| ■乳幼児医療費無料化制度の拡充について |
岡田市議:おはようございます。通告に沿って質問いたします。
1つ目、乳幼児医療費無料化制度の拡充について、@です。今、稲城市では、ゼロ歳児についての所得制限が撤廃されています。私たち日本共産党は、乳幼児医療費無料化の制度、就学前まで所得制限を撤廃することを公約に掲げています。現在、少子化が社会問題となる中で、各自治体では、子育てへの経済的支援、育児に係る経済的負担の軽減策として、就学前の乳幼児の所得制限の撤廃が進んでいます。近隣の調布市や狛江市でも、所得制限なしの年齢が今年度から引き上げられています。まず、所得制限撤廃の流れの広がりに対しての市の姿勢を市長にお聞きしたいと思います。
石川良一市長:乳幼児医療費無料化制度の拡充につきまして、総括的に私の方からお答えを申し上げます。
乳幼児医療費助成制度につきましては、東京都の制度を基本として、国制度の児童手当と同じ所得制限を設けて実施されていますが、各自治体で所得制限を超えた者について、単独事業として助成をしてきているところでございます。現在、市が単独事業としてゼロ歳児の無料化を実施いたしております。今後、無料化の歳児枠の拡大につきましては、子育て支援施策として今回公約にも掲げさせていただいたとおり、今後の財政状況などを見つつ、実施時期も含め、検討してまいりたいと考えております。なお、ご質問の各項目につきましては、担当部長からお答えをさせていただきます。加藤健一福祉部長:お答え申し上げます。乳幼児医療費助成制度につきましては、さきにお答えしたとおりでございます。
岡田市議:今、市長の答弁では、今後の財政状況を見ながら進めていきたいということです。今おっしゃったように、市長は公約に掲げています。私はきょう3つの資料を持ってきたのです。これは選挙公報ですが、ここで乳幼児医療費の無料化歳児拡大とおっしゃっています。それから、法定ビラ1号でも、乳幼児医療費の無料化歳児枠の拡大を進めるとおっしゃっています。また、選挙後の広報いなぎ5月15日付でも、1面で乳幼児医療費の無料化の歳児拡大は公約に掲げる1O大施策に入っています。今、市長は、今後の財政的な状況を見ながらということでしたが、この公約実現に向けて、いつまでにどのような形で進めるのか、この辺をもう少し詳しくお聞きしたいと思います。
福祉部長:乳幼児医療制度につきましては、東京都の制度を基本といたしまして、小学校就学前の乳幼児を対象に各市町村が実施しているものでございます。基本となる東京都の制度では、国制度の児童手当と同じ所得制限を設け実施されておりますが、各自治体で所得制限を超えた者について単独事業として助成することができることになっております。今後、市が単独事業として実施していくに当たりましては、歳児枠の拡大を考えていきたいと考えております。子育て支援施策として大切な施策であると考えておりますので、今後の財政状況などを見つめつつ、全体的な財政状況を検討した中で考えていきたいと思っているところでございます。
岡田市議:全体的な財政状況を見ながらということですが、近隣の自治体でも、厳しい財政状況の中でも所得制限なしは、多摩市では4歳未満、府中市で3歳未満、狛江市は今年度3歳未満から4歳未満に、調布市では今年度1歳未満を一気に就学前まで引き上げています。お金の心配をせずに安心して病院で診てもらえたらという、これは子育て真っ最中のお母さん・お父さんの切実な願いです。若い世代は収入も少なく、長引く不況と不安定な雇用のもとで、医療費は大変大きな負担になっています。アトピーなど、治療費の高い慢性の病気もふえています。ぜひとも、子供の病気は待ったなしですから、先延ばしせずに早急な検討を求めて、次に進みたいと思います。
Bです。まず、所得制限の撤廃について、現状をお聞きしたいのですが、稲城の現在の乳幼児数、それからゼロ歳児から6歳児までそれぞれに、受給者数、受給率、現在の市の負担額、また所得制限の撤廃に必要な負担額についてお聞きします。
福祉部長:お答え申し上げます。まず、全児童数といいましょうか、幼児の数も含めてでございますが、全体で4,913人でございます。そのうち受給者数は3,316人、受給率は平均で67.5%でございます。それから、市の負担額でございますけれども、現在の市の負担額は5,891万9,OOO円でございます。今後完全無料化をした場合必要となる金額でございますが、6,036万6,000円ほどかかると試算しているところでございます。
岡田市議:今のご答弁からすると、稲城の乳幼児数は4,913人で、受給率が67.5%ということは、現在でも約1,600人の子供さんがこの助成を受けられていないということです。住民の方からは、稲城の周辺区域では所得制限なしが幅広いのに、どうして稲城ではできないのか、多摩市のように3歳まで所得制限をなくしてほしい、最も病気になりやすいときです、こういう声が上がっています。この声に真撃に耳を傾けて、所得制限なしの対象年齢引き上げの具体化の検討を改めて求めたい。それから、市の単独分で必要な金額は6,036万円ということでしたが、歳児別にわかれば、お聞きしたいと思います。
福祉部長:子供が生まれてから安心して子育てができる環境をつくることは、非常に大切なことだと思っております。そういった中で、今ご質問にございました歳児別の必要となる金額でございますが、1歳児までを無料といたしました場合には615万2,000円かかります。それから、1歳児・2歳児を含めましてかかる経費といたしましては1,384万9,000円かかります。3歳児まで無料にした場合には2,699万5,000円。4歳児まで無料化した場合、4,068万9,000円。それから、就学前のお子さんを完全に無料化した場合は先ほどお答えしたとおりの金額がかかるということでございます。
岡田市議:財政が厳しい中でも、近隣の市では前進しているところもあります。稲城で所得制限の撤廃に必要な財源は、先ほど伺ったとおり、6,036万円ということです。人口20万人の調布市では、先ほど紹介しましたが、1歳児から就学前まで所得制限を7,000万円の財源で一気になくすことを実現しています。多摩地域の自治体でも、その気になれば、計画的に実現できることを示した点で重要だと思います。これは、市の姿勢次第、逆に言えば、子育て支援に対する市の姿勢もわかる。稲城市でも、人口を何とかふやしたいと考えているようですが、そう考えるのであれば、他市に負けない充実した子育て支援策の計画的な整備を進めること、これを改めて求めて、次に移りたいと思います。
Cです。昨年の医療保険制度の改定で、乳幼児3歳未満の患者負担が3割から2割に軽減されました。これに伴う市の財政への影響をお聞きします。
福祉部長:平成14年10月の3歳児未満の医療費自己負担の制度改正によって生じた財源でございますが、金額的には約1,338万円となっております。以上でございます。
岡田市議:今1,338万円とおっしゃられて、この財源を使っただけで、先ほど1歳児の所得制限の撤廃に必要な額は615万円とおっしゃっていましたから、すぐにでも可能だと思うので、ぜひこの財源の利用を求めますが、いかがでしょうか。
福祉部長:現在の子育て関係の予算の内容は、予算額べ一スでのお話でございますけれども、例えば14年から15年にかけまして、子育て関係、児童福祉費では、既に予算碩として2億4,700万円ほど増額しているということでございます。稲城市の場合は、少子化と言われている中でも、お子さんの人数は年々ふえてきております。そういった中では、お子さんのために、例えば保育園の増築だとか、学童クラブの増築だとか、そういった環境面を整備していくことが必要でございまして、そういった方面に財源が必要だという現状がございます。
岡田市議:環境整備も大変必要だと思います。私は一つ紹介したいのですけれども、所得制限を就学前までなくした調布市では、9,000万円の財源がもともと必要でした。しかし、この助成額の軽減分、稲城で言えば先ほどの1,338万円、これは調布市では2,O00万円ほどの財源になったそうです。これを所得制限の撤廃にも活用したという身近な例もありますので、ぜひとも所得制限散廃を立てることを求めて、次のDに移りたいと思います。
D、国や都への要請についてです。市では、国による乳幼児医療費無料化の制度化、都の制度の所得制限の撤廃について、国や都への要請を行っていますか。
福祉部長:乳幼児に対する医療費の助成制度については、現在、都道府県ごとにさまざまな形で実施されている状況でございます。今後、助成制度を国の子育て支援策としていくためには、国の医療制度の枠組みの中で制度を変えていく必要があると思われます。国に対しましては、全国市長会を通じて、乳幼児医療費の公費負担制度の創設について要望しているところでございます。
また、東京都へも、市長会を通じて、制度の枠の拡大等について要望しております。
岡田市議:市長会を通じて要請しているというお話でした。乳幼児医療費無料化制度は、今お話もありましたけれども、全国すべての都道府県で地方自治体独自の制度として実施されています。しかし、対象年齢などはまちまちです。国の制度で小格好就学前までの医療費を無科化してほしいという声が全国的に強まっています。私たち日本共産党は,この声をうけて、昨年の4月に乳幼児医療費無料化法案大綱を発表しています。これは、国の制度として、乳幼児の医療費を就学前まで窓口負担無料・所得制限なしにするというものです。乳幼児医療費無料化を国の制度とすることは、子供の健やかな成長を国が直接応援し、安心して子育ててのできる仕会を築く大切な一歩だと思います。今後も引き続き要請を求めていきたいと思いますが、いかがでしょうか。
福祉部長:市といたしましても、先ほども申し上げましたが、子供が生まれて安心して子育てができる大切な支援策だと考えておりますので、今後とも国・東京都に対しまして要望してまいりたいと考えております。
岡田市議:引き続きお願いしたいと思います。2001年3月の参議院厚生労働委員会では、日本共産党が所得制限撤廃の意義を強調したのに対して、坂口厚生労働大臣も先送りできない課題だと答弁しています。私は、乳幼児医療費無料化制度には子供を生み育てる大きな力があると思います。最後に改めて所得制限の撤廃の具体化を求めて、次に移ります。
| ■図書館行政と中央図書館建設について |
岡田市議:2番、図書館行政と中央図書館建設についてです。「まともな図書館が欲しい」という住民の声、憲法や教育基本法に通ずる図書館法の理念、私はこの立場に立って質問いたします。
市立図書館が2002年9月にまとめた中央図書館建設に向けての市民アンケート報告の自由回答を見ますと、「稲城市にも府中市みたいな立派な図書館があればよい」、「資料が少ないため、利用する気が余り起こらない」、また「学習ぺ一スも狭いため、1階のロビーを使用することもしばしば。快適な図書空間とはほど遠いですね。中央図書館というイメージに応じた設備にしてほしい」、「現在の状況は劣悪である。もっと近辺の図書館を見学し、対策を講じてほしいと市長や市議に言いたい」という声がありました。一方、図書館法の第1条、この法律の目的を見ると、「この法律は、社会教育法の精神に基づき、図書館の設置及び運営に関して必要な事項を定め、その健全な発展を図り、もって国民の教育と文化の発展に寄与することを目的とする」と述べられています。市民の声から見ても、稲城市の図書館行政はこの法律の目的からは遠く隔たっているのが現状ではないでしょうか。だからこそ、中央図書館建設に対する市民の期待は大変大きいいことが先ほどのアンケートからもわかります。
まず、@の図書館行政の現状と課題についてですが、図書館行政に対する市の姿勢を市長、また教育長にお間きしたいと思います。図書館行政の現状と課題をどのようにお考えでしょうか。
甘利健一教育部長:私の方からお答えをさせていただきます。
市立図書館の現状についてでございますが、昭和48年に市立中央図書館を開館して以来、58年建設の第四図書館まで、文化センターに併設する形で図書館を整備してきており、施設規模としては4館合わせて1,110平方メートル、蔵書数31万冊となっております。また、平成14年からは、多摩市・府中市と相互利用の協定を締結し、市民利用の拡大を図っております。
次に、具体的な課題についてでございます。1点目は、生涯学習活動の機関としての情報技術を活用したサービス機能、少子・高齢化社会に対応した子育て支援サービス機能・高齢者サービス機能、地域情報の充実、オーディオ・ビデオなどの図書以外の情報の充実、国際化への対応など、多様な住民ニーズに対応した機能の充実を図ること、2点目としましては、開館日数や開館時間の拡大を図り、より多くの市民にサービスを提供していくこと、3点目としましては、運営コストの縮減と効率化を図ることなどが挙げられるところであり、中央図書館の建設計画の中で課題解決に向けて取り組みを進めるよう考えているところでございます。
岡田市議:次のPFIの課題と問題点についてに進みます。@です。まず初めに、中央図書館の建設に当たっては、図書館法の精神にのっとって、具体的には図書館協議会が1月に中央図書館基本方針を答申していますが、これが基本となって中央図書館建設に向けて動いていく、このことを確認したいと思います。いかがでしょうか。
教育部長:お答えします。図書館PFI事業と稲城市立中央図書館基本方針の矛盾点ということでご通告をいただいております。私どもとしては、基本的には矛盾点は存在しないと認識しております。図書館協議会から答申いただいた基本方針の基本的な視点としては、中央図書館の機能として、地域の情報拠点、創造と交流の場となる新しい発想の図書館を掲げており、この基本方針の考え方を具現化していく手段として図書館PFI事業を活用してまいりたいと考え、現在、具体的な要求水準の策定についての検討を進めております。
岡田市議:今、「矛盾はないと考えている」ということですが、私は矛盾があると思います。PFIというのは、なかなか皆さんにもなじみのない言葉ですが、内閣府の資料を見ると、民間資金等活用事業一民間の資金・経営能力及び技術能力を活用した公共施設等の建設・維持管理及び運営等とあります。一方、2003年3月の仮称稲城市立中央図書館等建設事業に伴うPFI導入可能性調査委託概要版を見ると、施設の設計・建設・維持管理及び運営を一括発注・性能発注を行うこととあります。このPFIで、民間事業者の経営能力・技術力・経験等が十分に発揮され、効果的かつ効率的な事業実施が可能となると書いてあります。では、どのような効果があるのか。PFIの概要版によれば、図書館等施設へのPFI導入の目的と期待される効果の概括のところで4つの効果が挙げられています。1、サービスの向上、2、コスト縮減、3、効率化、4、透明性・公平性の確保です。これを読むと、PFIでやれば、サービスが向上して、コストが縮減できる、こんないいことはないではないかというわけです。しかし、協議会答中とPFI導入可能性調査委託概要版を読み比べてみると、協議会答申では、4番、稲城らしさの演出と運営体制についての2番、職員についてのところにこう書かれています。「図書館サービスを担う3要素は資料・人・施設設備であるが、とりわけ図書館サービスをよりよくする上で重要なのは人である。よいサービスをしている図書館には、必ず図書館の理念と経験と蓄積を持った騎員がいる。職員には、幅の広い見識と専門性が要求される。図書館サービスが多様化していく中で、専門的知識を持った職員の継続配置が望まれる。市民の要求も多様であり、サービスをマニュアル化できるほど単純ではない。図書館長及び図書館サービスの中核となる職員を計画的に育てて、質の高いサービスを提供し続ける計画性が必要です」とあります。一方、PFIの概要版の中に、PFI導入によって期待されるサービス向上の例というのが出ています。その1番目に、「PFI事業者は、柔軟な職員雇用が可能なことから、開館日数の増加や開館時間の延長等が比較的容易であり、予想される利用者数等に応じた効率的な職員配置が可能になる」と書いてあります。これを見てみると、答申では、人が大事、その継続配置が大事、また理念が大事だということを言っています。可能性調査では、柔軟な職員雇用と言っています。これで本当に、図書館法の言う、社会教育法の精神に基づいて国民の教育と文化の発展に寄与することができるとお考えでしょうか。
教育部長:中央図書館については、図書館協議会に基本方針の策定を委託して、1月末にその答申をいただいています。その中で、今議員がおっしゃったように、種々、今後の中央図書館に向けての期待というか、考え方をまとめていただいております。その中で、幾つかご質問をいただいたのですけれども、特に人の部分、例えば体制の部分について疑義があるということでお聞きしました。私どもは、中央図書館を今度PFIで進めるということで現在おりますけれども、中央図書館について、例えば民間にその運営を丸投げするのではない。当然に、その運営のかなめ、例えば基本的な施策の進め方については、すべて市の館長なり司書なりベテランの職員が当たるということで、これは委員会等でも話をさせていただきました。そうしたことからすれば、基本方針の中にある中核的な部分についての人員は市の職員ということで進められると私どもとしては考えておりますし、例えば柔軟な人員配置による時間の延長とか開館日数の拡大がありますけれども、それも非常に大事なことで、先ほど冒頭の議員のご質問で市民アンケートのお話をいただきましたけれども、そこでも非常に大きな期待の要素の部分です。ですから、そういったところの可能性というのも十分に期待しながら、私どもとしてはこの人員の配置で十分に市民サービスの向上に向けて進めていけると考えております。
岡田市議:開館時間の問題で言えば、隣の多摩市でも府中市でも7時半とか8時までやっているから、別にPFIでなければということはないと私は思います。また、かなめは市の司書がやるということは、確かに概要版にも書かれています。そうすると、事業者側の職員というのは、そういう理念もなく仕事をする人でも構わないということでしょうか。そんなわけはないと思うのですけれども、その辺をもう一度聞きたいと思います。答申の言う、専門的知識を持った職員の継続配置、これが民間事業者の柔軟な職員雇用でできるとお考えでしょうか。
教育部長:開館日数とか開館時間については、各市努力されているわけですけれども、私どもで把握している範囲では、調布市で毎日8時半ということがここで実現できている。ほかの市については、到底そこまでいっていないと把握しております。今ご質問の件なのですけれども、継続的な職員配置が望ましい、例えばそこで経験を積んで、職員1人1人が十分な対応ができるということも非常に大事なところだと思います。ただ、図書館のサービスの中にはいろいろなサービスがあるわけで、例えば、先ほど基幹となる部分については市の職員がということでお話ししましたけれども、図書館で言いますと、選書というのが非常に大事なところの一つになります。選書というのは、私どもが今考えているのは、選書の候補、言ってみれば資料づくりはPFI事業者の方にお願いする。それを精査して決定していくのは市の方でする。そのように仕事の割り振りを想定しています。できるだけそういう形で、間違いのない、公立図書館としてしっかりとして運営ができると考えております。
岡田市議:次のAに進みます。図書館法の第17条では、「入館料その他図書館図書資料館の利用に対するいかなる対価をも徴収してはならない」とあります。収益性のない図書館の運営業務に民間事業者のサービスが拡大する余地があるのかは疑問に思っています。図書館運営の公共性と民間事業者の収益性は矛盾するとお考えにはならないでしょうか。
教育部長:お答えします。PFIは、従来の公共事業を公共が直接実施するよりも民間事業者が参入することで効果的・効率的なサービスが提供できる事業については、民間が実施することで事業コストの削減とより質の高い公共サービスを提供することを目指そうとするものでございます。したがって、PFI事業はあくまでも公共事業であり、公共性を十分に担保しながら、これまで公共で提供してきたサービスの一部を民間にリスクとともに分担してもらうことで、より効率性の高い安定した公共サービスの提供を行うことを目的として、導入を目指しているものでございます。公共事業においては、サービスの多様化・高度化・効率化が求められておりますが、情報化、IT化を早急に整備していく必要のある図書館運営におきましては、これらの民間ノウハウを民間に提供してもらうことで、より質の高いサービスが実現できるものと考えております。なお、民間の収益性につきましては、PFI導入可能性調査において、民間企業の企業利益を市が負担してもなお直営方式よりも効率的であるとの結諭に達しており、市が直営で行う場合と同等のサービス水準を確保した上で、民間の持ってもっているノウハウを活用してサービスアップを図っていくよう考えております。
岡田市議:今のお話だと、コスト削減・サービス向上が直営よりもよいというご答弁だと思うのですけれども、教育分野への民間企業の参入に関しては文部科学省の方で何と言っているかというと、2002年度の内閣府の総合規制改革会議の中間取りまとめでは、教育分野にも民間事業者の参入を促す理由として、民間参入・移管拡大による官製市場の見直しとして、「現在参入制限をされている市場を株式会社に開放することにより、多様なニーズヘの対応や創意工夫の発現を助長して、市場競争を一層促進することが可能となる」と述べられています。ところが、この流れを教育分野に持ち込むことに対して文部科学省は、@利益追求と私的記分一これは株式記当のことですが、これが中心になって、教育研究にすべて再投資されることが制度上保証されていない、A利種追求を第一とすることから、投機的な事業実施等による急激な業績悪化のため大学等が閉鎖・倒産することも往々にしてあり得、経営の安定性・継続性の確保は困難である、大出資者の意向により、教育方針等が安易に変更されるおそれがあるとして、憲法問題でも、利益を追求する株式会社が設置する学校等に対して、国が経常費補助を初めとする財政的支援をすることは国民の理解を得られないものと考えると述べています。図書館というのは、地方教育行政の組織及び運営に関する法律の第4章、教育機関の第1節、通則、第30条で、「地方公共団体は、法律で定めるところにより、学校、図書館、博物館、公民館その他の教育機関を設置することができる」とあり、図書館も学校と同じ教育機関と定めていますから、この文部科学省の見解は当然図書館にも当てはまると思います。この見解に照らしてどうでしようか。
教育部長:前段のお話の部分で、教育分野への民間の参入、これは一つの考え方としてはあろうかと思います。後段の部分、例えば株式会社が学校を設置する、これはなかなか難しい面があるのだろう、今おっしゃったような見解があって当然と思います。ただ、お考えいただきたいのですけれども、今回私どもの中央図書館は、公共図書館、市が設置する図書館、市がその運営の根本を持つ図書館ということでございますので、今の議員のお話とは若干趣が違うと私どもとしては考えております。
岡田市議:一部、見解は当然であろう、ただ稲城市立中央図書館としては市が根本になるであろうというお話でした。「都政新報」に稲城の中央図書館の記事が載っていたのですけれども、図書館にPFIを導入することについて、図書館事業の進歩発展を目的とする社団法人日本図書館協会というのがあるのですが、「収益性のない図書館業務に事業者のサービスが拡大する余地があるか疑問。効率性を重要視し、住民要求にこたえられなくなる可能性もある。また、資料の相談業務など、人的な資源が重要な業務の特性から、運営を事業者に任せてしまってはノウハウが蓄積できなくなるだろう」という警鐘もあります。このことを紹介して、次に進みたいと思います。
Bです。図書館法をどう保障するのか。図書館法の第3条では、これは図書館奉仕というところですが、「図書館は、図書館奉仕のため、土地の事情及び一般公衆の希望にそい、更に学校教育を援助し得るように留意し、おおむね左の各号に掲げる事項の実施に努めなければならない」とあります。この第3号で、「図書館の職員が図書館資料について十分な知識を持ち、その利用のための相談に応ずるようにすること」とあります。図書館のサービスが本当に住民から喜ばれるには、住民の要望をよく把握して、これにこたえる活動をしなければならないのは当然のことです。そして、この大事な業務は、主に住民と直接接するカウンター業務になる、私はそう思います。この部分が今の計画では民間事業者となっていますが、住民との接点となるこの部分を民間事業者に任せることに問題はないでしようか。
教育部長:お答えします。図書館法の理念は、教育基本法・社会教育法の精神にのっとって、知りたい、学びたい、楽しみたいという市民の皆様の基本的な要求にこたえるとするものであり、この理念を現実のものとして発展させていくために、各種資料の収集・貸し出し・レファレンスなどを通した図書館の役割があるものと考えております。市立図書館におきましても、こういった公共図書館の設置目的を十分に理解し、目的達成に向けて努めているところでございます。図書館にPFI事業を導入いたしましても、こうした図書館運営の根本は稲城市が担うこととなり、従来の図書館と基本的には何ら変わりはないものと考えているところでございます。したがいまして、PFI事業者に対しましても、図書館法の遵守はもとより、著作権法・プライバシー保護法などの関係法令について、善良なる管理者の注意義務を規定するだけではなく、継続的な職員の教育を義務づけるなど、法律の遵守についても確実なものとしてまいります。
岡田市議:今の答弁からすると、図書館連営の根本は市が担うということですけれども、カウンター業務は市が担わなくていいということでしょうか。
教育部長:前回可能性調査では、カウンター業務については、フロアサービスの部分はPFI事業者の担当ということで設定させていただいております。ただ、先ほど1回目の答弁でも申しましたが、中央図書館の建設から運営に至る実施設計とでも言うべき要求水準書をつくっております。その中では、例えば市とPFI事業者の細かな役割分担あたりについては、現在詰めの段階にあります。一般的には、基幹的な監督業務については市、フロアサービスの部分についてはPFI事業者ということで想定しながら進めています。
岡田市議:細かいところはこれから詰めるということもあるそうですけれども、住民が図書館に何を求めているか、何を期待しているのか、この把握は本当に大切になると思います。それには、日常的に示される一つ一つの要求にこたえていく活動の中で、住民の求めている図書館が見え、住民の要望に結びついた図書館が生まれてくるのであって、机上論で決められるわけではないと思います。図書館のカウンター業務というのは、ただカウンターにいるだけではなくて、自主的な創意、また学習などが求められています。当然司書の資格も必要だと思いますので、ぜひともここは検討を求めていきたいと思います。
次のCに進みます。PFIでの長期間の民間への業務委託では、住民の参画が保障されるのか。これは、委員会の議事録などを見ても、福祉文教委員会でも疑問が出されていました。例えば、城山文化センターの「陽だまり」みたいなものを中央図書館でやりたいということを言ったときに、収益の上がらない業務を事業者が受け入れるのかといったことも出てくると思うのです。市は今後、住民参画をどのように保障していくつもりでしょうか。
教育部長:図書館計画における住民参画・住民参加については、14年6月には中央図書館に関する住民アンケートを行い、また市民の皆さんの意見を市のホームページや図書館に設置した「声」に寄せていただいております。アンケートやホームページ・「声」に寄せられました意見・提言・提案は、図書館協議会からの基本方針や基本計画調査に反映されており、現在進めている設計・建築・運営・維持管理などの各段階での要求水準を設定する中で生かしてまいりたいと考えております。今後のPFI事業への住民参加・参画のあり方としましては、建設計画についての説明会や実施方針の公表による市民の意見や提案の聞き取りの場を設定することとしており、また運営開始後においても引き続きホームページや意見箱への意見・提言などや、PFI事業者の運営状況についてのモニタリングヘ市民意見を反映させることなどを想定しております。なお、現在もある読み聞かせなどのボランティア活動を引き続きお願いすることとあわせて、体験学習施設での活動も含めて、新しいボランティア参加の形を積極的に進めていくこととし、図書館サービスの充実を期してまいりたいと考えております。
岡田市議:住民の声を反映しているというお話でしたけれども、少なくともPFIに関しては、ほとんど事後報告的になっているわけです。6月14日一先週の土曜日に市が住民に行った中央図書館の事業説明会では、私も参加させていただきましたが、PFIの問題について住民から厳しい批判が出ていました。それに対して、市はまだPFI導入を決めたわけではない、今後皆さんの意見を尊重して計画を練るという態度でした。ですから、私は今からでも、事後報告的なものではなくて、住民や議会・行政・専門家など、PFI導入の是非を含めて、新設の中央図書館のあり方について徹底した協議の場をつくることを求めたいと思いますが、いかがでしょうか。
教育部長:今、前回の市民説明会の席で、、PFIについては今後のことというお話が議員からありましたけれども、私どもの説明では、PFIの手法を導入する方向で進めている旨はお話しさせていただいております。このことは教育委員会、それから市議会に報告させていただきながら、15年度ではPFIのアドバイザリー契約の予算をいただき、その契約を既にしておりますので、その方向で進めていることについてはご理解をいただきたいと思います。
岡田市議:今のお話を伺っていますと、図書館協議会にも報告しているという話でありますけれども、基本的には事後報告になっている、ここに問題があると私は指摘したいと思います。
次のDに進みます。PFI方式というのは、稲城では20年間の事業期間で契約するというお話ですけれども、これは運営まで一体で発注されることから、資本の小さい中小企業は参入しづらい仕組みとなるということはないでしょうか。
教育部長:PFI事業では、施設の設計・建設・維持管理・運営といった多岐にわたる業種がグループを組んで、SPC一特別目的会社を設立して、市と契約することとなります。SPCの構成員となる各種企業は、設計・建設・維持管理・運営といった業務のノウハウを持ち、経営的に安定し、事業リスクも分担できる、ある程度規模の大きな企業となる可能性が高いことが予想されますが、SPCとの契約によっては、地元を含めた中小企業の参加は十分想定されるところでございます。これまで公共だけで行ってきた公共サービスの一部を民間企業が行うということが民間の事業機会の創出というPFIの基本的性格であるわけで、これまで以上に中小企業の事業参入機会の拡大につながる可能性があるものと考えているところでございます。
岡田市議:私は、大企業がこの仕事をとっていくというところで、中小企業は下請、また安い単価でやらされる危険があると思います。全国で初めて、三重県の桑名市で図書館・保健センター・勤労青少年ホームなどの複合施設をPFIで実施するという話になっています。ここでも、事業者として入札に参加した企業は、ゼネコンや商社など、大手企業が大半を占めている現実があるということを指摘して、次に進みたいと思います。
E、事業者の撤退や破綻の危険についてです。ここでは撤退の問題に絞ってお聞きしたいのです。事業者側の都合で事業を終了させたいということが起こり得ると私は思っているのですけれども、こういう場合の対応をどのようにお考えでしょうか。
教育部長:事業者の撤退や破綻の危険についてということでお答えいたします。中央図書館PFI事業については、可能性調査で一定の有効性の確認を経て、現在、建築から維持管理に関する具体的な性能水準の策定を進めておりますが、ここで想定している事業形態は施設建設後に所有権を市が取得するBTOの形態としており、また22年間の契約期間については、事業者のサービスを市が購入するというサービス購入型としております。PFI事業は長期にわたる契約となることから、事業者が破綻等した場合の対応が一つの課題となるところですが、今回のサービス購入型の場合はなおさらのこととして、PFI事業のためだけに親会社から独立して設立された特定目的会社が経営状況の悪化等の原因で破綻することは考えにくいと思います。なお、一般的には次のように事態回避策を講ずることとしており、今回の事業についても万全を期することとしております。1点目としては、事業者選定の時点で応募企業の経営的な安定性を審査すること、2点目としましては、事業期間の資金計画を求め、その計画が妥当かつ安全性の有無について十分な審査を行うこと、3点目としましては、事業開始後毎年度会計監査報告を徴収し、経営状況を常に監視すること、さらに、経営状況にかかわらず、事業者事由による解約の場合には違約金の支払いを義務づけるなどの項目を契約書に規定するなどして対策を講じ、対応してまいりたいと考えております。
岡田市議:今のお話では、基本的には審査・資金計画・経営状況のチェックなどをしていくということですけれども、私が聞いたのは撤退のルールについてということです。違約金というお話もありましたけれども、この問題でお隣の調布市では、学校建設及び維持管理に加えて温水プールの運営を行う調布市立調和小学校のPFI事業の契約書を見ると、「本件引き渡し後に事業者の責めに帰すべき事由により事業協定が解除された場合、市は、サービス購入費のうち施設整備部分を解除前の支払いスケジュールに従って支払う。事業者は、違約金として、本件施設の維持管理委託部分及びプール運営に係る業務委託費部分の1年間の金額の20%を市に対して支払うものとする」と定められていきす.この小学校のPFI事業の場合、1年間の運営費の2割、つまり約700万円で事業者の撤退が可能だということになってしまっているわけです。この事業契約が事業者有利にできていることは疑いのないわけです。ここに決められた違約金を支払いさえすれば、損害賠償請求など、何の責めも負わされずに撤退できる。こういう問題があることを指摘して、次に進みたいと思います。
F、体験学習施設との整合性についてです。中央図書館に併設される体験学習施設について、この事業は中央図書館事業と一体にPFIでということのようですが、施設の内容は具体的に決まっていますか。また、この施設の建設に市の負担というのはあるのでしょうか、そのことをお聞きします。
教育部長:本事業で整備します体験学習施設では、緑豊かな環境の中で体験学習活動を通じた参加型のプログラムまたは授業を行う施設を想定しております。図書館と体験学習施設を複合的に整備することで、図書館の資料を主とした学習知識の修得と、体験学習施設で体を使い自然の中で体得する学習知識といった、性格の異なる2つの学習を一体的・総合的に繰り返すことによる生涯学習の場の提供を目指しております。図書館と体験学習施設の両施設を接近して配置することで、機能を相互に補完し合いながら、より一層の学習効果が得られることを想定し、整合性のとれた施設建設・運営管理に十分配慮してまいりたいと考えております。
この施設については、国の補助事業ということで、まだこれから補助事業の申請等があるわけですけれども、基本的には2分の1の補助事業で、残りについては一般的には市の負担、それをPFI事業の方で対応するという形を想定しております。
岡田市議:この施設の建設計画というのは、公団との関係などで生まれてきているようですけれども、図書館と違って、住民の声から生まれたというものではないと思うのです。住民にもいまだによく知られていない。だから、このような場設に市税も投入されるという今のお話ですけれども、これはなかなか理解されにくいのではないかと感じます。例えば、市税を投入するのだったら、その市税分で前の計画のように図書館を大きくした方がいいのではないかといった住民の声も聞かれますけれども、そういうことは検討されていないのでしょうか。
教育部長:なかなか難しいのですけれども、例えば、この体験学習施設というのは、先ほども申しましたように、2分の1の国の補助事業で、これがここに位置づけられるということ自体がそんなに簡単なことではない。公園事業の一環として、この施設が図書館と一体でといいますか、並立で建設されるということの魅力というのは、先ほども申しましたように、非常に大きなものと私どもとしては考えます。市民の要望がこの時点でなかったのではないかというお話もありましたけれども、公園施設として、例えば八王子市にもネイチャーセンターという施設がありますけれども、非常に大きく活用されています。市民の要望を先取りするような形ということになろうかと思いますけれども、実に市民の皆さんに期待していただける施設ができると私どもとしては考えます。
岡田市議:市民の要望を先取りする、併設の魅力あるという、これは行政側の考え方です。今回の体験学習施設も含めたPFIの導入、これをちょっと見てみると、答申との矛盾、公共と収益性の矛盾、司書の配置の問題、住民参画の保障の問題、撤退等の問題があって、住民からも疑問の声が今上がっているところです。私は、だからといってPFIとか民間の能力を生かすことをすべて否定しようという立場ではないのですけれども、本当にいい図書館を例えばPFIでつくりたいと考えるのだったら、いろいろな問題点も、住民の利益に照らして、住民や協議会、教育委員会や議会に率直に提起して解決していく、そういう方法を考えていくべきだと思うのです。これまでそれがきちんとされていないというところに問題があるのではないでしょうか。みんな事後報告になっていると思うのです。これはどういうことかと言うと、PFIそのものの問題の前に、市の図書館行政に対する責任感と主体性のなさが皆さん疑問に思っているところにあらわれていると思います。前回の3月議会では、この問題を取り上げて、民主主義の問題と言った議員がいましたけれども、私もそのように感じています。改めて住民・議会・行政・専門家によるPFI導入の是非も含めた徹底した協議の場をつくることを求めて、次に移りたいと思います。
| ■iバスについて |
岡田市議:3,iバスについてです。私は、この1年間のバス事業の評価、バス増便などのさらなる充実について質問いたします。@、この間の利用状況と収支についてです。iバスが運行を始めて4月末で1年がたっています。まず、この1年間の利用状況と収支の概要をお尋ねしたいと思います。
小川二郎都市建設部長:お答え申し上げます。iバスは、平成14年4月30日から本格運行を始め、15年3月末の決算では、利用者合計数で11万8,551人となっております。このことは、循環バスが通勤・通学や市立病院への通院・買い物などの交通手段として多くの市民から認知され、身近な足として利用されたものと考えております。 次に、平成14年度の運行に関する収支につきましては、当初予算で見込んでいたバス会社への補助金1,811万8,000円を大きく下回りまして777万2,000円となっております。結果的に補助金は1,034万6,000円の減額となったわけでありますが、これは当初の運賃収入見込みを大きく上回ったことによるものであります。今後も、より多くの市民の皆様が利用しやすくするための位置情報システムの改良や、利用しやすいバス利用環境の改善に一層努めてまいりたいと考えております。
岡田市議:今の答弁を受けて次のAに進みたいと思います。今の話ですと年間利用者は約12万人で、私が調べたところによれば、1日平均で約360人程度、1台平均約18人程度が利用しているということです。予算と決算との関係では、約1,400万円程度の黒字ということになったわけです。この数字を市としてはどう評価しているのか、また今後の課題をどう考えているのか、これを市長にお聞きしたいと思います。
都市建設部長:ご質問は具体的な内容なので、私の方からお答えさせていただきます。
ただいまお答えしましたように、当初見込みよりも大幅に利用者がふえたということで、1台当たり10人の当初見込みでスタートしたのですが、結果的に今お話があったように平均18人という数字になってきております。今の13万人と11万人の話ですけれども、11万8,000人というのは、収支についてのご質問ですので、年度締めでやっております。これに4月をオンさせると13万人になっていくという数値でございます。
岡田市議:今のお話はわかりました。課題のところが今なかったかと思うのですけれども、市長は選挙法定ビラの主要政策目標で、循環バスiバスの増便・路線拡大一平尾団地一京王よみうりランド駅間を図りますと言っています。この公約の実現に向けて、どのような形で進めるつもりでしょうか、お聞きしたいと思います。
市長:新年度の予算の中に既に組み込まれております。
岡田市議:ぜひ具体化を進めてもらいたいと思います。
B、iバスの今後の改善についてです。これは具体的には3台目を平尾一京王よみうりランド駅間で使うというお話だと思うのですけれども、増便するために4台目のバスを購入することを提起したいと私は思います。市では、ことし2月に循環バス利用者アンケートの調査報告書を出しています。その中の循環バスアンケートにおける自由意見というのを見ると、「運行本数をふやしてほしい」という声が大変多い。ここでバスの増便が望まれることがよくわかるわけです。先ほど、前期の決算がかなり黒字になっているということがありました。この黒字の原因というのは、先ほどの答弁でもおっしゃっていましたけれども、利用者増によるところが大きいわけです。私は、住民の増便してほしいという声と、この1年間の住民の利用の成果に立って、この黒字分で増便のために4台目のバスの購入を検討していただきたいと思っています。いかがでしょうか。
都市建設部長:Bでございますが、まず通告に沿った答弁をさせていただいて、その後に補足をさせていただきます。
iバスの今後の改善につきましては、現在の運行ルートにおける乗降状況を見ますと、若葉台地区から長峰地区・向陽台地区を経由し南多摩駅まで利用する通勤・通学者や、市立病院を利用される利用者が多いという背景を受けまして、今年度新たな路線の試行運行を予定しており、それにより現在運行しているiバスの運行間隔の短縮が図られると考えております。また、未運行であります京王よみうりランド駅への乗り入れも予定しており、市民の皆様の利便性向上に向け、改善を図ってまいりたいと思います。
ということでございまして、4台目のお話でございますけれども、今年度1台新たにふやすという対応を今考えておりまして、それを試行しようということでございますので、まずはその結果をよく見て、対応していきたいと思います。それと、先ほどの話では収支で黒字が出ているということですけれども、まだ赤字でございまして、実質1台当たり大体24〜25人の乗車人数になってくると収支のバランスがとれてくるということでございますので、基本的にはそれ以上になったときに経営上良好な状況になるということでございます。今のアンケートでもそういう運行回数などの要望が高いということは事実でございますので、今年度から試行という形で対応していくという考えでおります。
岡田市議:今のお話で、実質的には20人乗らないとペイしないということはわかるのですけれども、一応予算で組んでいるわけですから、実際には20人を目指していくことに、また住民の利用の成果に立って、ぜひ検討を求めていきたいと思っています。
次に進みます。Cです。iバスでは、電話やパソコンで到着時刻を知ることができるシステム、また迂回区間の予約をするシステムが導入されています。これらは1年間どのように利用されてきたのか、またこのシステムは今後どのように考えているのか、その方向性についてお聞きしたいと思います。
都市建設部長:お答えいたします。バスシステムの利用については、各家庭からの電話やNTTの携帯電話からの利用により、バスの到着時刻や迂回コースの予約ができるものであります。昨年運行を開始した時期の利用状況は月当たり566件でありましたが、本年4月の利用状況を見ますと1,177件となっておりまして、ほぼ2倍強にふえてきている状況にあります。一方、今年度は、今お話もございましたけれども、NTTも含めてすべての携帯電話からも利用できるものとなります。今後も、これらの利用状況を見守りながら、対応を図ってまいりたいと考えております。
岡田市議:このシステムについてなのですけれども、1,177件というのはどういう単位なのかよくわからないのですけれども、このシステムの決算の数字を私は見てみたのです。これは、回線接続手数料や通信料・システム変更開発委託・システム保守管理を合わせて約480万円程度です。バス車両の購入費用を除いた決算額を見ると約1,500万円ですから、決算全体の約3分の1近くがこのシステムにかかっているということなのです。次の2003年度予算は、市長も今お話しされていましたけれども、新路線の開通ということがあるのか、システムの関係予算は1,000万円近くが計上されていて、全体の半分近くを占めているわけです。これは経費的にはかなり大きいし、まだ改善の余地があるのではないかと考えるのです。例えば、デマンドというのは不便だという高齢者の皆きんの声もあるようですから、デマンド方式を見直して経費の節減を図ってはどうかとか、到着時刻のシステムは携帯電話でもどこからでも利用できるというお話でしたけれども、高齢者がこれをどれほど利用しているのかといったところも疑問があると思います。ですから、このバスシステムについて、今後、住民の声も取り入れて、改善の方向を多面的に検討する必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。
都市建設部長:今、新年度予算のお話も出ておりましたけれども、これにつきましては、本年度、電話回線のバスの情報システム変更開発をやろうかということです。今までは、携帯ですとNTTが独占的にやっていましたけれども、auとJ-フォンの2社も参加できるように、当初スタートではアンテナが未整備の回線状況でやっていたのを、そういったものからもアクセスできるようにやっていくということです。もう一つは、携帯端末でバス停の文字情報を出すときに、バス停が61あるのですけれども、極端な話、61番目を知りたいときには61回クリックしなければいけないということになっています。利用状況がこれだけ上がってきておりますので、その辺も1回でアクセスできるような端末回線も考えている関係で、今回単年度で終わるわけですけれども、前年度よりも550万円ほど上がって今の当初予算の数字になっているということでございます。あとは、経年的には経常経費でいくということでございます。
岡田市議:今のお話ですと、大体今の路線でこのシステムを進めていこうということかと思うのですけれども、このシステムの導入とか活用というのは、すべてを否定する気はないのですけれども、かなりの費用をかけてやるわけですから、市役所とか病院に表示板がありますが、こういうものを各バス停に表示するとか、より利用者本位というか、高齢者の人がより使いやすい、そういう意味で改善する余地があると思いますので、検討を求めたいと思います。
| ■交通安全対策について |
岡田市議:次に進みたいと思います。4番、交通安全対策についての@です。警察庁の統計では、死亡事故の約3割が人と車両の接触なのだということになっています。信号のある交差点での死亡事故が2割を占めています。また、ここ10年で見ると、人と車両による事故件数はほぼ横ばいですが、信号のある交差点での事故は4割ふえています。子供やお年寄りが信号を守って横断しているにもかかわらず、右折・左折の車に巻き込まれる事故が減らないばかりか多くなっています。歩行者が安心して横断できる対策は急務になっていると思います。その対策の一つが歩行者と車を分離する信号の推進です。稲城市でも、住民の命を守る交通安全対策として、2001年3月議会で分離信号の陳情が全会一致で採択されています。陳情の採択後、市はどのように対応されてきたのか、関係機関との協議はどこまで何をやったのか、陳情の6カ所について現地調査などはしているのか、これを具体的にお聞きしたいと思います。
都市建設部長:お答えします。分離信号機の進捗につきましては、過去2回、警視庁公安委員会・多摩中央警察署交通課並びに東京都南多摩東部建設事務所及び稲城市との間で分離信号機の検討協議が行われ、陳情採択がされた6カ所のうち、福祉センターや小中学校の通学路になっており、また京王相模原線の稲城駅への通勤・通学等、歩行者が多いことから、優先して福祉センター交差点について分離信号機の設置を行う旨の方向づけがなされております。しかしながら、現在のところ、多3・1・6号線が完成型でないため、部分的に分離信号となっておりますが、平成17年度に多3・1・6号線が開通されますと、完成型の分離信号式交差点になる予定となっております。また、本交差点以外の箇所の設置については、本箇所の利用実態を見きわめながら検討を行ってまいりたいと考えております。陳情に出た6つの交差点は全部現地調査をしてきておりまして、その中でただいまご答弁申し上げたような対応になってきているということでございます。
岡田市議:福祉センターのところの実施状況を見守るという今の答弁ですと、ほかのところは、現地調査もされているということですが、随分先の話になってしまうわけです。分離信号の問題では、政府も日本共産党の質問に対して、分離信号は歩行者の安全確保の有力な手段と認めていまして、分離信号を設置した事例やその効果などを各都道府県に積極的に紹介していきたいと答えています。きのうの一般質問でも一部紹介されていましたけれども、讐察庁が2001年度全国100カ所のモデル交差点を選定して試験運用を行った結果、分離信号の設置によって人と車両の事故が73%減って、ようやくここで分離信号の有効性が確かめられたということです。警察庁は、分離信号を積極的に導入するよう、讐視庁及び全国の警察本部に通達を出しています。そして、予算にも盛り込まれているということであります。このような状況の中で、陳情が審議されたのは2001年3月、つまり2年以上前になるわけです。私はそのときの建設環境委員会の議事録を見ましたが、そこで分離信号について当時の課長は、「市の方も分離信号についての有効性は認めております。議会の方で判断いただいて、我々の方はその指示に従うということを考えております」と答弁しています。それから2年たった現在1カ所とはどういうことかという声が市民の方からも上がっています。5つの交差点にっいては、今の答弁にあったように先に延ばされてしまうということですが、陳情自身、全会一致で採択されたものです。今ご指摘があったように、学童の通学路にもなっているわけです。例えば、陳情の中にある稲城大橋からの道と鶴川街道との交差点などは、ファミリーマートのあるところですけれども、稲城大橋から来た車がスピードを出して入ってくるので非常に危険ということで、朝の通学時には現在でも親の方が子供たちに渡らせないようにといったことまでしているということなのです。ですから、早急に具体化に向けた検討をさらに進めてもらいたいと思いますが、いかがでしょうか。
都市建設部長:市でも、分離信号を否定するなどという考えは全くございませんで、歩行者側に立てばかなりメリットがあるという内容はよく理解しているところでございますけれども、今、広路の開通ですとか、南武線の連統立体交差も含めて、インフラが大幅に変わろうとしていて、交通の流れも相当変わってくると思うのです。一方ではそういった状況の中で、取り急ぎ福祉センターの前をやっていくという形で今対応しております。それで、例えばこれ全部を一遍にやったときに、市内でせっかくそういう南北の交通の分断ですとか、橋ですとか広域幹線の整備などをしているさなかに幹線道路で軒並み渋滞が始まってしまったとかという状況になるといけませんので、その辺の市街地動向の進捗とも合わせながら対応していくべきであろうと思っております。
岡田市議:今、渋滞とかという話がありましたけれども、これは協議した上でそういう話になっているのかわからないのですけれども、警察と協議していく中で積極的に対応していただきたいということなのです。交通事故での負傷というのは、一命を取りとめても後遺症に苦しむ場合が少なくない、人生を左右しかねない問題です。車が円滑に流れることを優先する考え方ではなく、何よりも歩行者の安全・人命尊重を最優先にする原則を明確にして対策をとることこそ求められていると思います。警察とかと話をされていましたけれども、この協議を進めていくには、待っていても進まないと思うのです。ですから、ここで陳情が全会一致で採択されているわけですから、市がイニシアチブを持って、例えば年度の目標を具体的に決めるなどをもって対応していただきたいと思います。これを求めて、次に進みます。
A、市立病院のバス停の改善と、バス停から入り口までの歩道整備についてです。この問題については、私は住民からの要求に沿って、4つのことを具体的に求めたいと思います。1つは、バス停から病院入り口までの歩車道分離と歩道の整備です。現在は、車道に白線が引いてあるだけです。住民からは、歩道全体の幅を広げてほしい、歩道には段差をつけてほしいという声が上がっています。2つ目は、市役所とか病院にあるモニターの小型版のようなものをバス停に設置できないかということです。3つ目は、バス停留所の屋根の改善を求めます。例えば、普通に考えて、稲城駅にあるような屋根がどうしてできないのかというのがわからないのですけれども、なぜ掘っ立て小屋みたいな屋根になってしまっているのか、バス会社にはそういう交渉をしていないのかということをお聞きしたいと思います。4つ目は、バス停前の道路整備です。バス停前の道路には大変でこぼこがあります。バスが市立病院で旋回するとき、運転手さんがその都度注意を呼びかけるほど揺れるというお話もありますから、これはぜひ早急に改善してもらいたいと思います。いかがでしょうか。
伊藤登市立病院事務長:では、私の方は質問要旨に沿ってお答えをさせていただきます。
病院敷地内のバス停留所につきましては、現在、旧病院跡地を仮駐車場として使用していることから、臨時の停留所としております。また、旧病院跡地北側の通路につきましても、同様に暫定通路としております。臨時バス停留所及び暫定通路につきましては、旧病院跡地の施設建設にあわせて総合的に整備を進めてまいります。なお、臨時バス停留所につきましては、これまで照明灯の設置やプランターを設置して季節の花を植栽するなど、施設の環境整備に努めております。また、暫定通路につきましては、今年度に正面玄関前の段差改修工事を行うことから、これにあわせまして車両の徐行対策として、横断歩道の手前にハンプを設けることを初め、路面標示や標示板のつけかえ等の整備を行い、来院者の安全確保に努めてまいります。
岡田市議:今、質問要旨に沿ってというお答えだったと思うのですけれども、これは何回も議会で取り上げられている問題だと思うのです。結局、今は仮駐車場だ、暫定通路なのだということで、まだいつかは決まっていない跡地利用のときにやるということでは、なかなか住民の方も納得されないのではないかと思うのです。今少しご答弁をいただきましたけれども、歩車道の分離とか、歩道の整備、これは病院に行って交通事故に遭いましたというのでは済まないからこそ、この問題は何度も議会で取り上げられてきたし、住民の要望も強いと思います。これは、事故が起こってからでは遅いと思います。ここで、今4点ほど挙げましたけれども、ここで挙げたことだけではなくて、施設整備を待たずに、例えばバス停を病院玄関正面一今のタクシー乗り入れ部分に移すとか、そういった多面的で具体的な検討を私は改めて求めて、私の一般質問を終わりたいと思います。