この間、東京都の福祉制度の見直しが次々と行われて、これまで白己負担なしだった医療費助成制度に一部自己負担が導入されてきました。自己負担の内容は、老人保健法に準ずる、ただし低所得・住民税非課税の場合は入院時食事療養費のみ負担するというものでした。この東京都の要綱改正に倣い、稲城市でも、入院時食事代の一部自己負担が導入されました。今回の条例改正案では、老人保健法等の改正で入院時食事代の一部負担額が老人保健法と国保法とで相違するため、国保法等の規定を利用するとの説明を受けました。この条例改正案では、入院時の食事代について、老人保健法にリンクさせ、自己負担を減らすのではなく、自己負担を現状と変わらないまま据え置くというものです。
また、ひとり親家庭の医療費では、今回の老人保健法の改正で定額制が廃止され、1割負担が徹底されるとともに、白己負担限度額は大幅にアップされます。従来、外来なら3,200円だったものが、患者負担の限度額が10月から1万2,000円に上がります。この改悪は、患者負担が大きく、これからは1万円札1枚持っていっても病院にかかるのが不安になると言われています。そういう中で、患者の受診抑制にもつながる可能性もある問題です。
稲城市では、ひとり親家庭の実態調査を行い、実態も把握されていると思うのですが、何らかの経済的な支援策も考えていくべきではないかと思います。ひとり親家庭の世帯の方などは、1日中働いてくたくたになって帰ってからも育児や家事もすべてやらなければいけないひとり親の肩にのしかかってくるわけで、精神的に疲れ果てている人などもいます。そのような家庭への負担増は、苦しんでいるところにさらに容赦なく負担を求めることで、行うべきではないと思います。
入院時の食事代の一部自己負担については、国立市や目黒区では独自に負担をするということを決めているそうですが、子育て支援という意味からも、稲城市でも独自に何らかの負担援助策を考えていくことが求められているのではないかと思います、以上のことから、今回の条例改正案には反対といたします。
さきの国会で,多くの国民の反対を押しきって,医療の改悪が強行採決されました。70歳以上は1割の徹底,外来の上限3,200円は低所得者で8,000円,一般で1万2,000円となり,来年4月からは健康保険3割,保険料も値上げです。さらに,高額医療費制度の負担限度額も引き上げられるばかりか,上回った分は一たん立てかえ払いをして、払い戻しの請求手続が必要となりました。これまで限度額を上回った分は窓口で支払わずに済んでいましたが、外来にはこの償還払いという制度が導入されました。そうした医療の改悪にあわせ、稲城市の条例の改正や補正予算も組まれていくわけですが、この長期不況で生活が苦しい中で、このような負担を国民・市民に強いることは、今行うべきではないことだと思います。
今回の医療の改悪で、受診抑制が広がることや、病状が余計悪化してから病院にかかる人も出てくるということが心配されています。患者の命にもかかわる間題です。国会で小泉首相は「三方一両損」などということを言っていましたけれども、小泉首相は製薬医療関係から6年間で5,700万円の献金を受けているということです。これでは諸外国と比べて割高な薬価や医療器材を見直すということもできず、一方で国民にその負担をしわ寄せすることになり、こんなことは許されないことだと思います。
今、各地の医師会でも、10月の実施を前に、反対や撤回を求めるなどの抗議の動きも広がっているそうです。札幌市の医師会では、医療保険財政難の解消を患者負担増に頼ることに断固反対する、国民の健康と生命を守るために、重大な決意をもってこの難局を打破すべく、総力を挙げて行動を起こすと決議を上げています。広島県の医師会も、患者・国民の声に耳をかさない首相の独裁・暴政に対して強.く猛省を促す、患者負担増の即時撤回を求めています。
これから年金も切り下げられ、また介護保険料も上がると言われています。また、目本の国では、この4年間に毎年3万人以上の方が自殺をし、目本のどこかで毎日20人ずつ自殺をしていると言いますが、その半分の人は病気を苦にして亡くなり、その次に経済・生活問題など、お金のことを苦にして亡くなられているわけです。将来や老後を心配している人がたくさんいます。このようなときにこうした負担増は行うべきではなく、今からでもこのような医療改悪は中止するべきだと思います。そうした立場から、今回の第63号議案、また第65号議案について、反対といたしたいと思います。
今回の補正は、国や東京都の補助事業の返還金を含む内容であります。それら一つ一つについて述べるものではありませんが、この返還金の中では一つ冒頭に触れておきたいと思います。高齢者いきいき事業の執行に当たって、当初の収入済額の約10%を返還するという、これは、事業そのものがどうであったかということを一言つけ加えておきたいと思います。その上に立って、今回の補正の内容について、幾つかの問題に絞って意見を述べたいと思います。
まず最初に指摘しておきたいのは、55歳以上の求職者に対し職業紹介などを行うアクティブシニア就業支援センター運営の事業についてであります。この事業は職員の人件費を東京都の補助も得て行う新たな事業でありますが、これに今年度413万5,000円の支出を計上されております。今、長引く不況の影響を受け、リストラや倒産などで少なくない市民の皆さんが新たに職を求める状況になっている中で、これらの市民の方々の要望にこたえるため行われる本事業について、日本共産党稲城市議団は歓迎するものであります。しかしながら、その実際の運営となると、委員会審議でも明らかになりましたが、まだ未知数の部分がかなり多く含まれているということを指摘しておかなければなりません。
その第1は、センター運営に3人の常勤職員を配置するとしていますけれども、その職につく方々の選考をどのように行うのか。委員会では、市の再雇用制度も念頭に入れた答弁がなされました。今回のような新規事業、市職員の新たな再就職先を確保するかのような安易なやり方はせず、広く市民の雇用促進に寄与する形で進めるべきだと考えます。具体的業務内容は、職業相談、データ整理、事業のPR、求職者の能力開発などとなっております。答弁にもありましたが、これらの業務を円滑に行える、ハローワーク事業にも精通した人材は、広く市民の皆さんの中にあると思います。
第2に、本事業推進に向けた市の姿勢の間題であります。運営を杜会福祉協議会にゆだねるとしたことはいたし方ないといたしましても、問題は財政的支援をどうするかということであります。本事業に当たっては、東京都のはつらつ高齢者就業機会創出支援事業の補助金2分の1が充てられるわけでありますが、あくまでも人件費にとどまっております。都の補助金が今後とも継続して支出されることを願うわけですけれども、本事業を一過性のものとせず発展させていくためには、市の確固とした姿勢が必要であります。将来を含め、都の補助金がどう推移しようとも、社会福祉協議会への援助を怠らないことが求められます。その点で、事業運営にっいて、社会福祉協議会任せとせず、しっかりとした姿勢を求めておきます。
さて、今回の補正の中に、市民生活にかかわる問題で見過ごすことのできない重大な問題が含まれているということであります。国が行った老人医療費などの医療改悪を実際に推し進める事務処理システムを改定しようとしていることであります。今回、我が党の多羅尾議員の一般質問でも明らかになったように、高齢者とサラリーマンの自己負担の引き上げや、保険料の引き上げなどで、国全体では1兆5,100億円の負担増が新たに押しつけられることになります。市の答弁でも、ことしの10月1日からは、例えば71歳から74歳のお年寄りが風邪で病院にかかった場合、窓口負担が1割負担の人の場合は1,176円と、これまでの37%の負担増となります。また、一定額所得以上の2割負担の人の場合でも、5,500円もの負担になってしまいます。こうした負担増が結局は高齢者を病院からますます遠ざけることになるのではないでしょうか。こうした医療保険改悪が背景にあることを見なければなりません。これらの問題を含んだ今回の電算事務処理の変更の問題は、単なるシステム変更ということでは済まされない問題であります。
同時に、電算システムの更新にかかる経費も、妥当なものであったかどうか、明確な答弁が得られませんでした。国保会計も含め2,433万4,000円というシステム改定に伴う支出が行われようとしているわけでありますが、本来、他の市の例にもあるように、市が独自にシステムを構築し得るものであります。安易に、市民の重要な情報を管理するこれらの部門のシステム管理を外部に委託することも問題であります。また、そのためにシステム変更が余儀なくされた際、今回のように、その都度財政支出をしなけれぱならないのは、納得がいく問題ではありません。現に、現在稼働しているシステムも5年しかもたなかったという答弁であります。いわば市の心臓部を民間企業に握られているようなもので、市職員の能力開発を妨げる一因ともなっています。
以上、幾つかの問題を指摘しましたが、今回の補正について、認めがたい内容を含んでいる、そのことを申し述べて、反対の討論といたします。
陳情にもありますように、今、政府は、来年度予算において、新たな国民負担を求めようとしております。医療・雇用・介護の各社会保険料の引き上げや、公的年金の給付削減などが予定されているためであります。日本経済新聞の試算でも、杜会保障負担額は2兆5,000億円にも上るとされています。今回画策されております公的年金受給額の削減は、ただでさえ将来や老後への不安を抱いている多くの国民にさらに不安をもたらすものであります。
そもそも公的年金は、国民の暮らしと権利を守る支えとして、憲法第25条の生存権、国の社会的使命を明確にする中でとられてきたものであります。昭和25年の社会保障制度に関する勧告では、「問題はいかにして彼らに最低の生活を与えるかである。いわゆる人権の尊重も、いわゆるデモクラシーも、この前提がなくしては紙の上のそらごとでしかない。いかにして国民に健康な生活を保障するか、いかにして生きていける道を開くべきか、これがあらゆる問題に先立つ基本問題である」とその理念を述べています。
今回のこの社会保障そのものを切り詰めようとする政府案によりますと、公的年金制度ができて初めて受給額を減らし、現在年金を受けている人にまで影響を及ぽす暴挙と言わざるを得ません。病気で寝ている人の布団をはがすようなものであります。世界第2位の経済大国を誇る我が国において、今も生活にあえいでいる多くの国民の暮らしを見るだけでも、いかに日本の社会保障がおくれているかという実態を見ることができます。それは何も外に例を求めなくても、議員諸氏が毎日接しておられる市民の暮らしを見るだけでも、容易にわかるのではないでしょうか。それは、老後の蓄えを気にしながら、わずかながらの年金で細々と暮らし、決してぜいたくを求めるのでもない多くの市民の暮らしぶりそのものであります。そしてそれは、稲城においても、市税や年金滞納者の増加の実態を見るだけでもはっきりと読み取ることができます。これらの背景には、国の公共事業には国・地方合わせて年間50兆円もの巨費を投じる一方で、杜会保障は今回のように削減する、ここに問題があることは明らかであります。本来、政府の第一の仕事は、自国民の暮らしを守ることにあります。だからこそ、欧米諸国のいずれを見ても、GNP対比で日本の倍以上の社会保障費を確保しているのであります。今回の公的年金の削減は、物価スライドに連動させるとの措置と言われておりますけれども、日本の家計消費の物価指数が、ニューヨークを100とした場合、東京で129、大阪・神戸で127と世界に突出していることは、陳情も指摘しているとおりであります。現状でさえ少ない年金を引き下げるなどというのは、ますます国民の暮らしを危うくするものであります。
委員会での採決では、これらの視点に立って、過半数には及ばぬものの、本陳情に対しその趣旨を酌むという意見が出されました。市民生活に目を向ければ、当然のことと存じます。市民の暮らしを将来にわたらて守っていくために、各会派議員諸氏の賢明な御判断をいただきたいと存じます。本陳情を採択されんことを願って、賛成の討論といたします。
東京都福祉局が設置した2つの委員会が、都立福祉施設からの全面撤退、民間社会福祉施設への人件費補助を廃止する提言を出し、今、関係者から多くの批判の声が出てきています。都立福祉施設改革推進委員会がまとめた報告書では、東京都が設立・運営してきた高齢者施設・児童養護施設・障害者施設の40施設から撤退し、廃止・民間移譲の方針を打ち出しています。福祉サービス提供主体経営改革に関する提言委員会で出された中間提言では、補助金などの廃止の理由として、補助金の効果の検証が難しい、補助制度の役割は既に達成された、福祉分野に多様な事業者が参入している中で既存の事業者に限定した補助には問題がある、施設設置に対する規制緩和の中で都独自の運営費補助との整合性が問われているなどを挙げ、職員の増配置や利用者のサービスに係る補助金制度を全面的に再構築するという方針を出しています。
東京都の民間社会福祉施設への職員給与補助制度は、革新都政の時代に、都民が受ける福祉は公立と民間で受けるサービスに差があってはならないという理念のもとにできた制度です。この補助金の廃止で、稲城では6園の保育園で補助金が削減され、影響が出てくると聞きました。民間保育園では、正規職員を何人か抱えられなくなったり、パート化で非常勤職員中心の福祉へという流れになっていくのではないかと心配します。保育園の現場は、非常に労働も厳しいのですが、パート化で非常勤職員中心の福祉ということになっていくと、現場はさらに厳しくなり、保育の内容にも影響が出てくることが心配される問題です。
また、こうした制度の変更が社会福祉法人関係者との何の合意もなく突然出されたということで、関係者からも今、批判の声が上がっています。都議会などでも、各会派や都知事に実施しないでほしいという要望が関係者よりたくさん出されてきている状況です。この提言について、東京都が方針としてしまうことのないように、稲城市議会でも東京都に意見書を出していくことが今必要だと思います。そういう立場から、賛成を主張したいと思います。