日本共産党は道理も根拠もない議員定数削減には反対です
市民の多様な意思の反映こそ求められています
市民のみなさん
12月定例市議会初日の一日、市議会議員の定数を現在の24名から22名に削減する議案が、稲政会、市民クラブ、第二市民クラブ、公明党の四会派議員の連名で、議員提出議案として提出されました。理由は、「社会経済状況の変化に対応し議員定数を稲城市の現状に則した見直しを図る必要があるため」としています。日本共産党は、今回の定数削減に、市民の市政参加という基本的権利を侵すものとして反対し、この条例案の撤回を要求します。
市民陳情より議員提出を優先するのは公平ではありません
そもそも議員定数は、憲法と地方自治法にもとづき、民意が正しく反映されるよう、自治体の人口に応じて定められています。稲城市の法定数は36名です。ところが、これまで稲城市ではつねに法定数を下まわる議員定数を条例で定めてきました。95年3月にも、当時の市長・市議選直前であるにもかかわらず多くの市民の反対を押しきって、2名減の定数削減を強行したばかりです。今回の定数削減は、12月議会にむけた市民からの請願・陳情が締め切られたあとのことであり、市民の陳情より議員提案を優先するのは公平ではありません。
議員歳費を引き下げて現行定数を守りムダをなくして市民福祉の拡充を
提出理由では「社会経済状況の変化に対応」といっていますが、これほどおかしな話はありません。今日の消費不況や社会不安、国民犠牲の政治は、消費税の5%への増税や銀行への60兆円の税金投入など、自民党政治がつくりだしたものであることは周知のとおりです。そして稲城市においても、市民サービスをきりすてる一方で、大型事業にばかり目を奪われ、「この街が倒産する」(週刊ダイヤモンド98・5・30号)と報道されるほどの「借金財政」(97年度決算で929億円の将来実質財政負担)をつくりだしてきた石川市政の応援団として、その予算にことごとく賛成してきたのがこれらの会派ではありませんか。
しかも、年間わずか5千万円の敬老金を廃止(98年9月議会。ただし公明党は反対)する一方、議員歳費を「なぜもっと値上げしてくれなかったのか」(98年3月議会で第二市民ク)と値上げを要求し、九月議会で強行したのもこれらの会派です。「社会経済状況の変化」を口実に、市民の理解と賛同を得ようとするごまかしは許せません。「社会経済状況の変化」を本気で口にするのなら、市民のくらしや福祉に心をくばり、議員歳費を引き下げて、ムダをなくし市民福祉に力を入れるべきではないでしょうか。
市民の多様な意思が反映される市民に開かれた市議会に
前回の議員定数削減以降、「議会改善」と称して、「行政へのチェック機能」「住民意思の反映」という議会本来の役割を自ら投げ捨てる動きが強められました。例えば一般質問は、これまでの「一問一答」から、大項目ごとにまとめて行う一括方式に。また、行政がどんなに簡単な答弁ですませても再質問は二回に制限。さらに市民からの請願・陳情の提出期限も、これまで議会開会当日のぎりぎりまで許されていたのが、8日前と制限され、そのうえ同じ趣旨の議員提案がある場合は、市民陳情は資料として議員に配布するだけで委員会への付託さえしない(従来は議員提案は取り下げ、市民陳情を優先して審議)。その一方で、議員提出議案だけは議会初日の議会運営委員会までに提出すれば審議できるようにしているのです。
「これから地方分権の時代となり、市町村長の権限が強化される。議会の権限は強化しないで議員をへらすというのは矛盾している。議会の権限が低下して得をするのは執行機関である」(95年11月稲城市議会議員研修会の講師講演)といわれている今日、「地方分権」にも逆行する「議会改善」を進め、そのうえ議員定数削減をおしつける態度は、不真面目としか言いようがありません。いま大切なことは、まともな市民の声がとどく開かれた議会にしていくことではないでしょうか。
市民のみなさん
今回の定数削減を許すと、稲城の市議会は27年前の「稲城町の時代」(人口一万九千人)に逆戻りです。現在の人口は六万五千人で、町の時代の3.4倍にもふくれています。来年には若葉台地区の入居もはじまり、人口は確実に増加します。市民の多様な意思の反映が求められるのは明らかです。なんの道理も根拠もない議員定数削減は、議会の自殺行為だと考えます。多様な意見をだしあってこそ議会の活性化も民主主義も前進できるのではないでしょうか。日本共産党は、市民のみなさんと協力してがんばります。
参考資料:市議会議員の歳費の推移一覧
