2003年第4回定例市議会における岡田まなぶ市議の一般質問(議事録)


  1. 充実した市立中央図書館の建設と運営のために
    1. PFI導入目的の柱の一つの民間資金活用が不要になった問題について
      1. 「PFI導入可能性委託調査報告書」と「実施方針」(修正後)の基本的相違は何か
      2. なぜ低利の起債を検討せずに高利の「民間資金活用」で建設を考えたのか
      3. 「委託調査」の結果と「実施方針(修正後)が大幅に異なることについて
    2. 新たなVFMの積算等財政について
      1. 起債の予定利率1.5%の根拠について
      2. 人件費のアップは,どの人々のどのくらい見込んだか。それらを含んだ新しい積算内訳について
      3. 「収益性を確保」(PFI法第3条)の源泉は何か。配当の基準,数値について
      4. 上記の1.〜4.を踏まえた事業全体の財政収支内訳等(新たなVFMの積算内訳等)の明示について
    3. PFI方式からの運営部門の分離の検討について
      1. PFI方式での人件費部門の大幅縮減による「質」の低下の懸念について
    4. 倒産時などの市のリスク,債権保証などについて
      1. 市はPFI業者の財政事情(安定性)をチェックする権能を持つのか
      2. 倒産時などの市のリスクについて。債権保証など負わされないか
    5. 運営に関わる問題について
      1. 「実施方針」(修正後)で,運営に関わる業者に経験などの条件をつけたのはよいが,経験期間や経験規模などの数値がないことについて
      2. 館長や市の職員の司書資格者配置について
      3. 体験学習施設スペースの活用を含めた保育室の設置について
    6. 住民参加による活気ある図書館建設,運営について
      1. 審査委員会について
        1. 審査委員会の人選について
        2. 審査委員会に参加する市の職員(若干名)の人数,役職について
        3. 審査委員会に住民代表を加える(公募などで)ことについて
      2. 図書館運営について
        1. 住民の図書館運営へのチェックや注文,追加要望などはどのように生かされるか。
        2. 住民参加の「モニタリング委員会」(仮称)を設けることについて
    7. 住民参加,透明性,公共性確保のための住民,関係部門への誠実な説明と対話について
      1. 11月に約束されていた住民への正式な2回目の説明会の早急な実施について
      2. 図書館協議会や教育委員会などへの対応について
      3. インターネットでの意見や要望について
      4. 説明会やインターネット,意見箱で出された住民の意見や要望で取り入れた内容について
  2. 分離信号の推進登校通安全対策について
    1. 向陽台駐在所前の信号機設置について
    2. 向陽台八千代銀行前の押しボタン式信号の改善について
    3. 分離信号の陳情採択後の進捗状況都市の対応について



■充実した市立中央図書館の建設と運営のために

岡田市議:一般質問は、議員となって3回目であります。そして、ことし最後の一般質問であります。私自身、最年少の議員として、議員や行政の皆さんからこの間たくさんのことを学んで、また力をおかりしてやってきたことに、党派や政策の違いを超えて感謝申し上げる次第です。それでは、通告に沿って質問いたします。どうぞよろしくお願いいたします。

 大項目の1つ目、充実した市立図書館の建設と運営のためにです。皆さんご承知のように、稲城市では現在、新設される市立中央図書館の建設・運営をPFI方式で進めようとしています。前回9月議会で仮称稲城市立中央図書館等施設整備運営事業の債務負担行為が通ったことで、PFI方式での実施に足を踏み出す段階となっています。この間、議会でもこのPFI導入をめぐっては多くの議員から、PFI方式の導入に賛成するまたは反対するという立場の違いを超えて、多くの課題が議論されてまいりました。私たち日本共産党稲城市議団は、9月議会では、この債務負担行為に対して、運営部分の20年契約を今する必要があるのか、またPFIの目玉であった民間資金の活用がなくなっていること、図書館運営上のサービスの質の低下に懸念があること、分館等との一体性に疑問があることといったことから、反対いたしました。私たち日本共産党は、この図書館建設・運営に臨む態度を明確にしています。市民の長年の要望であった図書館建設に向けては、これがPFI方式であれ、従来方式であれ、この図書館をしっかりしたものにつくり上げていくために全力を尽くすという立場であります。

 この問題では、各会派の議員も、9月議会の討論では賛成や反対の立場の違いを超えて、PFI方式の問題点を挙げています。少し紹介すると、今後とも金額の決定や各種契約があって、また多くの市民の皆様がPFIの手法やバリュー・フォー・マネー、SPC運営方法に対しても不安を感じている点もある、100%の起債を起こして従来どおりやったらいいのではないか、営利を日的としているから、収益を上げようとすれば、サービスの低下が起きるのではないかということが心配だ、また本当にこの中央図書館がそういう方式でいいのか、財政的な効率性が本当に高まるのか、こういった疑問が出されています。市が実施した住民説明会やご意見箱でも、さまざまな疑問が出されています。

 私は、これはある意味では当然起こっていることだと思っている部分もあります。なぜなら、このPFI事業というのは何と言っても先行例がないということがあります。昨年にはなりますけれども、2002年12月現在では、地方自治体を中心に実施方針が示されている事業は約60件、契約・実施段階に入ったものは19件になります。検討段階を含めれば、それでも200件を超えているわけです。この問題の議論の難しさは、現時点では、そのような先行例でも施設等の建設過程にあって、事業全体のバリュー・フォー・マネーを検証できる条件がない、ここです。市が進めようとしている図書館建設・運営のPFI方式は、三重県桑名市で現在具体化が進んでいますが、やはり実例がない。PFIの生みの親のイギリスでも、図書館に導入した例は非常に少ない。日本国内で見れば、桑名市に次いで2つ目、東京ではまさしく最初の試みで、これは大変な挑戦であります。市の方が言うように、図書館を求める住民の声、図書館をつくる、このことを具体化していくための財源をどうするかというのは重要な問題です。行政は、稲城市に限らず、バリュー・フォー・マネーによってその方が財政的にも安上がりになるという根拠を示すことが一般的で、稲城市でもそれが大きな根拠になっています。

 しかし、一方で、20年先の図書館サービスの内容・水準を現在の時点で算定してその価格を計算するということが合理的に可能でしょうか。PFI方式の導入で公共サービスが保障できるのか、それこそ行政・議会・住民による慎重で多面的な検討が必要になっています。実例がない、このような初めての試みの中で、約50億円もの市税を投入する。そういう計画だからこそ、全国的にも注目されるし、慎重な検討が求められる問題です。そして、稲城市では、今後若葉台の文化センター、市立病院の隣に建設されている健康プラザにもPFIの導入が検討されていくでしょう。果たして稲城の文化施設と生涯教育をPFI方式にゆだねていっていいのかは、今後の稲城のまちづくりに深くかかわってくる問題だと思います。そういう角度から質問させていただきます。

 (1)、PFI導入目的の柱の一つの民間資金活用が不要になった問題について、@、PFI導入可能性調査委託報告書と実施方針の基本的な相違は何かということです。PFIは、内閣府の資料では、民間資金等活用事業、民間の資金力、経営能力及び技術的能力を活用した公共施設等の建設、維持管理及び運営等とあります。実施方針では、民間資金の活用ということがほとんどなくなってしまっています。これは基本的な相違だと思うのですが、その認識についてまずお聞きします。


甘利健一教育部長:PFI導入可能性調査委託報告書と実施方針(修正後)の基本的な相違点としましては、まず施設整備費の支払いについて大きな変更がございます。可能性調査の時点では施設整備費は20年間の割賦払いとしておりましたが、実施方針では施設竣工後に一括払いをすることとしております。次に、図書館情報システムの契約期間についての変更がございます。可能性調査では運営業務と同様20年間の契約としていましたが、実施方針では10年間とし、残りの10年については9年目に残りの期間についての検討を行うこととしています。次に、図書費の支払いでございます。可能性調査では入札金額に20年間の図書購入費用を含んでいましたが、実施方針では入札金額とは別途予算化して図書購入を行うこととした点などがございます。いずれも、可能性調査以後のなおいっそうの精査により、事業効果の拡大に向けた取り組みの成果であると考えております。


岡田市議:今の答弁を受けて次に進みます。A、なぜ低利の起債を検討せずに高利の民間資金活用で建設を考えたのかということです。この金利というのは初めからわかっていた問題ではないかと思うのですけれども、どうしてここが最近になって変わってきたのかということを改めて確認したいと思うのです。


教育部長:当初、PFI導入可能性詞査でも、市の財政負担の軽減を図るよう起債導入の可能性についても検討してきましたが、同様の事例では起債導入の例はなく、起債導入は困難との感触から、民間資金でのスキームを構築してバリュー・フォー・マネーを検証したところでございます。しかし、可能性調査の以後さらに検討し、東京都との調整協議を進める中で、一定の条件下での起債の導入が可能であるという確答を得ましたので、改めて実施方針の変更を行うこととしたものでございます。

岡田市議:今の答弁を受けて次に進みます。B、委託調査の結果と実施方針が大幅に異なることについてです。この可能性調査と実施方針では、民間資金活用が起債に変わるなど、PFIの文字どおりの売りだった民間資金の活用がほとんどなくなってしまったということです。そうすると、可能性調査そのものが何だったのだろうという疑問の声もあると思うのですけれども、その辺についての認識をお伺いしたいと思います。


教育部長:PFI導入可能性調査の時点では施設整備費・図書購入費・図書館情報システムなどの事項については、一定の方向性の上で検討したものでありますが、可能性調査後にさらに検討を加えるとともに、国・都との調整・確認も含めて精査した結果、幾つかの点で条件変更となったものでございます。今回の実施方針の変更は、市の財政負担をいかに軽減するか、その上でいかに事業者の持っているノウハウを活用できるかということを検討した結果のものでありまして、条件変更を行うことによるバリュー・フォー・マネーの向上や、リスクの適切な分担が図れる結果となったと言えます。


岡田市議:そうすると、可能性調査というのは、数字上のというか、仮の過程で進めるということだと思うのですけれども、今となっては、その基本的な違いというのは、建設コストが、普通にやるのとPFIとの違いというのは、白動的に80%で計算されるとか、運営部門の人件費を抑えていこうとか、そういうことでVFMを出していこうということになってくると思うのですけれども、そういうことが基本になって、この調査には2,000万円近くかかっているということを聞いています。今後、文化センター・健康プラザという計画もあって、いささかこの2,000万円というのはかかり過ぎではないかという気もするのです。今後のこともありますので、その辺の認識についてお伺いします。


教育部長:PFIの事業を導入するかどうか、PFIを導入することによってその効果が確かにあるのか、そのことを事前に確認するという意味で可能性調査というものがあるわけでございます。可能性調査は、いずれにしても、一定の事業を従来の形で実施した場合にどのぐらいの事業費がかかるか、もう一方ではその設計・建設から維持管理・運営を一括発注してPFIの事業でやった場合にどのような事業費が想定されるか、その事業効果をあらかじめはかるという意味でございます。今議員の方で、その可能性調査で2,O00何百万円というお話がありましたけれども、可能性調査自身は非常に小さい数字で、なおかつ2分の1の国の補助金を入れています。その後の1,000何百万円という部分はアドバイザリー委託契約で、既にPFIの事業をしていくためのいろいろな手続についての費用と言えます。

岡田市議:今後、文化センターとか健康プラザにも導入可能性調査を行っていく予定があるか、お聞かせください。


教育部長:そんなにはっきりしたことが言えるわけでもないのですけれども、現在、企画部が主体になりまして、PFIを導入するとした場合の指針といいますか、これは東京都とか横浜とか、大きな自治体では既に策定しております。市としても、今後の種々の事業展開に向けて、まずPFIを想定すべきかどうかという一定の線をつくるという作業に今入っております。ですから、その作業の中で、例えば事業のボリュームとか、果たして民間のノウハウがどの程度生かせるかといった基準が示されるわけでして、そのことによって、先ほどお話がありました文化センター、それから健康プラザ等への導入可能性調査が必要かどうかというところの判断が出てくると思っています。


岡田市議:次に進みます。(2)、新たなバリュー・フォー・マネーの積算等財政について、@、起債の予定利率1.5%の根拠についてです。市は、現在では2.3%ということのようですけれども、1.5%でやるから、民間資金活用の3.5%より安いということを言っていたと思うのです。安い金利を活用するというのは結構なのですが、今言ったように、10月28目の福祉文教委員会に出された資料では金利が2.3%となっています。この辺の相違についてお聞きするものです。


教育部長:起債の利率に関する御質問ですが、今回の利率を1.5%と想定しましたのは、起債を起こす際のここ5年間の実績値を勘案して設定したものでございます。


岡田市議:そうすると、今の2.3%というのはどこから出されているのか、お聞かせください。


教育部長:議員の方から今2.3%と設定されているというお話がありましたけれども、現在私どものPFI事業では1.5%で設定しております。


岡田市議:それで、起債を1.5%でやればさらに安くできるというお話だと思います。よりよくなったからいいではないかということで、9月議会でもお話があったと思うのですけれども、これを安くして市民の負担を減らそうということであれば、第三次長期総合計画の時点では基金を取り崩してやったらいいではないかという計画があったと思うのですが、これは検討されたのでしょうか。


教育部長:一方では、そうした検討といいますか、基金の取り崩しという手法も当然あるのかと思いますけれども、私どもが、中央図書館の事業導入については、例えば20年間の割賦払い、現在では90%の起債導入という形で進めるという判断をしたということでございます。


岡田市議:Aに進みます。人件費をアップするというお話が前回の議会でもあったと思うのですけれども、これをどの人々にどれくらい見込んでいるか、それらを含んだ新しい積算内訳はどうかということです。PFI導入可能性調査では、PFI事業者を契約社員で雇う場合の参考資料というものが出ていて、業務内容をAからD(議事録ママ)まで5つに分けてあるのです。Aは図書館カウンター業務で、年収220万円から240万円、BからEは窓口業務とか図書の貸し出し等、それから図書館協力員は図書の貸し出し補助等ということで、時給や月給になっているのですけれども、市は運営に力を入れるから、年収を300万円から430万円にしたということを前回9月議会で答弁されていますけれども、この分類の中でどの辺をどう変えているかということをちょっと具体的にお聞かせ願えればと思います。


教育部長:人件費につきましては、当初は図書館運営に関する民間の人材募集の実情を参考に設定してきましたが、その後、業務スキームの変更に伴い、運営に関する要求水準の見直しの中で、運営内容の充実を図るため、各セクションに主任担当者の設置、司書有資格者の配置、人材育成などの項目を想定してきました。また一方では事業者のヒアリング等も参考にしながら、図書館運営部分に関する人件費のアップの見直しを行ってきたところでございます。


岡田市議:もうちょっと具体的にと思ったのですけれども、Bに進みます。「収益性を確保」の源泉は何かということなのですけれども、配当の基準・数値についてというところです。PFI事業者は民間の会社ですから、出資者に対して配当とか利益とかということが必要になってくるのは当然だと思われるのですけれども、この間出されている資料を見ると、PFI事業者の利益とか配当というのは出てこないわけで、どこからそれが出されるのかということについてお聞きしたいと思います。


教育部長:PFI事業者の収入の源泉は、開始後事業終息までの間の本市からのサービス対価の支払いとなります。また、配当の指標については、株式資本内部収益率を8%と設定しまして、より健全な運営のスキームとしたところでございます。


岡田市議:それで、今の問題に関連して、特に運営の問題について言えば、図書館法第17条で、「公立図書館は、入館料その他図書館資料の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」とあります。この収益性のない図書館業務に民間事業者のサービス拡大余地があるのかというのは大変疑問になっていると思うのです。この問題は6月議会で私もお聞きしたのですけれども、そのとき、民間の収益性については、PFI導入可能性調査で、民間企業の企業利益を市が負担してもなお直営方式よりも効率的であるとの結論で、市が直営で行う場合と同等のサービス水準を確保した上で、民間の持っているノウハウを活用してサービスアップを図っていくという答弁だったと思うのです。それはそういうことかと思うのですけれども、私が聞いたのは、事業者というのは利益を上げるわけで、そこに住民の理解が得られるかというあたりが一つ重要だと思うのですけれども、再度お聞きするものです。


教育部長:PFI事業にはいろいろな形があるわけですけれども、私どもの中央図書館の事業はサービス購入型の事業ということで、このことについては議員もご承知いただいていることと思います。ですから、サービス購入型ということになれば、そこで要した費用については、市から支払いをする。支払いの形がいろいろあるということにはなるのですけれども、先ほどの8%というのも結局はサービス対価の中に含まれていると解釈していただければと思います。


岡田市議:特に運営の部分に関しては、私たちの税金を使ってやっていくわけですけれども、普通であれば市民の要望というのが市の方に伝えられて、それについていろいろ検討していくということになると思うのですけれども、PFIでやると、出資者というのが出てくると思うのです。そうするとその意向に左右されるということで、私たち市民との間で二重の構造になるという問題があるのではないかと思うのですが、その辺のことについてお聞かせください。


教育部長:当然、事業に出資する出資者の意向というのもあるかと思います。ただ、この事業全体が要求水準に沿って求められている。市はそうしたすべてについて事業者に対して形を要求しているわけですから、その要求の中で動いていってもらうということになると思います。


岡田市議:次のCに進みます。今までお聞きしてきた@からBを踏まえた事業全体の財政収支内訳等明示ということです。現在、金利で言えば1.5%ということでやられているということですけれども、バリュー・フォー・マネーの内訳が出されていないと思うので、それを明示していただきたいと思いますけれども、そこを確認させていただきたいのです。


教育部長:まず、今回の事業の全体経費でございますが、さきの福祉文教委員会への報告のとおりでございまして、全体事業費を約76億円と見込んでおり、内訳としては、建設費に約18億円、全体期間での維持管理費・運営費等で約58億円となっております。同じく、この事業を仮に従来の手法で実施したとする場合の事業費の想定ですが、この場合には全体事業費が約86億円となり、そのうちの建設費は約24億円と見込まれる旨、これもさきの委員会報告のとおりでございます。なお、本事業のバリュー・フォー・マネーの算定については、国のバリュー・フォー・マネーに関するガイドラインに沿って、従来の価格との比較を現在価値換算後の事業費で見るということにしておりますので、この算式よるにバリュー・フォー・マネーは約12%となっております。


岡田市議:その説明は私もよくお聞きしているし、資料をもらっているからわかるのですけれども、その最終的な内容の明細がなくて、いくら安くなりましたという結論だけで、その根拠というものを出してもらいたいということをお願いしているところなのです。


教育部長:今回のPFI事業については、設計図書を作成して、事業の説明をしながら事業者に応募をいただくという従来の形では初めからないわけでして、これ以上に詳細に、例えば維持管理運営費、図書館運営費、情報システムの費用、それから資料購入費等を示すということは、これは設計書をそのまま出すということで、例えば設計施工一括発注のPFIのよさといいますか、PFIが持っているもともとの意義というのを大きな部分で阻害してしまう。そうしたことで、そこまで詳細な資料の提供は福祉文教委員会の方でも控えさせていただいている。そのような状況がございますので、ご理解をいただきたいと思います。


岡田市議:そういうお話なのですけれども、明細がないまま、はい、そうですかということにはならないのは普通だと思うわけです。それで、導入可能性調査のときには出ていたわけです。だからこそ、一応数字上はVFMがあるから、この数字を積み重ねていっていくらになりますということでやろうと言っていたわけで、そこが大きく変更されているわけでしょう。起債が90%ということになると、計算が全く変わつてきて、結果が出ているのだから、しかも導入可能性調査でやった数字的な裏づけというのを出していただくのは当然のことだということで、再度お願いしだいのですけれども、いかがでしょうか。


教育部長:導入可能性調査については既に公表しておりますけれども、あの公表している内容が標準的なPFI事業の可能性調査の公表の仕方ということで、ご理解をいただきたいと思います。


岡田市議:これはぜひ出してもらいたいと思うのですけれども、次に進みます。

 (3)、PFI方式からの運営部門の分離の検討にっいてであります。私は、稲城市でのPFI方式の導入の特徴というのは、図書館ということで、教育分野にPFIを導入するというところが大きな特徴だと思うのです。この方式でやると、これまでの行政と民間の役割が大きく変わるわけです。行政というのは、住民に必要と考える公共サービスの内容や水準を民間に示して、そのサービスを提供するための具体的な施設の仕様や維持管理・運営の方法並びに価格を提案させて、安くて質の高い提案を行っ.た事業者を選定し、事業者みずからが提案した事業計画に従ってサービスを提供させ、そのサービスを購入するということで、つまり行政というのは、公共サービスの提供者から、民間が提供する公共サービスの購入者になるということだと思うのです。このことは、行政が図書館サービスを直接提供することから撤退して管理・監視に役割を特化することで、図書館経営・サービスに関する専門性が行政から後退し、住民に対する実質的な役割を果たせなくなるというおそれがあるのではないかと考えているのです。

 また、先ほども少し述べましたけれども、株主等への配当が主要な目的である株式会社に税金でつくられた施設の管理をゆだね、自治体から支払われる委託費や住民の利用料金から利益を上げる機会を提供するという状況になってきているわけです。前回も少し紹介しましたけれども、文部科学省でも、憲法問題で言っても、利益を追求する株式会社が設置する学校に対して国が経常費補助を初めとする財政的支援をすることは国民の理解を得られないということが述べられているわけです。図書館事業の進歩・発展を目的とする社団法人の日本図書館協会でも、図書館にPFIを導入することにっいては、収益性のない図書館業務に事業者のサービスが拡大する余地があるか疑問だ、効率性を重要視して住民要求にこたえられなくなる可能性もある、また資料の相談業務など、人的な資源が重要な業務の特性から、運営を事業者に任せてはノウハウが蓄積できなくなるだろうといった警鐘が鳴らされています。今少し紹介したように、PFI促進法の第3条では、収益性確保の原則が貫かれるため、事業者がより多くの利益を獲得するために、短期雇用者や不安定雇用者の多用などによって人件費の圧縮、業務の下請・孫請などが行われる可能性もある。こうしたことが図書館サービスの向上に貢献するものではないとういことは、容易に考えられるわけです。そういったことから、市民の生涯教育にかかわる連営部分は市が責任を持って行うべきだと私は考えています。

 質問の@にいきますけれども、PFI方式での人件費部門の大幅縮減による質の低下の懸念についてです。図書館法の第3条では、図書館奉仕として、「図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に学校教育を援助し得るように留意し、おおむね左の各号に掲げる事項の実施に努めなければならない」とあって、「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応じるようにすること」とあります。図書館が本当に住民から喜ばれるためには、住民の皆さんの要望をよく把握して、これにこたえる活動をしなければならないのは当然のことだと思います。この業務はカウンター業務やレファレンス業務ということになってくると思うのですけれども、現在ではPFIの事業者がこれを担うということになっていて、資料にはこの社員は市外の契約職員だということも書かれているのですけれども、これでは地域の資料の相談には乗れないのではないかと懸念されるのですが、その辺についての認識をお伺いします。


教育部長:さきの答弁でも申しましたが、可能性調査後の見直しにより、人件費を可能性調査の想定数値に比べ増額の方向で修正を行ってきました。また、サービスの質の確保につきましては、応募事業者に対して、派遣職員の人材教育のあり方、派遣する人材の構成や図書館サービスの考え方などの提案を提出させて受託企業の選定を行い、契約後は提案されたサービス水準の確保維持をモニタリングの対象としてまいります。サービス水準・質が確保できない場合には減額の対象としていくことから、一定のサービス水準の確保は維持できるものと確信しております。


岡田市議:レファレンスサービスについては、福祉文教委員会でも質問された方がいて、人材育成の面からも市の職員を配置しておく必要があるのではといった質問に対して、このとき市の方は、レファレンスは事業者の役割となっているが、市の職員もこれまでの知識の蓄積を発揮するために行うことを想定していますという答弁があったことが書いてあるのですけれども、要求水準書というものにかなり縛られてくると思うのだけれども、この答弁のように、市の職員がレファレンスに入っていくというのは考えられるのですか、それをお聞きします。


教育部長:PFI事業の一つの懸念としては、契約に縛られるということが再々言われていますし、前の委員会等でもその旨のお話があったところです。私どもは、そうした点にっいて、これも事業者からの提案を受けて、それを評価の対象とするわけですけれども、まず市の職員との連携をどのように思っているか、そうした考え方を聴取するつもりでおります。非常に大事な部分だと考えております。

岡田市議:(4)、倒産時などの市のリスク・債務保証などについてに進みます。@、市はPFI業者の財政事情・安定性などをチェックする権能を持つのか、このことを確認させてください。


教育部長:PFI事業の受注者であるSPCの財務状況については、SPCからは毎年度監査法人または公認会計士の監査を経た決算資料が市に提出されますので、財務内容については、その報告書をもって状況報告を行います。また、一方ではSPCの事業の継続の一層の安定性を確保することを目的に、金融機関の運営保証などの措置を講じることを義務づけて、安定した運営・サービスの提供を担保することとしております。


岡田市議:それで、こういうやり方になってくると、市の中にも企業の財務とか会計とかをしっかりチェックできる人材が必要になってきて、これまでの市の業務とちょっと違うという面も出てくると思うのですけれども、そういったことについて、方針というか、お考えなどをお聞きしたいと思います。


教育部長:言われるとおりだと思います。そうした人材を育てていくことが必要だと思います。


岡田市議:ぜひそこをしっかりやってください。

 次のAに進みますけれども、倒産時などの市のリスクについて、これには「債権」と書いてありますが、債務の間違いですが、債務保証などは負わされないか、このことについてお問きいたします。


教育部長:市は、PFI事業者が倒産した場合の一切の債務は負いません。またPFI事業者の倒産等により事業が中止となった場合は、PFI事業者から損害賠償を受ける契約内容になっております。


岡田市議:市は責任をとらないということです。この図書館に関係する実施方針及び業務要求水準書案に対する質問回答書というのが9月に出されています。これは、入札を検討している事業者から質問を受けて、それに市が回答したものです。それに、PFI事業者が倒産して市に生じた損害の賠償をPFI事業者が負えない場合、出資者に遡及するのかということが書いてあって、遡及しませんとなっているのです。それで市も責任を負わないというと、この辺は実際にはだれが責任をとるのかというのがよくわからないのですけれども、この辺についてお聞かせください。


教育部長:先ほどの答弁にもございましたが、金融機関の運営保証などの措置を講ずる、その他事業運営についての何らかの方策を講ずることということで、私どもは入札に向けては事業者に要求しております。いずれにしても、市が債務を負うということにはならないと思います。


岡田市議:(5)に進みます。運営にかかわる問題についてです。@、実施方針で運営に携わる業者に経験などの条件をつけたのはよいが、実施期間や経験規模などの数値がないということです。実施方針を見ると、図書館業務を行う企業は図書館の運営受託経験を有することが追加されました。それで、これは住民の意見にもあったことで、評価されるところなのですけれども、運営をしっかりやっていくという意味では、その規模とか経験期間の数値は必要ではなかったかと考えるのですが、市の考えをお聞かせください。


教育部長:運営事業者に係る事業経験などにつきましては、議会・教育委員会・図書館協議会・市民意見など、いろいろとご意見をいただいた中で、図書館運営事業者にも参加条件をつけることといたしました。ただ、経験年数や規模については限定しておりません。これは、図書館の民間委託の事例がまだ少ないこと、できるだけ間口を広くすることで本事業に対する提案競争が行われることなどを考慮したものでございます。図書館運営に関する内容審査では、より多くの経験を有する事業者に参加いただけるよう考えるところでございます。


岡田市議:まだそういう経験をされたところが少ないということで、そうなると、この図書館運営というのは市がきちんとやった方がいいと思うのですが、それはそれとして、PFI方式ということでは、要求水準というか、要するに契約書に縛られるという新しい方針ですので、しっかりとした対応をお願いしたいと思います。

 Aに進みます。館長や市の職員の司書資格者配置についてお聞きします。


教育部長:中央図書館の市の職員の配置計画については、図書館協議会の答申に沿った形の職員配置を実現していきたいと考えており、できるだけ職員に司書資格を持つ者を充てるよう考えております。


岡田市議:できるだけということで先日来答弁いただいていると思うのですけれども、先日市民団体が主催して市が後援して行った浦安市の図書館長の講演会で、浦安市の図書館というのはなかなかいい図書館運営をしているということで有名なところですけれども、ほとんどの職員が司書資格を持っているということで、こういうところは詰めておくということがサービスの質の保証にとって大切になっていくと思うのです。それが望ましいという答弁ではなく、しっかり配置するという答弁はいただけないのでしょうか、そのことについてお聞きします。


教育部長:現在の図書館運営を見ていただけるとおわかりだと思いますけれども、レファレンス、それから相談といった部分の職員はすべて司書資格を有しております。ただ、中央館ということで、全くの庶務的な部分に当たる職員というのも想定されないわけではありません。そうした状況がありますけれども、できるだけ多くの職員に司書資格を持った者を充てたいという思いでおります。


岡田市議:それで、現場の職員ももちろんそうですけれども、特に館長の司書資格というのが大事になると思うので、そこをきちんとやってほしいと思っているのですが、そこについてはどうでしょうか。


教育部長:ぜひそういう形にしていきたいと思います。


岡田市議:質問Bに進みます。体験学習施設スペースの活用を含めた保育室の設置についてです。インターネットで市のホームページを見ると、図書館の関係で「みなさまの御意見箱」というのがあって、住民の皆さんの意見が寄せられています。その中で保育室設置の要望が大変多いのです。これをいくつか紹介すると、「新しくつくられる図書館にぜひ保育室をつくってください。子供も親も楽しくゆっくり過ごせるスペースが欲しいです。また、最近の新聞に図書館を考えるフォーラムのことが載っていました。その中で印象的だったのが、真実の情報というのを持たないと、ちゃんとした判断をし行動できない時代になっているという大学教授の言葉でした。なれない子育ての不安の中にいる親も、たくさんの情報に右往左往しています。自分にとって子供にとって本当に必要な情報を自分で見つけ出すためには、子連れであっても図書館で落ちついて本を見ることができる環境が必要だと痛感しています。ぜひ新しい図書館に保育室の設置をよろしくお願いします」等の意見が出ています。今回市で考えている図書館というのは、滞在型というのを売り物にしています。それで、講演会とか講座、また体験学習施設では教室とか講座というのを検討していると思うのですけれども、平目の昼間の利用者というと、主婦層が多くを占めると考えられるのです。そういったことから、図書館でなくても、体験学習施設スペースなども活用して、保育室の設置をぜひ検討していただきたいと思うのですが、これについてはいかがでしょうか。


教育部長:現在、体業学習施設を含め、保育室の設置につきましては、特別な部屋を設置することは考えておりません。なお、児童コーナーにはおはなし室を設置する予定ですが、このおはなし室は親子連れの皆さんに開放し、できるだけ親子で読書を楽しんでいただこうと考えております。


岡田市議:おはなし室での対応ということなのですけれども、インターネットの市の回答によれば、「専門担当者の配置などに関してボランティア等での対応が難しいことや、事故への対応など問題があり、現時点での配置は難しいと判断しています」となっているのですけれども、実際には文化センターなどでは保育を行っているわけです。また、市の施設としては、今後実現に向かっている産業・ボランティアセンター内に入る仮称男女平等推進センター、ここは女性問題に関する情報の提供とか、相談機昨の充実とともに、男女平等社会の実現に向けた市民みずからの活動、市民団体や個人間の連携、情報の交換あるいは情報の発信の場として整備されるということなのですけれども、ここには最初から仮称キッズルームというものが計画されているわけです。また、文化センターで言えば、若葉台に今計画されていますけれども、市の方でやっている市民参加のワークショップでも保育室の要望が多いということを聞いているのです。そうすると、なぜ図書館では難しいのかというあたりをちょっとご説明いただきたいと思います。


教育部長:現在、図書館についてはそうした部屋の設置というのは想定していないわけですけれども、体験学習施設等を含めて、保育士つきの事業が実施される可能性はいくらでもあると思います。ただ、図書館の方でそうした特別の部屋をそのためだけに用意するかと言えば、それはそうした方向ではないということで、ご理解をいただきたいと思います。


岡田市議:特別な部屋を設置するかどうかというより、今お話にもあったように、そういう保育士つきがあり得るということで、そういった臨時の形というか、例えば何曜日の何時から何時はそういう保育士さんがどこにいますとか、そういった形で検討できないかと思うのです。市の女性フォーラムでは、年1回行事を開催していて、そのときに、例えば城山文化センターなどでやれば、保育室を設けてやっています。それで、今女性フォーラムでは、実行委員会でも保育をしているということで実行委員会への応募者がふえて、夫婦での応募ということがあって、市民参加が進んでいるという現実もあって、今の部長の答弁も、聞いていると、仮設というか、そういった形でぜひ検討してほしいと思うのですが、いかがでしょうか。


教育部長:特に体験学習施設については、この使い勝手、どのような形で事業計画を持っていこうかというあたりは、これからの作業、検討になる部分が多く残っています。そうしたところでは、文化センターにしても、図書館としても、それから教育委員会以外の他の部局であっても、体験学習施設を使っていろいろな事業を開催していくということは十分にあろうかと思います。そうしたときに、例えば若いお母さんたちを対象とする事業であれば、保育士つきの事業を考えるということも当然あるでしょうし、必要に応じてそういった対応はとれていくかと考えています。


岡田市議:ぜひ前向きに検討してほしいと思います。

 (6)に進みます。住民参加による活気ある図書館建設・運営についてです。@、審査委員会についてなのですが、審査委員会の人選等についてお聞きしたいと思います。


教育部長:審査委員会の構成については、既に公表しているところでございますが、この委員会は、施設・運営・事業の安定性などについて専門的な見地から必要な審査を行うものでありまして、外部委員5人・内部委員3人の計8人で構成しております。


岡田市議:専門的な見地からということで、外からいらっしゃっている5人の方が公開されているわけですけれども、委員長には図書館の理念といったことが反映できる人であることが重要だと考えているのですけれども、この委員長は、主な研究テーマを見ると、交通とか公益事業分野における公的規制のあり方、社会資本形成における意思決定メカニズムと費用負担問題などということで、もちろんいろいろな専門家がいるだろうとは思うのですけれども、図書館の専門家を委員長にといったお考えとか、その辺はどうだったのか、お聞かせください。


教育部長:この審査委員会というのは、いずれにしても、日本でもそれほど実績を積んできているというわけではありません。審査委員会をスムーズに持っていく、それから当然にPFI事業で、図書館の部分というよりも全体のPFI事業としての視点といいますか、どういったところに気をつけなければいけないか、審査のあり方はどうかというあたりについては、私どもとすると経験者が欲しい。今委員長となっていただいている方については、既に他市等でこの審査委員会の委員長を経験されており、国の委員にもなっておられる方でありますので、十分にその重責を全うしていただけると解釈しております。


岡田市議:次に進みたいと思います。今ちょっとお答えもありましたけれども、審査委員会に参加する市の職員の人数は今3人ということだったと思うのですけれども、その役職はどういう方が入っているのかということを確認させてください。


教育部長:これも既に公表済みのことではありますが、内部委員としては、助役・教育長・都市建設部参事の3人が審査委員として参加しております。


岡田市議:それで、もちろん助役などが入っていくということは必要だと思うのですけれども、もうちょっと現場の館長といった方が入った方がいいのではないという気もするのですけれども、その辺についてのお考えをお聞かせください。


教育部長:これはこれからの審査の方法という形になりますので、今後に向けて精査する部分も残っているのですけれども、審査の第1段階、例えば事務局の方である程度、事務局としての審査というのも一つ資料として審査委員の皆さんに見ていただこうかという形も考えております。決して、今まで培ってきた市の専門職の技量というものを全くここに反映できないということではないような形を考えたいと思っています。


岡田市議:それで、同じところで次に進みますけれども、審査委員会に住民代表を加えることについてです。市でも市民との協働ということをうたっている昨今でありますので、この審査委員会にも住民代表を加えるべきではないのかと思うのですけれども、そこについてお聞かせください。


教育部長:審査は、先ほども申し上げましたとおり、施設・運営・業務の安定などの分野ごとに専門的な見地から評価を行うことを想定し、委員としては、大学教授・建築士・コンサルなど、専門性の高い外部委員を配置しております。


岡田市議:もちろん、専門的な人たちを配置するというのは結構なことなのですけれども、市民のための図書館で、最初の質問に挙げたように、市民との協働というのがうたわれているわけで、そこはぜひ検討するべきだったのではないかと思うのです。それで、福祉文教委員会で出されている質問などを見ると、今の部長の答弁にはなかったのですけれども、市民を審査委員に入れる場合について回答していて、「公平性とか守秘義務、この課題をクリアする必要が生じてきます」と書いてあるのです。「他のPFI事例でも、市民を審査委員に選定している例は見当たらない」ということを言っているわけで、ここからすると、市民を結局締め出すというわけではないけれども、市民は守秘義務を守れないとか、信用できないから審査委員に入れないということのように受け取れてしまうのですけれども、その辺についてはどうなのですか。


教育部長:前にそういった説明があったかとも思います。ただ、それも懸念といいますか、心配材料の一つとしてはあろうかと思います。もっと大きいのは、この審査委員というのは非常に責任が重いです。場合によってはこの審査の結果というのが訴えの対象になることもある。非常に責任の重いそうした部分については、専門的な分野の方に当たっていただくことが理想ではないかと、私としては思っています。


岡田市議:Aに進みます。図書館運営についてです。(ア)、住民の図書館運営へのチェックや注文とか追加要望などはどのように今後生かされるのかということをお聞きします。


教育部長:図書館運営のチェック機能についてでございますが、基本的には館長以下の市の職員がPFI事業者のモニタリングを行うことになると考えます。なお、図書館の運営内容への市民ニーズや、図書館が提供するサービスに対する市民要望は、これまでと同様に、「市長への手紙」や図書館への意見として、意見箱やホームページを活用していただくことを含めて、苦情・意見・問題への対応情報の一元化などに対応する専門の窓口を設置するよう考えております。


岡田市議:PFIにおいては、行政というのはあくまで図書館サービスという商品の購入者ということになります。みずから図書館サービスを開発したり創造する、そして提供する主体ということにはなかなかなりにくくて、しかも長期契約で20年にわたって特定の事業者から購入するということです。何が言いたいかというと、そういういろいろな意見が出てくると思うのですけれども、一たん契約書で決められた条件の変更というのはそう簡単にはいかないと実際には思うし、こういう図書館の運営というのは、先ほどから話しているように、こういう契約書をつくったりすること自身が初めてで手本もないという中で、住民と職員が一緒になって試行錯誤する中でつくり上げていくというところあたりがなかなか難しいのではないかと思っているのですけれども、その辺のことについてはどうでしょうか。


教育部長:言われるように、20年間の図書館の運営ということを考えれぼ、それなりにその中では方針の変更なりサービス内容の変更というのは出てこようかとも思います.当篠、そうした場合には契約の変更ということがあるわけですけれども、それが簡単かどうかというあたりは、一つにはどういった事業者に参加いただけるかということがあろうかと思います。ぜひ、今回の応募、それから選定に当たっては、そうした市と市民と事業者が一体となって新しい将来に向けての図書館をつくっていくという大きな気構えを持った事業者を選定していきたいと考えます。


岡田市議:Aの(イ)に進みます。PFI事業者の業務をチェックする方法というのはモニタリングということですけれども、モニタリングについて検討する委員会を設けてはどうかということを考えていますが、どうでしょうか。


教育部長:住民参加のモニタリング委員会については、図書館サービスに関する市民代表を含めた組織として既に図書館協議会がありますので、現在のところPFI事業だけのモニタリング委員会の設置は予定しておりません。


岡田市議:図書館協議会があるということなのですけれども、図書協議会はもちろんあっていいのだけれども、このチェックを専門にやる独立した委員会というものを市民参加でやってはどうかと思うのです。これは市のやることだから、今後検討していってもらえればいいと思うのですけれども、そういう方向で図書館協議会とは独立した形の設置というお考えについて、もう一度お聞かせください。


教育部長:図書館の開設までについてはまだ時間があるわけですけれども、そうした中で、こういった市民参加の図書館協議会とは別の委員会の必要性が十分に検証されるということであれば、可能性が全くないということは言えないと思います。現在の考え方としては、予定をしていないということでございます。


岡田市議:ぜひ今後検討してほしいと思います。

 (7)に進みます。住民参加・透明性・公共性確保のための住民関係部門への誠実な説明と対話についてです。@、11月に約東されていた住民への正式な2回目の説明会の早急な実施についてに進みます。10月の終わりに行われた福祉文教委員会の議事録を見ると、図書館長からも、教育部長からも、11月に市民の皆さんへの説明を開きたいという答弁があるのです。これがいまだに実施されていないということですが、12月にやるというお話をちょっと聞いていますけれども、改めて実施時期を確認させてください。


教育部長:お話の市民説明会については、12月19日に予定しております。ここまでの経緯と、特定事業の選定、入札公告の内容などについて報告させていただき、今後の進め方について意見交換ができればと考えています。


岡田市議:わかりました。Aに進みます。図書館協議会や教育委員会などへの対応について、今後の取り組みなどをお伺いしたいと思います。


教育部長:議会・教育委員会・図書館協議会などへは、随時報告・説明などを行い、その都度意見をいただきながら進めてきておりますけれども、今後も適宜報告・説明をしてまいります。


岡田市議:このPFI導入の問題では、私は6月の一般質問でも取り上げさせていただいて、教育部長とずっとやりとりをしてきたのですけれども、このPFIを運営に持ち込むというのは、これだけ議論をしても、私は今のところやはり反対という立場なのです。市長もきのう言っていましたけれども、民間委託での効率化という時代の流れが強まっているということで、それはそれで確かに、本当に効率化になればそれはいいと私も思うわけですけれども、効率化とか、厳しい財政状況などから財政負担の軽減ということで、今や日本じゅうで大号令がかかっているという状況です。そういう中で、今回の図書館で言えば、教育分野に非常にかかわるところで、教育分野の一部とはいえ、それが民間委託、または民間事業者がそういうところに参入するというところで、うまくいくのかどうか、稲城の教育水準は守れるのかということを行政の中で言えるのは、教育に携わる課の皆さん以外にないと思うのです。ずっとやりとりさせていただいていますけれども、教育部長は、PFIの事業の推進部長というわけではないということで、図書館の現場で懸命に働いている職員の皆さんの声とか、そういうことを大事にしてやっているのだろうと思うのです。今後もしっかりそういう取り組みをしていってもらいたいと思っているのですけれども、その辺についてお聞かせください。


石川良一市長:PFIに関する基本的な考え方がなかなかご理解いただけないようで残念なのですけれども、先ほど来のお話の中で、民間企業者が参入するということに対して疑義を唱えられているわけであります。これはPFIに限らず、民間事業者は、委託事業でもそうですし、契約事業でもそうですけれども、利益を追求するということは資本の論理として当然なわけであります。もちろん、適正な利益水準なのかどうなのかということは次の課題としてあるわけですけれども、そういう意味では、このPFI事業は民間に委託する事業と考え方としては何ら変わらないということでありまして、議員のような考え方をしますと、基本的にはすべて官が官で事業をやっていくという、いわば社会主義的な方法以外に許容できないということだと受けとめざるを得ないわけであります。ぜひ、まずその辺の考え方を根本的に検証していただきたいと思っております。そういうやり方でやってきたから、いろいろなところで破綻を生じてきているのだと。むしろ、民間的な経費を削減して利潤を出していく、その効率性というものをいかに官の仕事の中に導入していくのか、今そのことが大いに求められ、既に実績を上げているということで、進めてきているわけであります。基本的なところでございますので、私の方からお答えをさせていただきました。今の部長に対するご質問については、部長の方からお答え申し上げます。


教育部長:雰囲気として、このことの協議といいますか、お話が議員とは多かったわけで、そのような受けとめ方をされているのかとも思うのですけれども、教育委員会は今いろいろな課題を抱えていまして、きのうの一中の体育館にしても、若葉台小学校のこれからのことについても、いろいろとあります。PFIのために私がここにいるということでは到底ありません。ただ、議員がおっしゃっておられた、例えばやみくもにPFIを取り入れるということ、それだけをもって進めているということでは決してありません。ですから、前から福祉文教委員会等でもお話をしてきましたけれども、従来のPFIではない形といいますか、新しいPFIの形というのも私どもとしては探ってきているし、先ほど来言いましたように、欧米型の契約社会でのPFIではなく、日本型のPFIというのがあってもいいのだと思いますし、その辺はこれからつくっていくものではないかと思っています。


岡田市議:今市長からもご答弁いただいたわけで、市長の立場と私の立場は根本的に違う、すべて官がやるというのはどうかということですが、私は別に全部官がやればいいということを言っているわけではなくて、PFIの場合でもケース・バイ・ケースだと思うわけです。だから、特に今回問題にしているのは、教育分野に民間企業が参入するというのは、法改正までして進めてきている問題ですから、これはしっかり考えていかなければいけないと思うのです。市長がこれを推進しようという立場だから、部長などが自分の立場に立って言うのはなかなか難しいのかもしれないと思うところもありますけれども、稲城市の教育部長であるということでしっかりやってほしいし、今市長の話では、官で全部やっていると社会主義的だということで、そうすると稲城市は社会主義なのかというと、別にそうではないし、官で全部やるのが社会主義だという認識の上には私たち日本共産党はそもそも立っていないわけで、前回の議会ではソ連型の問題とかという話が出ていて、今この話をするっもりはなかったのですけれども、私たちはソ連には最も厳しく対立してきて、あの官が中心になってやるとか、人権抑圧の社会はおかしいということを言ってきた政党だということをはっきりここで述べさせていただきたいと思います。教育現場の人たちの意見をしっかり受けとめてやっていっていただきたいということで、次にいきたいと思います。

 B、インターネットでの意見や要望についてお伺いします。


教育部長:今までに、インターネットや意見箱への提案・意見は、全部で89件いただいております。内訳は、インターネットは15件、手紙などが74件でございました。なお、意見や質問に対しての回答などの細かい内容につきましては、ホームページで公開しておりますので、ごらんいただいていることと思います。


岡田市議:インターネットでの意見とか、こういう関連では、6月14日に説明会なども行われて、その意見などもインターネットを通じて募集していたと思うのです。そのときの市の回答では、住民から出された意見に市から回答があつて、またそれに再提出できるとか、そういう相互交流みたいな約束をしていたと思うのです。これは現実的にはともかく、約束はしていたわけで、どうなっているのかというあたりをお聞きしたいと思います。


教育部長:ご質問をいただいて、回答をして、またご質問をいただいてという形も、当然にこの中にはございます。


岡田市議:次に進みます。C、説明会やインターネット・意見箱、今お話もありましたけれども、その中で出された住民の重見や要望で取り入れた内容についてお聞きします。


教育部長:議会・教育委員会・図書館協議会等からのご意見、市民説明会からの意見・要望、事業者からの提案につきましては、対応可能なものについて、要求水準として新たに設定したり、事業者からの提案として提出されるような方法をとっています。要望があったもので取り入れたものは、資料検索の充実、人材の重視、おむつ交換のスペース、授乳室の設置、子供と一緒に入れるトイレの設置、郷土資料のデジタル化、グループ学習スペースの設置、視聴覚室でEラーニングができ、かつプレゼンテーションができるようにすること、それから新聞などの有料データベースの設置、公的資金の活用の拡大などや、運営事業者への一定の条件づけなどがございました。


岡田市議:授乳スペースなどが入っていて、保育室というのが先ほど難しいという話だったのだけれども、その辺の違いは何なのでしょうか、ちょっとお聞きしたいのです。


教育部長:保育スペースということになれば、もちろん保育士をそこに置いて部屋を持っということでなければ意味がないと思いますし、そこまでの対応を今私どもは図書館事業の中では考えていないということでございます。


岡田市議:わかりました。保育室は、先ほどの答弁のように、またぜひ検討していってもらいたいということで、次の質問に移ります。


■分離信号の推進登校通安全対策について

岡田市議:大きい2、分離信号の推進等、交通安全対策についてです。質問(1)、向陽台駐在所前の信号機設置についてです。前回この位置の信号機設置を求めて、このとき市の方からは、「かねてから地域の皆様より要望いただいており、市としても多摩中央警察署へ新設の要請をしている。多摩中央警察署としても、この場所については交通量の増加等から信号機が必要であり、本年2月に警視庁に対し設置のための上申をしているが、いまだ設置に至っていないのが実情で、引き続き多摩警察署へ要請したい」ということで、ぜひ引き続き要請してほしいということなのです。稲城市では、今ニュータウン事業なり、南武線の高架化事業とか区画整理事業ということで、信号機の設置という要請がたくさんあると思っているのですけれども、市の方で、今要求しているのは新設ですけれども、その辺の現状などについてお聞かせください。


小川二郎都市建設部長:今ご質問の内容について、とりあえず通告のとおり答弁させていただきます。向陽台駐在所前の信号機の設置につきましては、さきの第3回定例会でもお答えしましたとおり、多摩中央警察署といたしましても、この場所については交通量の増加等から信号機が必要であり、本年2月に警視庁に対し設置の上申をしているとのことであります。


岡田市議:そういうことで答弁をいただいて、お話を先にしてしまいましたけれども、市の方では信号の新設は今どれぐらいあるのかといったところをお聞かせください。


都市建設部長:例年、信号機についてはトータルで70カ所前後ありまして、14・15年で申し上げますと、14年で新設が51、新設・改良を含めて70いくつということでございます。15年では50です。これは、今まで累計的にたまっているものもあれば、新規に路線開通したときには当然道路管理者と交通管理者の協議で要望以外に設置する信号もありますから、実際に稲城市の中に設置する信号が限りなくできるということではございませんで、こういう数字が累計的に残ってくるということでございます。


岡田市議:そこで最後にもう一つお聞きしたいのですけれども、警察の方によると、96近い署がある中で年間でつくのが110基ということで、その警察署管内で1カ所ということは多摩・稲城で1カ所になるわけですが、昨年あたりは4カ所稲城の方についたということなのです.そうすると、今稲城市では、先ほど言ったようにニュータウン事業とか区画整理などがどんどん進んで、信号がたくさん必要になって、70カ所ぐらい申請していても、現実にはつく見通しがなかなか立たないという状況もあると思うのです。この辺、稲城市独自の事情ということもあるかもしれないのですけれども、こういったことに対する対応みたいなことは考えていらっしゃらないのでしょうか。


都市建設部長:信号の設置個数といったものについては、要望は今申し上げたとおりの数ですけれども、現実についているのが、今お話にあったように、何かデータをお持ちのようですけれども、稲城市の中で何基という公表みたいなものはあるのですけれども、実質はそれ以外にも、例えば前年度ですと4基、今年度ですと既に5基ぐらい、これは今お話にあったような新設道路の開通で待ったなしのようなものも入っています。そのようなものを含めまして、稲城の信号機設置の実績につきましては、警視庁の派遣職員の人もよくやってくれているので、実績としては他市に比べればかなりいいかという気がしています。それにしても、要望があるから即つくのだという状況ではございません。


岡田市議:次、(2)に進みます。向陽台八千代銀行前の押しボタン式信号の改善についてお聞きするものです。


都市建設部長:向陽台八千代銀行前の信号機の改善につきましても、さきの第3回定例議会でお答えしておりますとおり、通常の信号機に改良するよう、交通管理者であります多摩中央警察署に改善要望を行ってきているところであります。


岡田市議:次、(3)に進みます。分離信号の陳情採択後の進捗状況と市の対応についてお聞きいたします。


都市建設部長:分離信号機の陳情採択後の進捗状況につきましては、過去2回関係機関と検討協議を行い、採択された6カ所のうち、優先度の高い福祉センター前交差点について、分離信号機の設置を行ってきております。それ以外の交差点の設置については、分離式信号により、自動車の信号待ち時間が長く、渋滞の悪化や歩行者・自動車等の信号無視を誘発するおそれが考えられることから、各交差点の利用実態を多摩中央警察署と協議しながら検討してまいりたいと考えております。


岡田市議:それで、尾根幹線などができるから二重投資にならないようにといったこともあるのだということは理解しているところなのですけれども、そうでないところで、交通量とか、現実に分離信号設置が難しい交差点になっているのではないかとかということがあると思うのです。それで、尾根幹線が開通するまで何もしないということではなくて、協議を2回されたということで、最後はもう1年以上前になるかと思うのですけれども、その辺は定期的に協議をして、技術的な問題などは検討していってほしいと思うのですが、いかがでしょうか。


都市建設部長:これまでもお答えしてきておりますけれども、分離式信号機につきましては、交差点の車両数と歩行者数との兼ね合いで判断するという一つの基準もございます。今、福祉センター前で、レストランの前に設置しておりますけれども、一応直進車を一定時間流して歩行者もさばいた中で左折車に対応するというのですけれども、現実には歩行者がほとんどいないというところで、車両がただとまっているという状況がすごく長いのです。ですから、そのような状況で本当に今ここのところで当面取り急ぎ設置する必要があるのかというのは反省材料にもなっておりますので、今後ほかの交差点でも、歩行者数などの状況も見ながら、引き続き協議をしてまいりたいとおります。


岡田市議:ぜひ協議を続けていってもらいたいと思います。以上で私の一般質問を終わります。