2001年第3回定例市議会における沢田敏彦市議の一般質問(議事録)


目次

  1. 中央図書館建設について
  2. 産業・ボランティアセンターの建設について
  3. 学校給食について
  4. 健康プラザについて
  5. 新文化センター建設について
  6. 「市民との協働」について
  7. 南山東部土地区画整理事業について


1.中央図書館建設について

沢田敏彦市議:第三次長期総合計画が発表されて,その初年度,実施が始まっているわけでありますけれども,この間,第三次長期総合計画の策定前から,いろいろな市民要望も受けて,これまでこの議場におきましても一つ一つ,市民施策がどうなっているのかとうかがってまいりました。その中で特に,第三次長期総合計画にも盛り込まれた公共施設について,まず最初にその建設計画についてうかがっていくものであります。
 実は,前回の質問で,健康プラザの温水プールのことのやり取りの中で,これは第三次長期総合計画の中でも提案されたわけでありますけれども,施設をわざわざ米軍施設に持っていくと。その時に私がただしたのは,そういうことであっては,結局なかなか先行きの見えない,ますます不透明なところに追いやると。また,言葉を変えれば,米軍の胸三寸ということにもなりはしないかということから,他の施設建設についても一つ一つ,具体的実効性があるのか,また建設計画はどうなっているのか。特に,今の小泉構造「改革」の中で,地方自治体への交付金の削減など,これについてもまた後で触れさせていただきますが,そういう大変厳しい財政フレームの中で,これら市民施策を盛り込まれたのは大変喜ばしいことではありますが,それが本当に実行できるのかという立場から,いくつかの点についてうかがっていくものであります。
 まず最初は,中央図書館の建設計画についてうかがうものであります。これは,本当に市民の中では大変期待が大きく,一日も早く建設が求められるものでありますけれども,改めてその位置づけについてうかがうものであります。

教育部長:第二次長期総合計画の見直しにより凍結となった中央図書館の計画につきましては,平成13年にスタートした第三次長期総合計画の中で,改めて教育分野の主要な事業として位置づけております。中央図書館の建設につきましては,平成4年に稲城市中央図書館建設審議会からいただいた答申をもとに,仮称稲城市立中央図書館機保計画をまとめています。基本計画をまとめるに際しては,市民や児童生徒のみなさんにアンケートを実施し,計画づくりに反映させるとともに,平成5年の文化と健康の森構想の一つとして,平成6年で基本設計を行なっております。引き続き基本計画を尊重してまいりますが,時間的経過の中で,情報化の面などで急速に取り巻く環境が変化していること,また資料充実の必要性の増大等からも,見直しが必要と考えております。今後におきましては,図書館協議会で協議いただき,市民の皆様の要望を反映できるよう努めていきたいと考えております。

沢田敏彦市議:今の内容は,これまでにもたびたびうかがってきて,ご答弁いただいてきたものですけれども,これまで中央図書館には,基本設計に係るものも含めて2,857万4,000円,実績として費やしてきていると思うのです。それで,この中では,先ほども言いましたように,基本設計も終わっていると。ところが,今,教育部長がおっしゃったように,いろいろな要素を加味して,基本設計も含めて見直すとおっしゃっているのですが,私は,市民要望からすると,需要はますます膨れ上がり,これまでせっかく投じてきたものについては,引き続きその基本路線の中で進めるほうがかえってよろしいのではないかと。改めてまた基本設計を平成15年に委託でなされるわけなのですが,それはかえって二重投下になりやしないか。ましてや,規模を縮小するということをお話されているのですが,なぜそのようなことをする必要があるのか,もう少し明確なところでお聞かせていただきたいと思います。

教育部長:まず第1点目でございます。基本計画の見直しにつきましては,ただいま申し上げましたように,期間も経過しておりますし,また情報化の面などで急速に取り巻く環境が大きく変化しているということもございます。また,規模の関係につきましては,資金計画等も含めまして,それから情報化の時代の中で,小さくてもおさまるような形での情報のおさめ方を今後考えていくということを含めまして,規模の関係につきましては縮小等も勘案したところでございます。

沢田敏彦市議:今の答弁でもう明確なのです。いろいろ第1答弁ではお答えいただいたのですが,結局は資金計画というところから規模の縮小ということだと思うのです。ただ,何もかも財政フレームが厳しいということで,大きな市民要望があるにもかかわらず,計画を見直せばいいのかということでは決してないと私は思うのです。
 今,部長がおっしゃったように,市民のアンケートを私はきょう図書館で借りてきました。改めて紹介したいのですけれども,ここにはこういういくつかの中央図書館に対する熱い思いがあるのです。「市立図書館はよく利用させていただいておりますが,蔵書の数が少ないという点が気になっております。何か調べものをするといった場合,学術書,専門書といったものが少なく,今の市立図書館では役に立たないことが多く,学生さんが夏休みなどはじっくり学習することのできるスペースもほしい」。あるいは,「充実した図書,主に専門書などを豊富にしていただければと思う。ゆったりとした学習スペース,また夜遅くまで開館していれば,会社員も広く利用できるのではないでしょうか」。また,こうおっしゃっている方もいます。矢野口の女性の方ですが,「図書館の規模は,文化度のバロメーターだと思います。残念ながら,今までの稲城市のものでは図書室にすぎず,通っていた学校の図書室よりも図書の数が少なかったので,学生時代は川崎市や都内の図書館に通っていました」。これだけではないのですが,本当に中央図書館に期待を寄せる市民の声というのは大きいのです。そのことをとらえて,改めて,縮小ということではなくて,進めていっていただきたいと思います。
 実施計画を見ますと,ではいつになるのかということでいきますと,ようやく平成15年度に基本設計の委託ということになっています。先ほど部長からも答弁がありましたけれども,本当に急がれる,また第三時長期総合計画の基本計画の中でも重要施策として位置づけられていたかと思います。ですから,そういう点で,市民要望を受けながら一刻も早く建設をお願いしたいと思うのです。
 それで,次に質問を移らせていただきますけれども,建設に向けた庁内の体制,特に現在の計画の進捗状況をうかがっておきたいと思います。

教育部長:中央図書館など,主要事業の推進に当たりましては,庁舎内各組織が連携して取り組むことが特に重要であると考えています。本市の中央図書館建設に当たりましては,建設候補地が城山公園に隣接していること,また用地取得にあたり,より効果的に推進するため,はじめに都市計画法にもとづく手続きを経ていかなくてはなりません。当面は第1段階となる都市計画上の諸手続を円滑に推進し,計画的に建設準備を進めていくよう,庁内関連組織が総合的に専門知識を生かす中で,推進できるよう努めてまいりたいと存じます。

沢田敏彦市議:今のご答弁で,心強い感じはいたしますが,では実際にそれはどこまでスタートしているのですか。

教育部長:中央図書館の建設スケジュールにつきましては,建設予定地である城山公園の都市計画変更が必要であるため,現在,関係機関との協議を進めております。

沢田敏彦市議:これも,実施計画を見ますと,おっしゃるように,今年度は都市計画の変更手続きと。ですから,第1答弁でおっしゃった基本姿勢,スタンスは庁内の体制は非常に充実しているやに思われるような答弁ではありましたけれども,まだ何もスタートしていないに等しいのではないでしょうか。結局は関係機関と協議とおっしゃるのですが,具体的に関係機関との協議はどのように今,都市計画変更にあたってやっておられるのか,それだけ聞いておきます。

教育部長:現在,東京都および都市基盤整備公団と,城山公園を都市計画公園としての位置づけをするための変更手続きに向けての作業をしているという段階でございます。

沢田敏彦市議:確かに,そこは城山公園の中に位置するということで,いろいろな制約もあるわけであります。しかしながら,当初からそういう緑と森の構想で進めてきたわけでありますから,それを改めて,なぜまた計画変更しなければいけないのか。ですから,これは第1質問に戻るわけですけれども,その辺の基本設計は無駄だったのではないかと思っております。3回行ないましたので,次に移ります。

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2.産業・ボランティアセンターの建設について

沢田敏彦市議:次に,産業・ボランティアセンターの建設についてであります。これは,実施計画によりますと,今年度中の作業といたしましては入居団体の検討作業を進めていくとなっておりますが,その作業はどこまで進んでいるのか,お聞きいたします。

生活環境部長:ご質問の入居団体につきましては,第三次長期総合計画の中にもございますけれども,商工会,シルバー人材センター,ICSの事務所や会議室およびNPO,ボランティアなどの活動拠点を予定しているところでございます。

沢田敏彦市議:これまでにおいても,おおまかなところはそううかがっていました。具体的に,NPO,ボランティア団体など,それらの市民団体はどの程度の団体数を予定されておられるのでしょうか。

生活環境部長:現在,新しい組織改正に伴いまして,新たな検討組織をつくりました。基本的には,建築関係の職員も加えまして具体的な検討に入る予定でございますが,その中で面積をいかに有効に活用できるかという検討を済ませた後に,具体的に各所管を通じまして,関係団体の絞り込み,どのような形が望ましいかということを整理した上でと考えております。

沢田敏彦市議:細かいことを聞いて本当に申し訳ないのですが,基本設計は来年度なのです。今年度の作業としては,入居団体の確定,そこまでは明確に書いてあるのですけれども,使用面積と施設の管理方法なども本年度検討すると。その進捗状況をうかがったわけなのですが,果たしてこれできちんと市民の要望に応えられるのか。市民要望というのは,せっかくできる施設ですから,有効に活用したい。ましてや市の方も,新規に建てる公共施設としては,当初から複合的施設として位置づけているのは今回が初めてだろうと思うのです。そういったものでありますから,特にその辺の作業というのは市民の納得のいくところで進めなければいけないと思うのです。
 これまた私は前回の一般質問で取り上げさせていただいたのですが,男女参画社会を目指して当初打ち上げていた男女平等推進センターなどもなかに入れたらどうかという提案をさせていただきました。そのときの答弁で,積極的ではないにしろ,検討させていただくという答弁をいただきました。ですから,これからこういう建物ができるということになれば,いろいろなアイデアが出てくるかと思うのです。実際どこまで,どういう形でNPOあるいはボランティア団体を入居させていくのか,またそれを選考するのかという,その辺,市民の参加ということをうたっている本市として,どういう形で公共施設建設を進めていかれようとしてるのか,改めてそのあたりから聞いておきたいと思います。

生活環境部長:この点につきましては,基本構想のときのご審議もありましたように,基本的には,幅広く活用いただけるような場とするにはどうしたらいいかという視点を持っているわけでございますが,面積等の関係もありますし,そういったことをこれから具体的に,図面を引きながら,どの程度のスペースがさけるかということを検討していく予定でございます。その上で,計画素案ができましたら,市民の方々の意見を聞いていきたいと考えております。

沢田敏彦市議:ならば,今年度中には確定できないということですか。それだけ確認させて下さい。

議長:3回終わっていますので,次の質疑に入って下さい。

沢田敏彦市議:失礼しました。今のご答弁によりますと,実施計画の中では,今年度中に補助金等の検討にまで踏み込んでいきたい,来年度に基本設計ということになっているのですが,その作業がずれ込んでいると私は解しました。
 次の質問に移りますが,これは複合的施設ということで,これまた先ほどの図書館と相通ずるのですが,庁内の体制,これはいくつかの部課に分かれるわけですから,その辺の調整は大事だと思うのです。その計画の進捗状況をうかがっておきます。

生活環境部長:お答えいたします。平成12年度から庁内組織として7課による産業・ボランティアセンターの建設に伴う委員会を設置いたしまして,現在,入居予定団体の現状と課題,センターの位置づけ,必要性,建設管理の手法,所有形態などについて具体的に検討しているところでございます。本年度中に基本計画の策定を目指すとともに,基本計画の素案ができた時点で,商工会,シルバー人材センターなど,関係者との協議に入っていきたいと考えております。

沢田敏彦市議:今のご答弁ですと,今回7課にわたるということでありますけれども,この建設に当たって,なんら障害はございませんね。

生活環境部長:障害ということではございませんが,建設する予定地の敷地面積,建ぺい率等,器の制約があるわけでございますので,その中で,本来の機能と言ったらおかしいですけれども,当初より予定していた施設と,新たに基本構想のご審議の中でご検討をお約束したものについての対応,これらを十分検討するために,今,時間をかけておりまして,予定とすれば,予定通りのスケジュールで進んでおりまして,実施計画の通りのスケジュールでいけると考えております。

沢田敏彦市議:設計の段階から,こういった複合施設の建設ということで,7課にわたる公共施設を建てていこうと,それに対して,限られたスペースですから,取り合いになるだろうということももちろん考えられると思いますけれども,特に問題ないということで解しました。それは,やる気になれば−−今までやってこなかったということを言っているのではないのですけれども,庁内で十分に調整しながらできることなのだろうと思いますし,その点では期待を持っております。

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3.学校給食について

沢田敏彦市議:そこで,次の質問に移るのですが,第3調理場の建設についてであります。これは,基本計画によりますと,重点施策には入らないで,あくまでも検討ということになるのですが,児童生徒の今後の推移を見ながら検討を行なっていくと書かれております。私は,学校給食の持つ意味合いからして,これも直ちに建設に向けて動き出す必要があるのではなかろうかと思っているのです。その点,基本計画には今読み上げましたようになっているので,それ以上の答弁はないだろうとは思いますが,このあたりの第3調理場建設,当初市長の方も,センター方式ではありますが,4つのセンター方式をおっしゃっていました。確かに,向こう10年間に児童の大きな増加は想定できないのかもわかりません。しかしながら,本来,市民の皆さんの中からは自校方式にしていただきたいという多くの要望もこれまでに出されて,議会でも審議されてきたところであります。そして,給食審議会においても,一定そういう方向が出された。ニュータウン地域においては自校方式で,あるいは大規模改修をする際には既存の学校においても調理室をつくっていったらどうか,そういう答申であったと思っております。その辺でこの基本計画は私は大変不満であるわけでありますけれども,ぜひこの辺のお考えを問うておきたいと思います。

教育部長:ご承知の通り,第3調理場の建設につきましては,第三次稲城市長期総合計画の基本計画において,今後の児童生徒の推移を見ながら検討することになっております。また,平成7年2月の学校給食検討委員会の「学校給食のあり方についての基本的な考え方」の中でも,地域調理場の新設については,児童生徒数の推移,社会的動向を見極めたうえで取り組む必要があるとの同様の考え方に立っております。現在,第一調理場では,平成14年9月の個別強化磁器食器導入を目指して,年次的に工事を進めており,終了後における施設規模は,第一調理場が4,500食,第二調理場が2,500食で,合計7,000食が可能となっております。今後,この10年間の児童生徒数の動向は,ピーク時でもこの範囲内で対応可能との推計がされているところでございます。

沢田敏彦市議:今の答弁ですと,結局,賄えさえすれば,施設はつくる必要はないのだと。学校給食というものはそういうものではないのではないかと思うのです。教育の一環でありますから,よりよい,また生徒児童,子どもたちにどういう給食を与えていくのかということで,そこに腐心するのが教育委員会の基本的スタンスではなかろうかと思うのです。ただ単に授業をすればいいということではないと思います。先生方は,子どもたちの理解を促進するために,よりよい授業を目指す。日夜そういう形で努力されているのだろうと思います。また,教育行政としては,建物の建設も含めてそうでありますけれども,単に数さえ提供できればいいというものではないのではないかと思うのですが,今のご答弁ですと,クリアできるから。確かに,一番ピーク時になっても,平成17年あるいは18年,今後の人口動態もありますが,平成22年度,このあたりが人口のピークでもあろうかと思います。児童数では17年度と,確かそちらからいただいた資料ではなかったかと思うのです。クリアできたとしても,自校方式というのが給食審議会の方向でもあったわけですから,その立場から,見直すべきことではなかろうかと思うのです。その点のお考えを改めて聞いておきたいと思います。

教育部長:ただいま申し上げましたように,「学校給食のあり方についての基本的な考え方」の中でも申しておりますけれども,社会的動向を見極めたうえで取り組む必要があるということです。児童生徒のその当時の実態と現在の状況を勘案しますと,「学校給食のあり方についての基本的な考え方」では,これは平成7年2月の学校給食検討委員会でまとめたものでございますが,その当時の平成10年度の児童生徒の推移につきましては約7,100を見込んでおりました。11年度については7,300を見込んでおりました。12年度については同じ7,300,13年度−−本年度は7,700を見込んでおりました。このような状況で,実態はどうなっているかと申しますと,平成10年度におきましては約5,700,11年度につきましては約5,800でございますが,平成12年度におきましては5,800,そして今年度が5,900という数字となっておりまして,10年度は約1,300人,11年度につきましては1,500人,12年度は1,400人,13年度におきましては1,800人ほど減っております。このような状況の中で,ネットワーク方式につきましては,児童等の状況を十分勘案しながら進めなければならないと思っております。計画人口では児童生徒数が非常に減少しておりますので,今後におきましてもこういうものを十分勘案しながら進めなければならないと思っております。
 また,市といたしましても,この間ランチルームの設置や強化磁器食器の導入といったことに向けて努力を進めてきているという状況でございます。今後におきましても,できることについては対応してまいりたいと考えているところでございます。

沢田敏彦市議:一つだけ観点を変えてきておきます。確か第一調理場が建設されたのは,記憶に間違いがなければ,昭和で言わせていただきますけれども,46年ごろだと思うのです。もう30年経過しているわけです。私も見学にうかがいましたけれども,確かに個別磁器食器に移行するということで増改築されてはおりますが,本体そのものはかなり老朽化してきております。手狭な中で作業もされているわけでありますけれども,これをいつまでも使っていられるのか,また,もちろん建替計画ということも俎上に上がってくるのだろうと思うのですが,4つのセンター方式というのは,私はそれに納得しているわけではないにしても,今の2つでいいということは決して言い切れないのではないかと思うのです。
 ましてや,今まったく問題がないかと言うとそうではなくて,2つであるがゆえに,調理場から遠いところは配膳までに時間がかかる。結局,特に中学校はそうなのですが,食事をする時間が大変短縮させられている。特に,給食を食べる前の授業が体育の授業だったり,あるいは音楽だとか,そういう授業の場合に,自分の教室に戻るまでに時間もかかります。ましてや体育のときには着替えなければいけない。そのようなことで結局食事をかき込んでしまう。そういう実態もあるわけです。
 いろいろあるわけですけれども,今でクリアするからまったくいいということではなくて,よりよい学校給食を目指すという点で,検討していただきたいと思うのです。その辺での検討はされたのか。今でまったくいいのだと。児童生徒数は減っているのだし,これから新たなもう一つの山を迎えるにしてもクリアできる。だからいいのだという姿勢にとどまっておられるのか。これは,教育部長としては大変,教育行政に携わる責任者としての見識が問われる問題だろうと思うのですが,その辺のご見解をうかがっておきます。

教育部長:ただいまの中で,違いのところについては,小中学校の給食の時間を慌ただしいような形での対応をしているのかのお話がありましたけれども,小学校におきましては,約40分から45分の給食時間をとっております。それから,中学校におきましては,25分という短いところが1校ございますが,その他は30分とっております。これらは授業の都合上とのことでございまして,給食調理場から遠いからそういう形にしてあるわけではございません。
 それから,今後におきましては,第三次長期総合計画に位置づけられておりますように,児童生徒の状況等を勘案しながら検討を進めてまいりたいと考えております。

沢田敏彦市議:確かに,小学校では45分あるいは40分ということもあるのですが,実際,一人ひとりの給食当番の子どもたちが友達に配膳をして,「いただきます」,それから「ごちそうさま」と言うまでには,そんなにはないのです。私の方にも,特に中学校ですけれども,もっとゆとりを持った時間設定をしてほしいという声がきています。それはまた調べていただきたいのですが,次の質問に移ります。
 改めてここで,学校給食というものをそもそもどのようにとらえておられるか,その基本的考え方をうかがっておきます。

教育部長:学校給食は,成長期に主動静との心身の健全な発達のために,バランスのとれた栄養豊かな食事を提供することを目的としています。また,実際の食事という生きた教材を通して,正しい食事のあり方や,望ましい食事,食習慣を身につけ,好ましい人間関係を育てるなど,多くのねらいを持った教育活動であり,教育課程では特別活動に位置づけられているところでございます。現在,各学校では,給食時間だけに限らず,学級活動の時間も使い,食事のマナー,楽しい食事の仕方,清潔な環境づくりなど,さまざまな実践的指導を実施しております。

沢田敏彦市議:おっしゃったとおりで,また,法律でもきちんと定められております。学校給食法,ご存知の通りです。釈迦に説法ですから,時間の関係もありますから,改めて読み上げませんけれども,ただいま教育部長がおっしゃったことであります。
 それで,学校給食をなぜ先生が生徒あるいは児童と一緒になって食べるのか。これは,単に食事をすればいいということではなくて,今おっしゃったように,教育の一環なのです。その中には,おっしゃったように,学校給食法の中にも,食事について正しい理解と望ましい習慣を養うこと,あるいは明るい社交性を養うこと,学校生活を豊にする等述べられております。この観点に立つならば,今の状況でいいということでは決してなくて,子どもたちの今の偏食の問題,あるいは咀嚼数が足りないとか,いろいろな問題が出てきております。また,食材にも栄養士さんをはじめいろいろ努力されているのだろうと思いますが,そういうさまざまなものが学校給食の中に込められていると思うのです。そういう中で,温かい給食を,あるいはゆとりを持った食事を,またマナーといったものも培っていくという点では,現場の先生方や,あるいは父母のみなさんの声を聞いていると,私はどうしても今のままでいいとは決して思えないのです。
 先だっても,「よりよい給食をすすめる会」の方々とご一緒に,教育長とも懇談させていただきました。異口同音におっしゃっていたのは,第3調理場の新たな建設も含めて,今以上により学校給食を充実させてほしいという願いだったと思うのです。その辺で,ぜひもともとの基本的観点に立ち戻っていただきたいと思います。私の方で引用させていただいたのは学校給食法でありますが,その点で改めて確認させていただいておきます。

教育部長:ご承知のように,学校給食につきましては,365日のうち16日から180日の給食を提供しているわけでございます。全体の15%程度を提供しているということでございます。こういう中で大切なのは,児童生徒の食にかかわる問題,特に家庭生活が基本となっております。こういうことから,保護者との連携が特に重要だと考えております。また,今後におきまして,学校においては給食主任会,それから栄養士の学校指導といったものを通しまして,学校給食共同調理場と学校が連携を密にいたしまして,児童生徒が食への関心をいっそう高め,望ましい食生活のあり方を身につけられるよう,的確な給食運営に努力してまいりたいと考えているところでございます。

沢田敏彦市議:地場野菜を導入したりとか,いろいろな努力をされているのはわかります。しかしながら,今後いっそう充実させるという観点でとらえていっていただきたい。決して今のままでいいということではなくて,そういうスタンスは改めていただきたいと思うのです。
 それで,もう少し突っ込んでうかがいたいのですが,3問目に移ります。先ほどもいいましたように,市民の中には自校方式を求める声がまだ数多くあります。といいますのは,多くの自治体で,特に東京23区,また他市においても,自校方式が採用されているところが多数あります。それで,先に示された4つのセンター方式,これは市長の方から提案されてきたわけでありますが,現在その方針はどうなっているのか,出された方針はもう撤回されてしまったのか,その辺を改めてうかがっておきます。

教育部長:学校給食ネットワーク構想につきましては,平成7年2月の学校給食検討委員会の「学校給食のあり方についての基本的な考え方」の中で,学校給食ネットワーク構想が出されたところでございます。この報告では,稲城市の学校給食のあり方として,将来的には,地域性を考慮して,学校給食ネットワーク構想として,市内を4ブロックに分け,各ブロックに地域給食調理施設を設置し,給食を供給することが望ましいことや,新食器の導入などの報告がなされております。また,結びでは,先に申し上げました通り,地域給食調理施設の整備については,児童生徒数の推移,社会的動向等を十分見極め,取り組む必要があるとしています。そこで,この基本方針を受け,平成11年4月,若葉台地区に第二調理場を開設したところでございます。また,第一調理場では,平成11年から4年間で個別強化磁器食器導入に向けた工事を進めております。

沢田敏彦市議:市の方針の明確な変更ということでとらえてよろしいのですか。今のご答弁ですと,答申を受けて,もう基本的スタンスを180度変えたとしかとらえられないのですが,ネットワーク方式でやっていくという方針自身は撤回されたととらえてよろしいのですか。

教育部長:先ほど申し上げましたように,この10年間の児童生徒の動向というものを見極めた中で検討してまいるということになっているところでございます。

沢田敏彦市議:逃げなのです。というか,確かに基本計画の中では,第3調理場の建設という文言があります。ただ,それは,部長がおっしゃるように,今後の児童生徒の推移を見て検討していくと。でも先ほどからおっしゃっているのは,すでに第一調理場,第二調理場合わせて7,000食はクリアできるのだと。今後の推移を見ても,すでに今は減少してきている。今後また若葉台など新たな施設入居者が増えたとしても微増であって,ピークはおそらく平成17年あるいは18年頃だろうと。出あれば,今後の児童生徒の推移を見なくても,もうやらないと答えが出ているのは,はっきりしているではないですか。にもかかわらず,文章は計画の中に入れている。これは矛盾していると思います。それはごまかしでしかないのではないか。それは,父母のみなさんのこれまでの長い願い,自校方式にしてほしい,子どもたちに温かい給食をお願いしたい,こういう願いには背を向けきれないから,どうにかこうにか基本計画の中に入れたけれども,今の部長のお話ですと,まったくそういうつもりもないとしか思えないのです。もう4つのネットワーク方式は破棄されたと解してよろしいですか。改めてうかがいます。

教育部長:4つのネットワーク方式について,破棄したということは一切言っておりません。児童生徒の動向等を見極めた中で,第3調理場について検討してまいりたいということでございまして,平成7年の学校給食検討委員会の報告にもとづいて,現在もすすめているというところでございます。

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4.健康プラザについて

沢田敏彦市議:それでは,次の項目に移ります。先ほども冒頭申し上げましたけれども,健康プラザの問題であります。先の3月議会で取り上げさせていただいたのですが,その後,米軍との協議,あるいは東京都の協議はどのように進んでいるのか。実施計画においては,引き続き協議をしていくということにとどまっているわけでありますけれども,現在どうなっているのか,その後の進捗状況を教えて下さい。

福祉部長:健康プラザの建設目的は,市民一人ひとりの生活の質を向上させ,健康で生き甲斐のある生活を送ることを目指したもので,そのために,温水を利用した健康と福祉サービスの拠点となる施設を建設し,多くの市民の皆様に生活習慣の改善に努めていただこうとするものでございます。
 ご質問の進捗状況でございますが,現在,建設用地の候補地の一つであります多摩サービス補助施設の用地借用に向け,東京防衛施設局を通じて,防衛庁長官に要望しているところでございます。また,具体的な施設の内容等については,関係部門での内部検討を始めたばかりで,先進地への視察をはじめたところでございます。まだ建設用地が決まっておりませんが,限られた枠の中で,どのような施設が望まれるのか,ハード,ソフトの両面から検討してまいりたいと考えております。

沢田敏彦市議:そのお答えは3月の時点でも聞かせていただきまして,その後どうなっているのかとうかがったのですが,今,引き続きということであるかと。おそらく難航している,あるいはまた具体的にどのくらい協議の回数を持たれたのか気になるところでありまして,その後の協議の状況を改めてうかがいますので,どことの協議を何回,どのテーブルで持たれたのか,3月議会以降で結構です。教えて下さい。

企画部長:それでは,多摩サービス補助施設の共同利用につきまして,私ども企画部の方で進めておりますので,私どもの方からお答えいたします。
 ご存知のように,今年の2月に市長の方から防衛庁長官への要望をいたしております。さらに,企画部の方で,防衛施設局との協議をふまえまして,3月末には東京防衛施設庁の長官へ市長みずから要望していただいているという状況がございます。それらを踏まえまして,4月に入りまして,具体の出先機関でございます東京防衛施設局の横田防衛施設事務所というのがあるのですが,こちらの方の所長さん等も来庁していただいたりしまして協議しております。さらに5月の始めなのですが,私どもの方も防衛施設事務所の方へ出向きまして,そして今後の要請活動の進め方等について協議しております。6月でございますが,さらに横田防衛施設事務所の方と,従前つくった素案等もございますので,これらを含めまして,将来の構想は決まっていない中であったわけなのですが,共同利用はどのような形だったらできるのかといったことを協議しております。さらに,今度は7月の始めなのですが,東京防衛施設局の施設を訪問いたしまして,今後の進め方,さらに具体の進め方につきまして,東京防衛施設局の施設とも協議に入っているという状況でございます。

沢田敏彦市議:大変細かいご丁寧なご答弁をありがとうございます。
 今の様子でいきますと,協議は順調に進んでいる。順調というのは,回を重ねているという意味でありますけれども,内容については私どもは詳しくはお伺いすることはできないと思います。実施計画によりますと,平成13,14,15年の3年間でありますので,これ以上のことはわかりませんけれども,いずれにしても,補助施設の共同利用について東京都等と協議していくということにとどまっているわけですね。先が見えないから,あえてこのように伺っているわけですけれども,前の3月議会におきまして,このめどが立たなければ新たな用地も検討すると。そのめどは5年以内という当時の企画部長からのご答弁もいただきました。腹積もりでいいのですが,5年というところで本当にできるという感触をお持ちですか。現在の進捗状況の中で聞いておきたいと思います。

企画部長:大変難しい質問であるわけですが,3月議会では,それだけ難しい問題も含んでいるということで,5年というお話がなされたと考えております。そういう中で,私どもとしては,共同利用と言いましてもいろいろな形と言いますか,施設を建てる共同利用,それから土地を少し拡張してもらって,施設は建たないのだけれども共同利用とか,共同利用の内容もいろいろあるようですから,できるだけ私どもの考え方を防衛庁あるいは米軍の方に理解していただけるような方向を探りながら,できるだけ早い時期に,どうなるかわからないのですが,共同利用ができるような方向で結論が出せるようなことを考えていきたいと思っております。

沢田敏彦市議:なぜ3月議会で取り上げて,また今回取り上げているのか。そんなに市の手腕だけで進むことでもない。にもかかわらずこう聞いているのは,第三次長期総合計画に出された公共施設建設はいくつかありますが,本当にそれが市民の要望にかなう形で進んでいるのか。ここは一日も早い建設を求める市民要望からすると,大事な問題でありますので,あえてうかがっておきました。

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5.新文化センター建設について

沢田敏彦市議:この問題で最後になりますが,次に移ります。新文化センターの建設に向けての進捗状況,これは前回6月議会でうかがったばかりで,まだ3ヶ月しか経っていませんが,その当時検討されるというご答弁でしたので,その後の検討はどうなっているのか,うかがっておきます。

教育部長:新文化センターにつきましては,若葉台,長峰,坂浜地区を利用圏とした設置を第三時稲城市長期総合計画に位置づけているところです。このため,用地の確保に向けて,都市基盤整備公団と引き続き協議調整を進めているところでございます。

沢田敏彦市議:そういう段階なのだろうと思います。これまた,先ほど来再三にわたって引き合いに出して申し訳ないのですが,実施計画が市の進める基本になりますから,どうしてもここに立ち返らざるを得ないのです。これも前回ご指摘させていただいたのですが,新文化センターについては,向こう3年間の計画の中にはまったく触れられていない。財政の投入がないわけです。持ち出しも何もないということです。ただ,協議は進められると思います。ですから,3年間何もしないということではなくて,確実にその場所の選定を進めていただきたい。もう一度,これは改めてうかがいますが,まだ場所のところで決定までいかないのか,突っ込んだところで申し訳ないのですが,その辺までうかがっておきます。

教育部長:前回もお話させていただいたわけでございますが,駅からの距離だとか,周辺の環境だとか,利用圏だとか,利便性だとか,こういうものを含めた中で,現在,協議させていただいているというところでございます。

沢田敏彦市議:致し方ないと思いますが,これまた市民要望の強い,それこそ中央文化センターに来るのに不便を来しておられる方がたくさんおいでになるわけです。
 私事になりますけれども,若葉台の住民の方に,今度城山でこういう催しがありますからきたらどうですかと言っても,城山がどこにあるのかまったくご存じない。それは確かに,新しく転入されてこられた方ですから,まだ市内について不案内だというのはあるにしても,身近なところにそういう公共施設,市民の学び舎にもなる文化センターが一刻も早く待たれるところであります。

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6.「市民との協働」について

沢田敏彦市議:それで,大きな2番目の項目に入ります。これらの施設の建設に当たって市民参加を促進するというのは,「市民との協働」を掲げている市政にとっては,大変重要な基本になるところだと思います。そこで,今5つの施設について一つ一つ聞いてきたわけでありますけれども,これらの施設建設において,市民との協働がどう保障されているのか,うかがっておきます。

企画部長:まちづくりは,市民と行政が相互協力のもとに進めていくことが大切であり,そのためには,政策を形成する段階から意見を交換し,お互いの役割分担について共通の理解に立ち,協力できる良好な関係を築くことが重要であると考えております。公共施設の建設につきましても,これまでも協議会等を設置し,市民の意見,要望等を反映してまいりました。第三次長期総合計画にお示ししてあります公共施設の建設計画には,中央図書館,産業・ボランティアセンター,健康プラザ等がありますが,新たに整備する公共施設につきましては,利用者の立場から使いやすい施設とするために,より多くの市民の声を反映させていきたいと考えております。

沢田敏彦市議:私,この点については,先ほど一定の期待を示したのは産業・ボランティアセンターなのですけれども,これについてももっとNPOやボランティア団体の方の意見も聞きながら,設計の段階でぜひ進めていっていただきたい。どういう利用方法があるのか,そういうことは当然設計段階にも加味されていかなければいけない。利用するのは各ボランティア団体であり,市民のみなさんであるわけですから。
 そこでうかがいたいのですが,実は先だっても,先ほど紹介もさせていただきましたが,「よりよい給食をすすめる会」の方々との懇談の席上出た話に,五小,八小の統廃合が平尾の地域で,議会でも問題になりました。いく人いく人八小の跡地利用が俎上にのってくるわけですが,その際に,地理的な要素から,また平尾という稲城の中では特に高齢化率の高い地域ということもあって,あそこに第3調理場をつくっていただきたいと。その際に,地域への開放と言いますか,お年寄りへの給食は以前サービスといったこともやってはどうかというアイデア,意見が出されました。これは,先ほど企画部長がおっしゃった,設計の段階からそういう市民の声を取り入れてやっていくという趣旨に立つならば,非常にいいアイデアだろうと思うのです。ところが,その席上のご答弁は,「調理場は学校教育の分野であります,提案のあったお年寄りへの配膳サービスというのは福祉の分野です,ですからそういうことは毛頭考えておりません,ましてや調理場建設そのものも考えておりません」という,ある意味では切って捨てたような答弁に私はがっかりしたのです。
 そういう市民のところに出していくと,いろいろなアイデアが出てくるのだろうと思うのです。こういったことを大事にしていくことは今後の施設建設に求められるのではないかと私は思うのです。その点,企画部長の方になるのかと思いますが,どう市民の声を計画段階から,基本設計の段階から入れていくのか。これは前の3月議会でもお話させていただきましたけれども,温水プール,健康プラザの建設,あるいは産業・ボランティアセンターなどの建設に当たっても,非常に大事になってくる問題だと思います。今後の複合的施設建設に当たって,こういうスタンスを持つ意味からも,ぜひそういう市民参加の基本設計をやっていただきたいと思うのですが,お考えを改めてうかがいます。

企画部長:第三次長期総合計画の中の事業につきましては,すでに市民の皆さん方のご意見をおうかがいしながら詰めてきた経緯がございます。したがいまして,現在実施を予定されている,あるいは考えられている事業につきましては,いわゆる政策レベルの段階では,市民の皆さん方のご意見をおうかがいしてきたものであると考えております。
 それから,市民の参加あるいは市民の声を聞くということなのですけれども,現在でも,市民どなたでも自由に意見や要望ができるシステムがつくられていると私は考えております。例えば「市長への手紙」であるだとか,あるいはホームページを開設しておりまして,この中でEメールで自由にいろいろな意見を言っていただくこともできますし,また市長の方もみずから,年次当初になるのですけれども,懇談会等に参加して,地域に出向きまして,市民のみなさんのご意見等もおうかがいしているということでございます。それから,施設によりましては,方向づけにあたりまして,アンケート調査等も実施してきておりますし,こういう形で市民の声を広く行政に反映させているということをこれまでも進めてきております。今お話のあった件なのですが,そういう中で市民のいろいろなアイデアがあれば,そういう状況があるわけですから,今あるシステムの中でもご意見等がおうかがいできるのではないかと考えているところでございます。

沢田敏彦市議:これは非常に難しい問題であり,また大事な問題なのです。確かに第三次長期総合計画の策定時においては,市民参加ということで審議会も設け,またいろいろな形でアンケートをとったり,いろいろなさってこられました。その中で施設建設計画も長期計画の中に盛り込まれました。ところが,それを実際に進めていくという段においても,一つ一つの施設建設においても,基本設計から市民の参加というのが大事になって,保障されなければいけないのだろうと思うのです。これは,当時の特別委員会の中での寺沢企画部長との間でのやり取りでありましたけれども,一定の部分は行政主導にならざるを得ないといったご答弁があるわけですけれども,そうではなくて,市民とのパートナーシップを掲げ,また一つ一つの施策を本当に力強く推進していこうと言えば,市民のみなさんの発案,またその支持がなければダメなのだろうと思うのです。そういう点においては,あくまでもすべて市民に投げ出すということを言っているわけではないのですけれども,市民参画ということについて保障させていくことはどうしても必要だろうと思います。

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7.南山東部土地区画整理事業について

沢田敏彦市議:そこのところで,次の問題に移ります。これは非常に密接にかかわる問題ですが,南山東部土地区画整理事業の問題であります。これも今,市は組合施行だからということでいるのですが,南山東部土地区画整理事業について,市の基本姿勢を改めてうかがっておきます。

都市建設部長:お答え申し上げます。南山東部土地区画整理事業につきましては,昭和45年の市街化区域と市街化調整区域の都市計画決定時点で,将来は市街化していく区域として指定されてきております。その間,がけ崩れや調整池での死亡事故等が発生し,東京都からもがけの改善勧告が毎年出されており,早急に急傾斜地等の改善が必要となってきております。また,所有者に相続等が発生しますと,未利用地である山林から売却され,取得者による開発計画が立てられ,無秩序な市街地となってしまいます。この中で,がけ地解消および小規模開発によるスプロールか防止等を図るため,市では,平成12年度に策定された第三次長期総合計画基本構想において,南山東部地区の区画整理事業を推進することとしております。
 したがいまして,ここに至る経過につきましては,その都度所管の常任委員会に報告し,ご意見もいただきながら進めてきているところでありますが,当地区の造成計画では,地区の北側には高低差80メートルのがけがあります。東側の根方谷戸についても急傾斜地があること,また西側にも傾斜地が存在していることから,三方の危険傾斜地を解消するには,大部分の山林を造成しなければなりません。こうした状況の中での造成計画では,奥畑谷戸部分に残存緑地を残すことができる状況でありますが,さらにこのほか残せる緑地があるか否かについては,最大限残せるよう指導するとともに,造成後につきましても,再生緑地となりますが,市の緑の環構想にもとづいたまちづくりが進められるよう指導,支援してまいりたいと考えております。

沢田敏彦市議:今のご説明ですと,この開発は,がけ地の解消が一つ大きな問題になっているということを言われているかと思うのですが,あえてなぜ区画整理事業とがけ地解消をリンクさせておられるのか。今の説明ですと,それでしかできないというようなご説明でしたが,他に検討されたのか,その辺をうかがっておきます。

都市建設部長:この部分につきましては,毎年東京都からの改善勧告も出されているわけでございます。そのような状況の中で,先ほどもお答え申し上げましたように,急傾斜地が三方にあるわけでございまして,この急傾斜地を一気に解決するという形の中では,土地区画整理事業の早期事業化が一番ベターであろうということで,早期の事業化に期待しているところでございます。

沢田敏彦市議:突っ込んでうかがいますが,ベターということは,検討の上そうだということで,他にもがけ地処理の方法はあるということですね。あれば,その時に検討された他の方法についてお聞かせ下さい。

都市建設部長:南山につきましては,組合施行ということでございまして,地権者の方々ががけ地の解消を図るという形では,区画整理事業として組合施行でやっていくのが一番ベターな方法だということで結論が出たわけでございまして,その他の部分については,現在では出ておりません。

沢田敏彦市議:結局,他には検討されなかったと。検討と言っても,結局区画整理しかないというご答弁だと思いました。
 それで,時間の関係もありますから,次に移ります。この間,「南山の自然を守る会」の方々が,いろいろな市民へのPRも含めて,南山問題を考えようではないかということで活動されました。今議会にも陳情が出されておりますけれども,このことについて市はどのようにとらえておられましょうか。南山に対する市民の大きな願いがあるわけですが,そういうものをきちんと掌握しておられますでしょうか。

都市建設部長:それでは,2点目についてお答え申し上げます。本事業は,東京都環境影響評価条例の対象事業として,本年3月13日,東京都に評価書案を申請し,受理されてきております。現在,環境影響評価の手続き中でございますが,4月末より30日間の縦覧,5月8,9日の2日間,関係地域住民の方々への説明会を行ない,東京都には住民の声としての意見書が出され,その後6月27日に行なわれた公聴会で意見等を述べる機会を経てきております。
 現時点におきましては,意見書総数7,771通,そのうち有効数6,626通あります。有効数の内訳としましては,市内5,821通,市外805通であります。内容としましては,緑の保全,開発の必要がない等であります。なお,提出人数につきましては,東京都環境局の資料をもとにして人数を出してございますけれども,1人で120通出している方,あるいは350通ほど同じ意見が出されております。この中で把握できる人数と申しますと,410人。と申しますのは,350通を1人としてカウントいたしますと410人ということになります。他は重複意見となっておりますので,正確な人数の把握はできておりません。
 今後,これらの意見に対しての見解書を事業者である南山東部土地区画整理組合設立準備会で作成し,見解書の説明会を開催することとなっております。この時点で,稲城市長および住民が意見書を提出機会がありますので,事業の成立性を念頭に置き,再度可能なかぎり緑の保全が図れるよう要請してまいりたいと考えております。
 また,学識経験者で組織する東京都環境影響評価審議会におきましても,9月11日午後に現地調査等を行ない,審議会としての答申がなされた後に,これを受けて東京都は審査意見書を事業者に送付し,最終的に評価書が作成されてまいります。

沢田敏彦市議:改めてうかがいますが,今ご説明いただいたのは,環境影響評価書案に対する市民のみなさんの意見書の数です。その数を見ても,大変大きなものがあると思いますし,市民の関心は高いと私は思うのです。また,公聴会にもかなりの方々が中央文化センターホールに駆けつけました。こういったことについて,担当課として,市民の関心は大きいととらえておられるのか,その内容も含めてうかがっておきます。

都市建設部長:人数的には,先ほどお答え申し上げた通りでございますけれども,意見の中には,先ほど申し上げましたように,開発は必要ないですとか,いろいろな意見がございます。そのような中で,これだけの意見書が出されたということについては十分尊重し,またその中で事業者とこの関係についての調整を図りながらやっていかなければならない事項だろうと考えております。

沢田敏彦市議:この種の問題で,今ご紹介があった数多くの意見書が出された。これはすごい関心の高まりを示しているのだろうと私は思うのです。本来こういったことは,市がもう少し先導して,南山問題ということで市民に投げ掛けなければいけない問題だろうと私は思うのです。
 次に移りますけれども,今進められようとしている東部区画整理事業は,地権者の財産を守る,またこれ以上の市の財政的な負担を悪化させないという立場に立つならば,見直すことが必要ではないかと私は思っているのですが,その辺,市の今後の対応をおうかがいしておくものです。

都市建設部長:それでは,3点目についてお答え申し上げます。本事業につきましては,平成5年2月に準備会を発足し,早期組合設立に向け,準備作業を続けてきております。主な作業といたしましては,基本構想の見直しに伴う基本計画および基本設計作業や,東京都の環境影響評価条例にもとづく環境調査等を実施してきております。また,その間,準備会発足以降,地下が大幅に下落し,事業採算の見直しを余儀なくされ,事業の成立性の検討も行なってきております。それらの検討の結果,当初予定していた減歩率が大幅に上回ることになることから,主な権利者に対する意向調査等を実施し,大幅な負担が避けられないとしても,事業化を進めるべきであるという意思決定を改めて行なってきたところでございます。現在は,環境影響評価条例にもとづき諸手続きを進めているところでありますが,組合設立までには,高減歩率となることによる個々の権利者の大幅な負担に対して理解を得なければならないことや,財源を確保するための見通しを立てることなど,多くの大きな課題を整理いたしまして,事業計画の策定に入ることとなりますので,事業が円滑に進められるよう,指導,支援を行なってまいりたいと考えております。

沢田敏彦市議:今のご答弁ですと,なお大きな問題,課題があろうかということですが,その課題を克服するためにどのようにしていかれるのか,お聞きしておきます。

都市建設部長:これからの組合設立まで,高減歩率等の問題がいろいろあるわけでございます。ただ,権利者の皆様方については,高減歩率になっても進めるべきであるという結論が出ているところでございますので,それらを尊重して,市としても支援していきたいと考えております。

沢田敏彦市議:時間がありませんので,正確なご答弁をいただきたいと思うのです。結論が出ているというご答弁でありましたが,先ほど部長からもありましたように,なお大きな問題がある,課題も残されている。ですから,そういった観点に立つならば,地権者のみなさんの財産を守るという観点からも,この問題は市がきちんとイニシアチブを発揮して進めていかなければいけないと思います。
 時間になりましたから,大きな項目の4番目については,今回は差し控えて,次回にさせていただきます。

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