2003年第1回臨時市議会 議案に対する日本共産党市議団の討論



■第2号議案■ 稲城市特別職の職員の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例
■第3号議案■ 稲城市教育委員会教育長の給与及び旅費等に関する条例の一部を改正する条例
賛成討論 沢田市議

 それでは、第2号議案稲城市特別職の職員の給与及び旅費に関する条例の一部を改正する条例並びに第3号議案稲城市教育委員会教育長の給与及び旅費等に関する条例の一部を改正する条例の両議案について、賛成の立場から、日本共産党稲城市議団として、引き続き討論をしておきたいと思います。

 この提案があって、質疑を繰り返しさせていただいたわけでございますが、特別職及び教育長の報酬並びに給与は、条例でも明らかになっておりますように、稲城市特別職報酬等審議会に市長から諮問し、意見を聞いて、その額について決する、これは報酬審議会条例で明確に述べられているところであります。そして、報酬審議会でどういう議論がなされたか。都合4回にわたる熱心な審議の末、3つの観点からまとめられました。1つは、東京都人事委員会の勧告を適用することについて、2つ目に、社会情勢・市民感情を考慮して引き下げることについて、3つ目に、過去の経緯にかんがみ是正することにっいて、これらを議論し、結論として減額の提案がされているわけであります。私は審議会の議事録を取り寄せ、ここに至る過程をつぶさに見たところ、第1日目からどういう意見が出されたかということを皆さんにも御紹介しておきたいと思います。

 会長から「このたびの話を進めていく上で、どのような考え方で結論を出していくのか、こういった視点で皆さんそれぞれの立場で自由に発言いただきたい」という問題提起がされ、各委員からさまざまな意見が出ました。その申である委員は、「人口がふえても税収がふえないということであり、税収減を予測した給与体系も考えるべき時期に来ているのではないか」。あるいは他の委員は、「よくて今までどおり、あとはどういう数字でマイナスをつけていくのかというところが議論の中心になるだろう」。あるいは、「例えば利益が出ている自治体でも、現状維持か下げるべきだろう。下げるとしたら、実際どのような数値にするか。人事委員会勧告の数字が出ているが、特別職の仕事の評価を数字的に見せるのは難しい」など、紹介し切れませんでしたが、みずからの生活実態といったものを踏まえての真撃な議論がなされました。

 私ども日本共産党は、私たち議員の報酬もそうでありますが、特別職の報酬並びに教育長の給与についても、社会情勢あるいは他市の状況も踏まえながら検討し、その額については報酬審議会によるとする、これまで稲城市のとってこられた立場そのものについては、異論を挟むところではありません。しかしながら、その審議の経過あるいはその措置について、今回示されている方向には、質疑の中でも明らかになりましたが、幾つかの疑義を挟まなければならない。その一つに、先ほど一般職の給与についての人事委員会勧告の問題について楠原議員の方から話がありましたが、法律的に不利益不遡及の大原則にも抵触しかねないことを報酬審議会の場で課長が認めているわけであります。にもかかわらず、昨日のそのあたりの質問に対して総務部長から明確な御答弁はいただけなかった。あるいは、教育長の給与について、私も質問させていただいたわけですが、本来、教育公務員特例法でその地位や権能を定め、そして行政からの独立が明らかになっているにもかかわらず、過去において報酬審議会に諮問してきた経緯から今回もその措置をとったということでありましたけれども、このことそのものは、今回減額の提言がなされている中で、本当にそのままでいいのだろうか、このことが教育委員会への行政の関与・干渉を強めていくのではないかという危倶も抱いております。そして、そういうことをやってはいけないということで、稲城市でも報酬審議会条例で教育長の給与については諮問するとはなっていないにもかかわらず、過去にもそうであったということを理由にして今回やられている。こういった幾つかの問題についても明確な御答弁はいただけなかった。

 そして、私どもは、今回の減額提案については、先ほど楠原議員が第4号議案での討論で明らかにしましたように、今の市民の生活実態あるいは経済状況を受けて、特別職や教育長の報酬や給与についても検討がなされるべきであろうという立場に立っております。そこで、改めて報酬審議会での答申を見ますならば、先ほど指摘したように、社会情勢・市民感情を考慮して引き下げるという視点は大変重要なものだろうと私は思っております。しかしながら同時に、市長・助役・収入役の特別職の職責は、私たち議員と同様に、報酬審議会答申でも触れられておりますけれども、大きなものがあります。これは、今後の市政運営に携わっていく上で、その職能に対する報酬という観点から定めなければならない。そういう背景を持つ報酬ならびに教育長の給与の改定に当たって、この答申の指摘を真摯に受けとめ、私どもは積極的にこの答申を受けとめ、賛成の立場に立つものであります。しかしながら、先ほど述べた行政答弁の不十分さ、また議案を臨時議会に上程せざるを得なくなった経過、こういったことは今後に重大な問題を残すと指摘して、賛成の討論とさせていただきます

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■第4号議案■ 稲城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例  反対討論 楠原市議

 日本共産党稲城市議団を代表して、第4号議案稲城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例について、反対の立場で討論を行います。

 まず、今回の一般職の職員の給与に関する条例の一部改正の問題ですが、初めてのマイナス改定ということであります。説明では、年平均1人15万円の減額の改定。これを全体で見ますと、8,745万9,000円となります。これは、資料として別途いただいた数字そのものであります。つまり、稲城市の職員のすべてがこの改定によって重大な影響を受けるということになります。同時に、こうしたマイナス改定が行われますと、民間の労働者の賃金が下がったときには公務員もそれに倣って引き下げていくと。では、公務員の賃金が下がったときはどうなるのか。こうしたことを考えますと、民間の労働者の賃下げにもつながるもので、まさに賃金引き下げの悪循環の一端を担うということになるのではないでしょうか。今日の経済悪化の大きな要因の一つと言われています、経済6割を支える国民の購買力の低下、このことを考えてみますと、文字どおり経済の悪化をさらに招く役割も果たしていくということになります。

 また、この条例の中で、3月に支給する予定の期末手当の支給率を100分の50から45にし、再任用についても100分の30から100分の25にしようとしていますが、このことは不利益不遡及の原則に触れる可能性があると思います。そのことについては、実は報酬審議会の議論の中でも委員から質問がありました。人事委員会勧告の概要の資料の中に、「実施時期とは4月からの1年分を3月にまとめて行うということか」という質問に対して、「法律的には不利益不遡及ですが、結果的にはさかのぼることになります」という課長の答弁がありました。もしそうだとすれば、法律に触れる可能性が十分にあるということではないでしょうか。また、法律論としても重大な問題を含んでいると私は思うわけですが、同時に、国家公務員や地方公務員の働く権利といいますか、労働条件といった中で、人事院勧告や東京都人事委員会という勧告制度の根幹にかかわる原理原則の問題も問われてくると思われます。つまり、労働者の争議権あるいは労働協約を締結する権利といったものが人事院勧告との関係で剥奪されている国家公務員あるいはそれに準じた地方公務員、この労働権の代償措置としての人事院勧告やそれに準じている東京都人事委員会の勧告といった制度を否定するということにもなりかねません。こうした法律上の問題、あるいは働く人たちの権利の問題を一方で保障しながら、それを不利益不遡及といった形で侵してはならないというものを侵していく。これでは、本当にまじめに働きながら、しかしその権利の行使ができないということにもなりかねません。そして、本来ですと、こうした問題が委員会等で十分に審議されてしかるべきだと私は思います。しかし、残念ながらそうはなりませんでしたが、不十分な審議の中でもこうした問題が含まれている。

 最後に、私たち日本共産党稲城市議団は、こうした公務員一稲城で言えば一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例については、平成13年の改正の中でも指摘してきましたが、もし財政上の問題などであるなら、住民の生活状態といったものから判断すれば、そこへの負担が少なくなるような改善のためにやむなくやるのだということであるならば、ある程度認められます。しかし、その場合には、むしろそのための財源をどこからつくり出すのかということで、稲城市のお金の使い方の見直しなどを行うべきではないかという提案をしてきました。しかし、今日、残念ながらなかなかそれが実行されていないように思います。今、市民の生活実態は極めて厳しい状況にある。その関係で言えば、そういった状況の中で、公務員として市民サービスを担う市の一般職の職員の給与を保障していくことは、市民にとっては最終的には利益になっていくわけです。ところが、それを減らしていくということになれば、働く意欲や、生活実態が非常に厳しい中で、さらに厳しい状況が押しつけられてくるということにもなります。こういうことを全体として考えた場合に、今回の稲城市一般職の職員の給与に関する条例の一部を改正する条例は、初めてのマイナス改定ということで、日本共産党稲城市議団としては、先ほど言ったようなさまざまな疑義がまだあるということから、反対しておきたいと思います。以上です

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