2001年第4会定例会における議案・陳情に対する日本共産党稲城市議団の討論



「稲城市職員の再任用に関する条例」について楠原市議の賛成討論

 第58号議案 稲城市職員の再任用に関する条例について,賛成の立場から討論をいたします。

 今回の提案は,地方公務員法等の一部改正により,地方公務員の新たな再任用制度が導入されたことに伴うものであります。今回導入の再任用制度によって,60歳定年後も希望すれば65歳まで引き続き働ける道が開かれたことは,高齢化社会において大いに賛成できることだと思います。しかし,問題点も多く残されていますので,そのいくつかについて改善を求めておきます。

 1つは,希望する人すべてが再任用されるかという問題です。稲城市では毎年平均15人から20人の方が定年で退職しています。一方,過去5年間の新規採用は年平均で7.4人です。また,今後の予測では,平成20年から22年の3年間で,130人の定年退職者が想定されています。条例案では,本人の申し込みを前提に,任用基準として,定年前の勤務実績が良好で,継続勤務に対する意欲がある者について,任命権者が先行による能力実証を経た上で任用するとなっています。再任用にあたっての一定の基準は必要と思いますが,任命権者の判断で幾らでも狭き門になる問題点を含んでいます。また,年度によっては,相当数の定年退職が予想されています。そうなりますと,常時勤務はもちろんのこと,短時間勤務の場合も,常時勤務を要する職員に換算し,実質的な定数管理を行なうとなっていることから,新規採用の道がほとんど閉ざされてしまうという事態も想定されます。こうした問題点の解決が必要ではないでしょうか。

 2つめは,再任用職員が部署によって増えすぎて,仕事上の弊害が生じないかという問題です。たとえば,一般的なパート職員や,シルバー人材センターなどにお願いしている仕事を脅かすことも想定されます。また,正規職員との関係も,再任用職員が多い部署ではどうかという問題が出てくるのではないでしょうか。これは,部門別,部署別に再任用職員の比率を設けるなど,運用というよりは,制度上の問題としてきちんと対策を講じていく必要があると思います。

 最後に,高齢化社会対策基本法にもとづくとなっていますが,60歳定年以後,きちんと年金が受けられる状況であれば,あえてこういうことをやらなくてもいいはずです。一方で年金の受給年齢を引き上げる制度改悪を行いながら,その穴埋め策としてこういう制度を設ける。これは政府の責任であり,大いに矛盾があります。そういうことにもちゃんと目を向けながら適切な対応を図ってほしいことを申し述べて,賛成討論といたします。

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「稲城市立小学校設置条例の一部を改正する条例」について多羅尾市議の賛成討論

 第59号議案 稲城市立学校設置条例の一部を改正する条例について,討論を行ないます。

 今回の条例改正案は第五小学校と第八小学校を来年14年3月31日に廃止し,4月から新たに小学校を設置するため,稲城市立学校設置条例の一部を改正するもので,五小と八小を統合し,新しく平尾小を設置するということから提案されたものであります。五小と八小の統合に関しては,準備会をつくって今議論しているというところで,その点については私たちも評価したいと思っていますが,その一方で統合に際しては様々な問題も心配されています。これまでの一般質問で何回も質問しているわけですけれども,その中の一つとして,一クラスの人数が増えてしまう。40人学級やそれに近い学級が出てきてしまうということに対しては,きちんとした対策をとっていくということが必要ではないでしょうか。保護者の方々からもそのような意見が出ています。今,40人学級ではひとりひとりの子どもたちに丁寧に教えていくことができないということで,全国的にも少人数学級に取り組む自治体が出てきていたりしている中ですが,稲城市では反対に統合して40人学級をつくってしまうという動きになっています。これは,今の全国的な動きとも逆行していると思うわけです。子どもたちや保護者が安心して統合をむかえられるように,40人学級の問題についてはすぐに解決してほしい問題だと思います。これまでの答弁でも,少人数学級について取り組むとか,TTなどに積極的に取り組んで,できるだけ複数の学級を実現するように努力したいということを答えられていますので,ぜひそれらに具体的に取り組んでいただくことを要望しまして,賛成討論といたします。

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「一般会計補正予算(第3号)」について楠原市議の賛成討論

 第60号議案 東京都稲城市一般会計補正予算(第3号)について,賛成の立場から討論をいたします。

 今回の一般会計補正予算は,小学校,保育園,文化センター及び道路などの安全対策や施設の修繕,補修を市の緊急経済対策,雇用対策とあわせて行なうものとなっています。また,介護保険の利用料負担軽減事業実施に伴う補正予算も組まれています。同時に,高齢者が増えたことや,リストラなどの影響で収入が減って,そのために生活保護の世帯が増大することに伴い,生活保護費の増額と,その財源である国庫負担金の増額を求めるものとなっています。さらに,多摩川衛生組合の平成12年度の負担金の精算確定による返還金などが主な内容となっています。補正予算全体を通して言えることは,市民の暮らしや介護の実態もある程度踏まえたものであり,緊急の経済対策,雇用対策も盛り込まれた補正予算となっていることは,評価できます。

 しかし残念なことに,いずれも国あるいは都の補助事業の範囲にとどまっているなどの問題が残っています。この点では,市民の切実な要求,改善を要する独自の市の施策などを積極的に盛り込む努力をこれまで求めてきました。こうしたことが残念ながらなかなか生かされていないという問題があります。施設の経年劣化や安全対策ということなどを考えれば,たとえば第四文化センターの植え込みの街灯は,6年も放置されています。第二保育園のフェンスの問題なども,審議の中で,もう少し実態を踏まえた対応が必要ではなかったかという疑問が残ります。また,介護保険の利用料軽減では,都の示す基準収入の枠を超えることがなぜできなかったのか。介護サービスの質を向上させるためにも,サービス業者の負担軽減は市の独自対策として打ち出す必要があったのではないでしょうか。さらに,この際,保険料についても市の独自対策として減免あるいは免除の措置をとる必要があったのではないかと思います。この点では,市の予算規模を一般家庭の予算規模に置き換えた場合,1ヶ月20万円の家庭で換算すれば,老齢福祉年金受給者の介護保険料を免除するのに必要なお金は月12円50銭ですみます。まさに,やりくりの範囲で幾らでもできることであります。こうしたことを積極的に盛り込むべきだと思いましたが,今回それが盛り込まれていません。こうした様々な問題点があります。

 最後に,多摩川衛生組合の平成12年度の負担金精算で1億762万1,000円もの見通し違い,これはあまりにも大きすぎないかということであります。翌年度の負担金とするため財政調整基金に積み立てるということですが,繰り返しますが,市民生活の実態からすると,何としても改善していただくよう強く要望せざるを得ません。以上,問題点も申し述べて,賛成討論といたします。

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「土地区画整理事業特別会計補正予算(第2号)」について楠原市議の反対討論

 続いて,第62号議案 東京都稲城市土地区画整理事業特別会計補正予算(第2号)について,反対の立場から討論します。

 今回の補正は,歳入歳出それぞれ1億8,936万2,000円となっています。その主な内容は,榎戸地区区画整理事業では,南多摩尾根幹線道路の用地確保にともない建物移転費の事業費増額,矢野口駅周辺地区では,スーパー堤防事業区域の整備拡大にともなう国庫負担金の増額及び尾根幹線道路用地確保にともない都補助金を増額し,事業の進捗を図るという内容であります。一方,百村地区事業費については,今年度予定していた区画道路工事費等を減額して,榎戸地区事業に流用するというものであります。それぞれの内容については,補正の理由も理解できるところは確かにあります。しかし,いま本当に必要なことは,それぞれの事業に対して原点に立ち返った対応が求められているのではないでしょうか。

 榎戸地区について言えば,尾根幹線道路の用地確保にともなう建物移転費等の事業費増額となっていますが,この地区では尾根幹線道路のあり方事態に住民から意見があるところであります。建物移転の話し合いが調ったということで事業を進捗させる部分と,その分住民の意見が実質的に押しつぶされていく問題が残ってしまいます。

 矢野口駅周辺の場合も,スーパー堤防事業区域の整備拡大は,まだ合意が得られていない住民がいるところです。その部分を後回しにして周りの事業を拡大していくことは,結局ここでもその住民の意思を押しつぶしていくことになるのではありませんか。

 百村地区については,今年度内の事業見通しが立たない。しかし,補助事業であるため,予算を消化しないと後の予算がつかないとの説明がありました。もともと区画整理事業には大変なお金がかかります。国や都などの負担金,補助金がなければなかなかできない事業です。

 今回の補正は国,都の支出金がほとんどすべてですが,逆に言えば,国や都は補助金を出すから,大型の幹線道路や100年か200年に1回あるかないかの大洪水のために,スーパー堤防を造る計画を地方に押しつけるということにもなります。そこで一番の犠牲となるのは地域住民であり,地方自治体の財政ということになっているのは,全国の例でも明らかであります。今回の補正の金額も1億8,936万2,000円となっており大変なものです。一方では,本当に切実な要求であった介護保険の利用料負担軽減が不十分ながらも実施されることになりますが,その予算は52万7,000円であります。わずか0.28%です。国や都の補助金を何としても確保し,区画整理事業の進捗を図ろうと並々ならぬ苦労をされている担当職員のみなさんの努力は高く評価できるところであります。しかしはじめに申し上げましたように,それぞれの地域の主人公はそこに住む住民ではないでしょうか。しっかりとした合意をつくりあげてこそ,まちづくりは進んでいくものと思います。その意味で,今こそ原点に立ち返った対応をお願いし,残念ながら反対の討論といたします。

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「健保3割負担,高齢者2割負担など患者負担増に反対する意見書の提出を求める陳情」について多羅尾市議の賛成討論

 それではまず,第23号陳情 健保本人3割負担,高齢者2割負担など間じゃ負担増に反対する意見書の提出を求める陳情について,賛成の討論をします。

 いま長引く不況のもとで国民の暮らしは大変厳しい状況になっているわけですが,その中で今回,政府の提案する医療制度改革については,健康保険の3割負担ですとか,高齢者の負担引き上げなど,国民の暮らしや命を守るうえでも大変な問題であります。今回の陳情ではとくに健康保険の自己負担引き上げと高齢者の自己負担引き上げの計画を撤回することを求めています。こうした自己負担の引き上げで心配されることは患者の受診抑制についてです。すでに政府の方でも,健康保険の方の試算では本人負担増が4,000億円,そして受診抑制が4,500億円,あわせて8,500億円の削減ができるとしているわけです。医療の基本は病気の早期発見,早期治療であると思いますけれども,患者の受診抑制が広がると,病気が重くなってしまう可能性があります。実際にこの間,患者負担が増えたために「通院の回数を減らしてほしい」と言う患者さんが出てきたり,病院に行くお金がかかるから少々のことでは行かないようにしているという方も増えてきているわけです。早期治療が大切な病人の受診を控えさせるなどというのはもってのほかではないでしょうか。また,治療が遅れれば医療費もかえって高くなってしまいます。そしてこれがさらに地方財政へ影響を与えるということにもなるわけです。これに対して,今回の医療制度改革をやめてほしいと国に対して意見書を出した議会もあるわけです。稲城市議会でも,市民の命を守るという立場から,意見書を出していくことにぜひ取り組んでほしいと思いまして,賛成したいと思います。

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「公民館を生涯学習の拠点として充実していくための陳情」について多羅尾市議の賛成討論

 次に,第25号陳情 公民館を生涯学習の拠点施設として充実していくための陳情についての賛成討論を行ないたいと思います。

 公民館は市民にとって学びの場であり,まちづくりの拠点になる場所でもあります。ですからその充実は今後いっそう期待されているところです。公民館の運営体制の充実のためには公民館の運営を支える職員の体制を充実していくということも不可欠なことであります。ところが先日の沢田議員の一般質問の中,また委員会の答弁の中でも,稲城市の行革では公民館の職員体制についても嘱託化などの検討がされようとしているということが明らかになりました。委員会の中では「運営体制の検討」という言葉の解釈については,この職員体制は入らないという答弁がされていましたが,これは今後の公民館運営にも大きな影響を及ぼすものではないかと思います。行革で職員を嘱託化していこうという内容について,市民や公運審に十分知らされていないのではないだろうか。そういうことから「情報公開をもっとしっかりやってほしい」と言うことで今回のような陳情が出ているのではないかと考えるわけです。情報公開というのなら,本当にこういった運営体制の基本に関わることを市民に知らせていくということが大切なことではないでしょうか。そういった立場から,今回の陳情にあたります情報公開の充実をもっとしっかりと行なっていくことを要求したいと思います。

 稲城市では公民館の運営体制については,地域ごとにきちんと5館あり,専任職員も2人ずつは位置され,また公運審もしっかりと開かれて,他市と比べてもその内容は大変評価できるものだと思っています。しかしそうした稲城の公民館の果たしてきた役割,また現場で働いてきた職員の役割をどのように評価しているのでしょうか。行革による職員の嘱託化の検討,それは公民館のこうしたすぐれた質を後退させることにつながるのではないかと考えます。たとえば委員会の答弁の中にもありましたけれども,児童館でいま嘱託職員を配置するという体制をとっています。この例をとってみましても職員の方々も十分に役割をこなしていて評価できるという答弁がありました。しかし児童館の嘱託職員の方は月に16日しか働くことができないわけです。そうすれば正規職員より働く時間が短いので,当然もう1人の正規職員の方にいろいろな形で負担がかかってきてしまう。こういった嘱託職員の配置についてはどこでも一般的に問題となっていることであります。もちろんよい資質をもっている嘱託職員の方もいらっしゃると思いますが,本来の能力が十分に発揮できていないというのが実情ではないでしょうか。こうしたことから,運営体制にはいろいろ影響が出てくると思います。公民館の質の後退ということが心配されると思います。

 公民館の充実は市民にとっても強い願いであり,市民が学ぶということは市政の発展にもつながることであります。また稲城市の「Inagiあいプラン」の実現のためにも公民館の役割というのは大切なものとなっているわけです。「市民との協働」ということであるならば,公民館の運営体制を充実させていくし,そしてそれを支える職員体制をもっと充実させていくということは,とても大切なことであると思います。いまそれを行革の対象にして検討しようとしている。そしてその情報提供が市民や公民館に十分されていない。こういうことは問題ではないだろうかと思います。市民の意見をきちんと聞いていくことは大切なことだと思います。

 また陳情の中では,社会教育に関する専門知識を持った職員の配置を求めています。現在の職員体制を崩すことなくしっかり守り,その上でさらに専門職員を配置していくことは非常に大切なことだと思います。先日の委員会の中で「社会教育主事を全館に配置できないのか」と質問しましたら,「現在,社会教育主事は教育委員会事務局に1人配置されている」という答えでした。また有資格者がいる館もあり,職員の資質向上を目指して研修等を行なっているということでした。しかしそれぞれの職員の資質に頼るということだけで本当によいのだろうかという疑問を感じます。以前の文部省社会教育局の通達というものがあります。これは昭和34年に出ている通達なのですけれども,その中で,公民館を充実させるために社会教育主事については公民館へ積極的に配置するという指導がなされていまして,これは今も生きているものだと思います。社会教育法第9条の中では,市町村の教育委員会の事務局に社会教育主事を置くとなっていますけれども,文部省の方ではしっかりこのような通達を出していて社会教育主事を公民館に配置することを求めてきているわけです。また社会教育法第27条の中では,公民館に主事その他必要な職員を置くことができるという規定をもっているわけですけれども,そうしたことに配慮して努力している市もあります。たとえば狛江市では各館に公民館主事を置くという規定を作って独自に努力しています。稲城市でも独自にそうした努力をしてほしいと思います。教育委員会は市から独立してきちんと人事権をもっているわけですから,教育委員会として職員体制については独自性をもって決めていくべきではないかと考えております。以上のことから,今回の陳情に賛成したいと思います。

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