非も含めた徹底した協議の場を作ることを求めました。


民間企業の教育分野の参入についての文部科学省の見解(概要)

(1) 利益追求都市的配分(株式配当)が中心になり,教育研究にすべて再投資されることが制度上保障されていない。 (2) 利潤追及を第一とすることから,経営の安定性・継続性の確保が困難である。 (3)大出資者の意向により,教育方針等が安易に変更されるおそれがある。

社団法人日本図書館協会の警鐘(「都政新報」(6月10日付)の報道から抜粋)

「収益性のない図書館業務に事業者のサービスが拡大する余地があるのか疑問。効率性を重視し,住民要求にこたえられなくなる可能性もある。また,資料の相談業務など人的な資源が重要な業務の特性から,運営を事業者にまかせてしまっては,ノウハウが蓄積できなくなるだろう」


個人情報保護条例案が可決

−日本共産党は修正案を提出−

 6月議会では,「稲城市個人情報保護条例案」が審議され,可決されました。

 市の条例案は,国の定めた「行政機関の保有する個人情報の保護に関する法律」をほぼ引き写した内容でした。 この条例案には,実施機関(市)が保有する個人情報が,(1) 保有目的以外に利用される危険,(2) 国・他の地方自治体・その他の機関に漏洩する危険,(3) どのような情報がどの機関に知らされているのか本人に完全に知らされない危険(情報の自己コントロール件の保障の不十分さ)がありました。 そのため日本共産党は市の条例案に対して,これらを正す修正案を提案しましたが,否決されました。

 しかし,市の条例案は,上記のような不十分さがありつつも,住基ネットの8月からの本格稼働を目前にして,情報の漏洩や不適切な使用がされた場合は結合の遮断をするなどの規定があることから,市議団は賛成しました。


日本共産党稲城市議団の修正案(要旨)
  1. 条例の目的を「市政の適正かつ円滑な運営」から「個人の権利利益の保護」に変更。
  2. 個人情報の実施機関以外の者への提供についてのあいまいな規定を削除。
  3. 本人以外からの個人情報の収集が行なわれた場合や,市以外への外部提供の際,本人に通知する(情報の自己コントロール件を保障する)。
  4. 実施機関が個人情報ファイルを保有するとき市長に通知をしなくてもよいとする「適用除外ファイル」の規定を削除。


たらお治子市議の一般質問

岡田まなぶ市議の一般質問

■少人数学級について■

 少人数授業を進めるという市に対し,週21〜23時間の授業のうち,5〜6時間の少人数授業では不十分であることを指摘しました。 どの子にも行き届いた教育を行えるよう少人数学級の実現を求めました。

■平尾外周道路(2丁目側)の歩道の設置について■

 第三次長期計画で,財政難から見送られている,外周道路歩道の設置を求めましたが,当面は安全対策で対応するという答弁でした。 大型事業優先ではなく,身近な生活道路の改善が求められています。

■乳幼児医療費「所得制限なし」の年齢引き上げについて■

■中央図書館建設について■

■iバスについて■

 この1年間のバス事業の黒字分1,400万円を明らかにし,住民の「増便を」という声とこの1年間の住民の利用の成果にたって,増便に向け,これを4台目のバス購入にあてることなどを求めました。

■交通安全対策について■

 2001年3月の議会で採択されている分離信号設置について,年度後との目標を決めるなど具体策をもって早急に対応することを求めました。


6月議会の主な議案・陳情の概要と市議団の態度

議案・陳情に対する各会派の態度と結果はこちら


■稲城市手数料条例の一部を改正する条例■

【概要】住基ネットの本格稼働にあわせ,住民基本台帳カードの交付を行なう。

【市議団の態度】住民基本台帳カードの交付,住基ネットの本格稼働の下地となる個人情報保護法に,個人情報の漏洩の危険性があり,このもとでは,カードの発行は控えるべきという立場から反対しました。


■税源移譲を基本とする三位一体改革の早期実現を求める意見書■

【概要】地方分権改革推進会議(首相の諮問企画)が「三位一体の改革についての意見」をまとめました。
 地方への税源移譲を先送り西,国庫補助負担金・地方交付税を削減するこの「意見」に対し,批判の声があがっています。

【市議団の態度】意見書の中に「国の責任の後退」につながらないよう強調する文言を追加することを求めました。 結果的に,意見書にその文言は入りませんでしたが,原案に賛成しました。


■高齢者などへの課税強化中止を求める意見書■

【概要】6月に政府税制調査会が大増税の「中期答申」を出しました。 政府は,「公的年金等控除」の廃止・縮小など,高齢者に対する増税の検討をしています。 課税強化の中止を求め,政府への意見書の提出を求めた陳情です。

【市議団の態度】政府が一連の制度見直しで求めているのは,十分な負担能力をもつ大企業や高額所得者の負担を減らす一方で,圧倒的多数の中低所得者や中小企業に負担を転嫁することです。 社会保障の相次ぐ改悪で高齢者の負担は増えています。 さらなる課税強化に反対するため,陳情に賛成しました。



9月議会は,9月2日開催予定です。

一般質問等で取りあげてほしい提案やご意見をお寄せください。