2001年第1回臨時市議会での日本共産党議員団の討論


第1号議案「稲城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例」への賛成討論 多羅尾市議

 90年代半ばから,日本の労働者をめぐる状況が著しく変化し,失業率の上昇や正規労働者の減少で,不安定な就業形態が増えています。 賃金面でも,賃上げの時代から賃下げの時代といわれています。 こういう中で,国民生活をめぐる状況は今たいへん悪化しています。 こういった情勢を背景に,地方公務員についても賃金のカット,また自治体「行革」の下での職員削減など,きびしい状況がせまられています。 「地方財政がきびしいのだから公務員の給与を削減せよ」とする声も一般的には強くなっています。 しかし地方公務員の場合,民間企業の労働者とは労働者としての性質が異なると思います。 地方公務員の給与削減は公務員の労働条件の低下につながるものであると,それは住民の受けている公的なサービスにも影響をもたらすものとなると考えなくてはいけません。 地方自治体は,民間企業とは性格が異なり,住民の負担する税金で住民のくらしや副詞を向上させるための必要な仕事をすることが役割であります。 したがって,住民生活が不況に陥っているときにも,それを支える自治体の仕事は大変重要であり,それを担う公務員の労働条件も守られることが大切なことと考えます。 さらに,地方自治体の財政難も賃金削減の理由となっていることがありますが,財政難の原因が何なのかを考えなければなりません。 財政難を主張するのであれば,市の過大な開発計画こそ見直し,財政を立て直すことが必要ではないかと思います。
 さて,今回の職員の給与改定については基本的には組合と話し合いはついているということで賛成はしますが,職員の方たちも必ずしも納得のいくものではなかったかと思いますし,不安も感じているのではないかと思います。 今後の給与の引き下げについては市はどういう考えで臨もうとしているのでしょうか。 そして,給与を削減したならば今回は財調に積立てるということですが,それが開発事業などに使われるのではなくて,住民の福祉向上のために利用されるということがわかるようにしてほしいと思います。 以上のことを申し述べまして,賛成といたします。


第2号議案「稲城市市税条例の一部を改正する条例」への反対討論 楠原市議

 今回の市税条例の一部改正は,本法においてこれまで個人の市民税で配当を控除することができないものを規定していた,これが本法の方にそっくりそのまま入ってしまうので,市税条例の中では必要なくなったということを先ほど言われました。 条例だけを見れば確かに問題はないのだろうと思うのです。 しかし問題なのはその背景になっているもの,つまり,いま国の方は税収の空洞化というのがかなり進んでいて,大変な事態になっています。 その大きな問題として例えば法人税の法律を大幅に引き下げてきた。 あるいは大企業や高額所得者優遇の税制が行われてきた。 その一つに株の問題,あるいはこの種にかける税金の問題,こういったことの優遇措置がとられてきました。 ですから,それを受けた形になっていますので,私は賛成できないと思います。
 例えば日本の場合で言いますと,利子所得あるいは株所得あるいは土地所得が分離課税になっています。 利子・株譲渡・所得については多くの国では総合課税になっています。 この点だけを考えてみましても,分離課税の場合は株の売却に関わる税金は,源泉分離課税ですと売却代金のわずか1.05%にしかならない。 深刻による分離課税だと売却益の26%の課税になる。 しかし諸外国と同じようにこれを総合課税にすれば37%課税できる。 こうしたことなのですが,日本の場合は残念ながらそういう総合課税が全体として行われていない。 これが一つあります。
 それから,税収の空洞化を本当に解決しようということになれば,ヨーロッパなどではすでにこういったものに対する税金というのは当たり前になってきているのですが,日本の場合,例えば金融先物取引と言われていますけれども,短期金融市場の規模は国内だけで売買価格が1京円になると。 つまり,兆ではなくてもう一つ上の単位。 これに定率の税率をかけるということで大きな税収になります。 こういったことが行われないで,そして今回のこういう提案がされている。
 ですから稲城市が何かものを言ったら解決できるという簡単なものではありません。 しかし国がやっている今のそういう税制のあり方,大企業や高額所得者を非常に優遇する。 例えば私たち庶民が銀行や郵便局にお金を預けると利子にも税金がかかってくる。 しかしこの人たちはそうではないということからしても,日本共産党としては今回出されている証券投資信託の収益といったものも株と同様にきちんと課税していくべきだという立場から,反対をしておきます。