| ■団地マンションへの支援について |
岡田市議:通告に沿って質問いたします。
1番目、団地・マンションヘの支援についてです。全国では、分譲の団地・マンションに暮らす人は既に1,000万人を超えています。大都市圏では、住宅総数の2〜3割が団地・マンションという自治体もふえています。この分譲の団地やマンションというのは、持ち家とは言っても、建物・敷地の多くを共有して、居住者全員で管理組合をつくり、共同管理をすることが基本になっています。このような分譲の団地・マンションの共同性は、都市における新しいコミュニティーの場としても注目されており、マンション居住をより快適なものとして発展させることは、まちづくりや住民の生活の向上にとっても重要になっています。この稲城市でも、公団・公社の分譲住宅を初め、若葉台などでは現在でも分譲マンションの大規模な建設が進んでいるところです。その一方で、老朽化した団地やマンションが増加して、また管理会社のずさんな管理によるトラブルがふえる中で、行政の果たす役割は重要なものになっています。
そこでまず、(1)、市として団地やマンションの実態を現在どのように把握しているか、お聞きいたします。
守屋安雄都市建設部参事:本市におけるマンション等の中高層住宅の状況ですが、分譲と賃貸を合わせました市全体の3階以上の集合住宅は1万5,632戸ございます。このうち、ニュータウン内では、都営・公団並びに民間によります集合住宅を合わせますと、分譲住宅が3,728戸、賃貸住宅が2,091戸、合計5,819戸が建設されております。また、既成市街地における集合住宅の状況は、都営住宅につきましては715戸、東京都住宅供給公社住宅につきましては2,627戸で、このうち分譲が962戸、賃貸が1,665戸ございます。民間マンションにつきまして、3階以上の集合住宅の状況では、分譲と賃貸を含めますと、平成14年度末で248棟6,471戸でございます。このうち、分譲マンションは48棟2,402戸、賃貸は200棟4,069戸が建設されております。
岡田市議:今、現状ということで伺ったのですけれども、市の方では将来的には人口は横ばいになるだろうという予想を立てられていると思うのです。その中で、分譲の団地やマンションの比率が将来的には高まるか、その辺の予想みたいなものは立てていらっしゃるでしょうか。
都市建設部参事:これは後ほど質問があるかと思うのですが、平成7年の住宅マスタープランの中での整理もありますが、今後こういう社会状況の中で、ご案内のとおり、2003年の都心回帰の問題や2005年のマンション問題といったことがございますので、現在のところその推定はしてございません。
岡田市議:次に進みます。(2)、住民や管理組合が抱える課題の把握についてです。最初に紹介したように、分譲マンションに暮らす住民は急増しています。しかし、一方で分譲マンションをめぐる問題は日本じゅうで、販売会社・管理会社とのトラブル、建物の維持管理・大規模修繕、そのほか騒音やペット、住民同士の問題など、さまざまな問題が発生しており、今や社会問題にまで発展してきています。そこで、先ほどの質問とも若干関連しますが、市の方で現在分譲マンションまたは団地に暮らす住民や管理組合が抱える課題の把握をどのように行っているか、お聞きしたいと思います。
都市建設部参事:特に、昭和40年代から50年代初めに建設されました分譲マンションにつきましては、建物や設備関係の老朽化、部屋の広さとともに、お住まいの方々の高齢化が伴いますバリアフリー化や建てかえなどの諸課題について認識しております。今後、お住まいの方々が快適な生活を送るとともに、所有する資産を保全していくため、適切な管理や修繕が必要と考えております。
岡田市議:今のご答弁にあったように、いろいろな課題が出てくると思います。先ほども触れましたけれども、マンションは持ち家とは言っても、建物や敷地の多くを共有しています。居住者全員での共同管理が基本になっています。そのため、居住者だけの努力では解決できない、行政支援を必要とする例も少なくないと思います。現実には、建物の維持管理や分譲業者・管理業者とのトラブルなど、マンション居住者の大きな負担になっています。管理組合が主体的に活動しているマンションでは、管理組合で知恵を出し合い、協カして多くの問題を解決していますが、居住者の努力だけでは解決できない問題や、本来政府や自治体が取り組むべき問題も山積しています。マンション行政の改善は待ったなしの課題となっていると思います。現に、若葉台は今、建設ラッシュが進んでいますけれども、そこにある分譲マンションに住んでいる方などでは、住んで3年ぐらいになるのだけれども、植栽が全然育たない、枯れてしまったとか、できて3年程度なのだけれども、階段にひびが入ったなど、新しいところでもトラブルが起きています。そこで、市が今後こういった課題に取り組むときには、その課題を把握していく一つの方法として、多摩市では年1回セミナーを開催しているそうなのです。各管理組合あてに市側から手紙などを出して、来てもらって、そのセミナーの後いろいろな課題別に相談会などをしているということなのです。住民とか管理組合が抱えている課題を市が把握するという意味で、こういった取り組みはぜひ検討してみてはどうかと思うのですけれども、いかがでしょうか。
都市建設部参事:多摩市の状況は私どもも一応調べまして、内容的には今議員がお話しされたようなことも聞いております。現状の中で、私たちの課題としては、老朽化した築3年以上たった分譲マンシーヨンについて、法的な整理ができてきていますので、これらを東京都、それから区市町村でつくっている組織で今後どのような相談をしたり、課題解決をしたらいいかという問題を整理していくことを優先的にやろうということで、部課内で整理しています。今あった個々の管理組合の中の間題につきましては、またこれは別に管理組合と関係の方々と市とで相談して、市が入って解決できる問題があれば解決していくという方法もとっていきたいと思っております。
岡田市議:最後に管理組合の中に市の方で入って少し解決を手伝うといったことをおっしゃっていましたけれども、実際には今、相談体制はどうなっているのかというあたりを教えていただきたいのです。
都市建設部参事:これについては、私どもの方の窓口がありますので、そこに来て相談していただければ、内容によりまして、専門的な知識のある方への相談とか、私どもの方で解決できるものであれば解決していくということで進めてまいりたいと考えております。
岡田市議:次の(3)、実態調査の実施についてに進みます。先ほどの質問でも、老朽化に対しては、法的な整備などもされてきて、対応していきたいというご答弁だったと思うのですけれども、このマンション問題の解決を図る上では、行政が実態を把握するということが非常に重要になると考えています。東京の関係で見ると、板橋区では、98年に調査を開始して、99年にマンション実態調査報告書というものを発表しているのです。東京都では、98年10月に調査を実施して、99年度から区や市に対して実態調査費の助成などを実施しているということです。そのほか、東京の町田市とか、千葉の船橋市・松戸市・柏市、京都市や大阪の堺市などで実態調査が実施されているということなのですけれども、稲城市ではこの実態調査についてどう考えているのか、お聞きしたいと思います。
都市建設部参事:特に、実態調査については、所有形態や管理形態など、個々に異なるため、本市においては実施しておりませんが、昭和40年代から50年代初めに建てられましたものにつきましては、老朽化対策などを含めた諸課題があると認識しております。
岡田市議:認識されているということで、今後、分譲の団地・マンション施策を少しでも充実させる上で、実態把握というのは必要不可欠なものになると思うのです。先ほども言いましたけれども、団地・マンションにおける管理の基本的責任というのは、住民自身、それから管理組合にあります。けれども、自分の持ち物でありながら、共有部分には自由に手を入れることができない、この共同管理の体制には多くの困難がつきまとっています。分譲の団地とかマンションの管理規約というのは本来総会で決められるということになっていると思うのですけれども、新しいマンションなどでは、供給業者の作成した管理規約をそのまま受諾するというケースがほとんどになっています。また、年齢層の高いマンション住民で構成される場合は、大規模修繕に必要な負担金が払えないといった間題も起きています。それで、旧建設省の行ったマンションの総合調査というものがあるのですけれども、大規模修繕が必要になっているにもかかわらず実施されていないものが、外壁塗装で2割、鉄部の塗装や屋上防水で3割、給排水管工事で6〜7割に達しています。こういう状態で支援策を明確にしないまま放置すると、将来の行政にも大きな影響を与えるものではないかと考えています。これらさまざまな問題というのは、管理組合が機能しているかどうかを基本として置くと思うのですけれども、こうした状況は周辺住環境の保全にも影響するものです。どのような支援を行うにせよ、必要な実態把握をすることが施策の充実に欠かせないのではないでしょうか。今ご答弁されたように、稲城市には60年代から70年代に建てられた都営住宅とか公社住宅関係がありますので、修繕・建てかえは必ず課題になるわけです。市の方でもそういったことを踏まえて、管理組合とか長期修繕計画の有無、それから年齢層とか、そういったマンションの施策を強化するための実態調査、こういう角度で検討してはどうかと提起したいと思うのですけれども、どうでしょうか。
都市建設部参事:今お話がございましたけれども、三多摩の26市でも8市が実態調査をやっているという状況を私どもはつかんでいます。しかし、これはそれぞれ市の歴史的な経過とか、建物の形態とか、そのようなことがありまして、ここでそれらのヒアリングをいろいろと関係市等でもやっております。そういう中では、東京都において分譲マンション等の建てかえ・改修のアドバイザー制度というものがありまして、そういう専門的な知識のあるところが正確で適切なアドバイスをできるということですので、市の職員がやるよりも、相談に来られたときにはそちらの方にご相談申すような形の指導をしているというのが実態でございます。今のところ、そういう方法で現状の中では対応してまいりたいと思っております。
岡田市議:東京都のアドバイザー制度とかをうまく使って進めていただければいいのではないかと私も考えています。
次の質問の(4)に進みます。相談窓口の充実・改善についてです。東京都では、相談窓口を開設しています。それとともに、維持管理ガイドブックの作成・普及を行っています。東京都の板橋区では、相談窓口の設置、管理組合・居住者の交流機会の検討、長期修繕計画作成及び建物劣化診断の助成などの検討を行っています。また、横浜市では、行政区ごとにマンション相談が受けられることになっているそうです。そのほか千葉市・市川市・我孫子市・東京都町田市・愛知県岡崎市等に相談窓口が設置されています。相談窓口は多摩市などにも設置されていて、稲城市にも設置されていると思うのですけれども、建築課とか住宅課が兼任するなど、今後改善する余地もあると思うのです。市の方にも今まちづくり推進室に相談窓口があるということをお聞きしているのですけれども、この利用状況は、そこに相談窓口があるというのもなかなかわからないような状態になっているようですし、そこの相談体制をもうちょっと整えていく必要があると思っているので、市での相談窓口の充実・改善についてお聞きしたいと思います。
都市建設部参事:マンションにかかわります具体的な相談につきましては、専門的かつ豊富な知識が必要なことから、東京都において分譲マンション管理アドバイザー制度及び建替え・改修アドバイザー制度を設けております。また、財団法人東京都防災・建築まちづくりセンターにおいて、専門知識を有する職員により、管理組合や居住者などからの相談やアドバイスなどを行ってきております。本市といたしましては、この制度を活用していくとともに、東京都並びに各市により設置しております分譲マンション施策連絡会において情報交換をしながら、マンション問題における相談などに対処していきたいと考えております。それから、市の方につきましては、まちづくり推進室の開発担当において2人の職員が相談に応じてきております。
岡田市議:今のご答弁にありましたように、東京都で分譲マンション管理アドバイザー制度などを設けているということです。団地・マンションのトラブルの多くは、住民に十分な知識がないということに起因するものが多いのです。そういう中で、今稲城市でどうかというと、市の窓口に行けば話を聞けるけれども、特に行かなければそういう情報は入らないということが実態としてあるのではないかと思います。すぐにというのは難しいのかもしれないけれども、市の方でもそういう管理講座みたいなものを実施するとか、そういったことは検討されていないのでしょうか。
都市建設部参事:先ほどからお答えしておりますけれども、マンション関係につきましては、建物の構造だけではなくて、区分所有の財産の問題とか、いろいろありまして、なかなか職員が対応して相談できる内容だけではございませんので、どうしてもこれは法律からすべてに絡んできますので、先ほど言ったように、市が曼けて、なおかつ専門的な知識のある方を紹介しているという実態でございます。それと、このPRについても、今年度から広報の5・6月号において、こういうアドバイザー制度がありますから活用してくださいということで、今年度については3件の相談が実際に来ております。
岡田市議:わかりました。
次に進みます。(5)、バリアフリー化の支援です。稲城市でも、多くの既存の団地・マンションでは、エレベーターやスロープがないことは珍しくありません。エレベーターがないマンションでは、高い階に暮らす高齢者が閉じこもりがちになるとか、階段の上りおりに耐えられず転出してしまうという悩みを抱えています。マンションの共有部分は一定の公共性を持った空間であり、行政の支援が必要です。市として、こういった分譲マンションの共有部分などに対するバリアフリー化への支援など、その辺のお考えをお聞かせください。
都市建設部参事:マンションなど、中高層建物において高齢者や障害者の方々が安心してお住まいになれるようバリアフリー化を図ることは、極めて重要な課題であると認識しております。特に、既存の建物をバリアフリー化するには、先ほどお答えしました大規模修繕などが必要なことと思われますので、今後とも市民の相談などがあった場合には側面から支援してまいりたいと考えております。なお、住宅改修が必要な方々に対しましては、介護保険制度による住宅改修や、介護予防のための住宅改修の助成制度等がありますので、この活用を含めて対応してまいりたいと考えております。
岡田市議:重要な課題と位置づけられているということで、また市にある介護の制度を使ったらどうかということです。そこで一つ提案したいのは、この問題では政府の取り組みは非常におくれているわけですけれども、自治体レベルではマンションのバリアフリー化への支援は広がりつつあるのです。千葉県の浦安市などでは、スロープとか手すりだけではなくて、エレベーターの設置にも費用の半額補助を行っています。今後どうしても稲城市でもそういう建てかえ問題、また改修問題が起こるわけですけれども、その辺の支援という考え方はありますか。
都市建設部参事:現在の中で、エレベーターに対する市の支援ということは考えておりません。
岡田市議:では、次に進みます。(6)、住宅マスタープランの作成についてです。住宅は、生活の基盤であると同時に、まちを形づくる基礎的な要素です。住民のだれもが住みなれた地域で生き生きと豊かな生活を送れる、ゆとりのある住生活の実現や、魅力ある居住環境の整備が重要となっています。このような状況の中で、分譲マンションというのは割と新しい分野だと思うのです。先ほども住宅マスタープランが平成7年につくられたという話をしましたけれども、平成7年のときとは状況も大分変わってきたと思うので、市の方で新しい住宅マスタープランといったものを検討しているのか、その辺のことをお聞かせください。
都市建設部参事:東京都住宅マスタープランは、バブル期の地価の大幅な高騰が低所得層だけでなく中堅所得層の住宅問題を深刻にしてきたこと、用地の取得難などにより公共住宅の供給が難しくなり、また民間住宅の供給も規模や価格の点で必ずしも都民の期待に沿うものとなっていなかったことなどから、新しい住宅施策を地域の特性に応じ体系的・総合的に推進することを目的として、平成3年7月に策定されたものでございます。稲城市においても、これを受け、平成7年3月、本市の特性に応じた住宅まちづくりの施策を総合的に進めるための指針として、住宅マスタープランを策定してきております。この改定につきましては、今後、必要に応じて考えてまいりたいと思います。
岡田市議:必要に応じて考えていくというお答えでした。どうして団地・マンション支援を今回取り上げているかということにもかかわるのですけれども、一応持ち家ということで、自分のスペースというのはもちろんあるわけですけれども、それ以外の共有の敷地だとか、共有部分というのがあって、結局管理の基本は住民自身なのだけれども、戸建ての場合とは管理の仕方が全く違うということがあって、特に一番大きな違いは、自分の所有物なのに、共有部分は自分の意思では手が入れられないということだと思うのです。また、修繕などを行うときに、自分の家を修繕するのに、管理組合で決まってしまえば、自分はこの修繕は今必要ないと思っていても、結果としてお金も負担する、修繕もしなければいけないという問題があります。また、戸建てであれば、自治体の方で道路として管理しているような敷地というのが当然あって、特に分譲マンションで団地型のような場合は、共有部分として、公園とか敷地内の通路も分譲マンションの持っている方で負担しているというのが実態だと思うのです。そうした中で維持管理とか修繕を行っていくときの問題が財産権にもかかわってくる問題だということで、さまざまなトラブルが今発生しているというところだと思うのです。これは住民に専門知識がないというところが問題で、市の担当者だけで今お話ししているところに対応するのは大変だというぐらい、法律的にもかなり難しい問題があると思うのです。国の方ではマンション管理適正化法というものを2001年につくって、マンション管理にかかわる部分を自治体の方で支援しましょうという方向が出されたと思うのです。それで、東京都や国の方でも、マンションの修繕や建てかえに関しての支援策が次々と出されているわけです。こういったものを踏まえて、市の方でも住宅マスタープランを見直して、分譲マンションを支援するというあたりを位置づけたものを考えていってはどうかと思うのですけれども、その辺はどうでしょうか。
都市建設部参事:ここで都市計画マスタープランが策定されて、土地利用の方が整理できてきております。その中でまず稲城市においては基盤整備、環境のいいまちづくりをということで、いろいろな市民の方の御意見を聞いてつくってきております。その次に今度はそこに載る上物はどういうものにしたらいいかということは必要だと感じておりますので、そういう時期が来ましたら考えなければいけないということと、また先ほどの老朽化しているマンションについては認識しておりますので、それらの状況を見ながら改定は今後検討していきたいということで、先ほどもお答えしたとおりでございます。
岡田市議:では、次の(7)に進みます。情報提供、支援体制の整備・強化など、マンション管理適正化法に基づく今後の市の取り組みについてです。ここ数年でマンション管理問題に関する国・地方行政には大きな変化がありました。国政では、マンションに関係する3つの法律の制定と改定がありました。マンション管理適正化法・マンション建替え円滑化法・建物区分所有法等改正がそれです。これらの法制定・改定に基づいて、マンション相談窓口の設置や実態調査・広報活動など、端緒ではありますけれども、マンション問題を行政の俎上にのせる地方自治体も出始めています。その中で、マンション管理適正化法は、マンションの資産価値の保全と快適な居住環境の確保を目的し、この法律に関する指針の作成や、必要な情報資料の提供に努めることを自治体の責務としています。この法律ができまして、これに基づいて、今後市ではどのように取り組んでいくのか、これを市長にお聞きしたいと思います。
都市建設部参事:今後の取り組みにつきましては、広域的な対応を求められておりますが、本市におきましては、現在、先ほどお話ししたとおり、「広報いなぎ」等において情報提供をしてきております。また、東京都並びに各区市により設置しております分譲マンション連絡会などにより情報交換をしていくとともに、東京都で進められている分譲マンション建替え・改修アドバイザー制度や管理アドバイザー制度を活用していただくようPRに努めてまいりたいと考えております。
岡田市議:今後の取り組みの問題ということで市長にお聞きしようかと思いましたが、分譲の団地・マンションというのは、本来高い防火性と限られた土地の活用、省資源にも適したものです。しかも、所有者全員で管理組合をつくって共同して行う管理自体が、社会性に富んだものだと思うのです。稲城市の人口を定着させていきたいというのは皆さんの願いだと思うのですけれども、そういう意味でもこの問題は重要な一角をなしていると思いますので、公的な支援など、きちんと取り組んでいってほしいということを申し上げて、次の質問に進みたいと思います。
| ■住宅リフォーム資金助成制度の創設について |
岡田市議:2番、住宅リフォーム資金助成制度の創設についてです。長引く深刻な不況で、中小零細産設業者、中でも町場の工務店や下請業者の皆さんは、仕事不足、賃金単価の切り下げ、不払い・貸し渋りなど、生活危機に直面して、倒産や転廃業に追い込まれています。このような不況の状況のもとで、板橋区で区の職員が発案したという住宅リフォーム資金助成制度が今全国的にも注目されています。この制度は、板橋区であれば、区内の業者に限って、発注した工事金額の5%、最高10万円を区民に助成するという制度で、既に都内8自治体で取り組まれています。住宅のリフォームというのは、需要への刺激とか喚起と、波及効果は大変大きいと言われています。1件のリフォームには、大工・電気・左官など、10数職種が関連していきます。また、その後の耐久消費財の購入などにも波及します。今紹介した板橋区では、2002年度1月末現在で約206件、総額1,300万円ほどの助成で、工事金額3億5,000万円ほどの経済効果がありました。このように、5%の助成で市民に喜ばれながら、地元の中小零細建設業者をバックアップして活気づけることができる住宅リフォーム助成制度は極めて有効な施策であると考え、稲城市でもぜひ検討と創設を求めるものなのですけれども、まず市内中小零細建設業者及び建設職人の仕事の実態把握についてお聞きしたいと思います。
恒松憲治生活環境部長:恒松憲治生活環境部長:平成13年度の事業所・企業統計調査によれば、稲城市の建設業に係る事業所数は299カ所、従業員数は1,903人となっております。このうち、従業員が10人未満の事業所数はこれらの8割強、従業員数は5割弱を占めております。職種では、大工・とび・左官・石工事など、職別工事業が総工事業などより多く存在しております。このように、市内建設業では中小零細建設業者の割合が大変高くなっております。一般に職別に分業化が進んでいる建設業は、中小零細の下請専門業者が多く、元請企業が倒れると連鎖倒産が起こりやすい構造になっております。稲城市における昨年8月から本年7月までの建設業の倒産件数は3件で、負債額は1億4,400万円に上りまして、全産業の倒産件数及び負債額の約6割に達しております。このように、市内の建設業界を取り巻く経営環境につきましては、長引く不況に伴い、厳しい状況にあります。
岡田市議:実態を紹介していただきました。建設業界が今大変厳しいというのは、見解が一致しているところだと思います。仕事量が最盛期の3分の2に減って、賃金や単価ではいわゆる半値8掛けということが数年前に言われたと思うのですけれども、業者の方に聞くと、半値8掛けは、今では余り聞かなくなったけれども、普通になってしまったという話でした。また、昨年、市内でも数件夜逃げがこの関係の業者の方であったということを聞いています。ですので、行政としてしっかりこういった実態を認識していってもらいたいと思います。
次に進みます。(2)、全国的に、また近隣市にもこの助成制度が広がっている状況の認識についてであります。住宅リフォーム資金助成制度は、先ほど紹介したように、1998年に板橋区で始められた制度で、区民が区内建設業者にリフォームエ事を発注した場合に、工事費の消費税相当分5%、最高10万円を区民に助成するものです。助成金に対する工事金額は平均20倍以上で、億の単位の消費を拡大し、税収入にもつながります。2002年度に実施している都内の自治体で見ると、板橋区・目黒区・多摩市・東久留米市・あきる野市・武蔵村山市・羽村市・瑞穂町の8自治体で、施工金額の合計で見ると7億4,500万円余に達しています。助成金額の合計が3,200万円強ですから、約22倍以上の工事金額となっているのです。これによる経済効果は大変大きいと推測されるものです。また、住民の皆さんに聞いたところ、今社会問題にもなっています少子・高齢化の中で、例えば長男が結婚しても、同居するとは思えない、今のところは築30年を超えた家を何とかもたせ、大変だとおっしゃっていましむ不況の中で建てかえの需要というのは大変減ってきていると思います。地元の建設職人に仕事をという中小建設業者の要求にこたえたこの制度が実現している自治体では、今紹介した建てかえの費用負担ができない人たちにも大変喜ばれ、活用されているそうであります。不況対策、また稲城で言えば地域の経済を潤す一つの制度としてこういったものが広がっているのですが、これについて市長はどのように認識されているでしょうか。
生活環境部長:東京都内では、建築後20年を超える住宅が約4割を占めるなど、建物の維持管理やライフスタイルの変化などに伴い、住宅のリフォームが最近増加傾向にあります。また、1998年の国土交通省の新建設市場の将来予測では、住宅の維持補修・改修を合わせました新建設市場は、95年の7兆円強から2010年には約3割アップの9兆円強と見込まれ、そのうち間取りの変更などの改修市場が約半数を占めております。住宅リフォーム資金助成制度は、現在、先ほどご質問にありましたように、都内では、区部で3区、市部で5市が実施しております。なお、14年度では1区・1市が既に終了しているところでございます。
岡田市議:次にいきます。(3)、不況対策としての住宅リフォーム資金助成制度の創設についてです。先ほどから紹介しているように、板橋区では、平成10年2月に区長を本部長にして不況対策本部を設置して、地域振興券などの発行を含む緊急地域経済対策の一つとしてこれを実施されたそうです。板橋区というのは中小企業のまちで、ビジネス活性化支援等と合わせて75億円の経済効果を見込んでこの経済対策が実施されたということでした。年間の平均では1件当たり165万円の工事額で、6万円程度の助成の利用があった。当初、2ヵ月の暫定募集をしたところ、工事高で1億2,000万円という反響があったということでした。また、お隣の多摩市でも、平成11年度に750万円の予算で行われて、経済効果は1億8,000万円、そして628万円の助成で、申し込みが殺到したそうです。この制度は、住宅改修にとどまらず、耐久消費財や家具の購入を初め、消費の需要を喚起し、効率よく、波及効果が大きいのが特徴です。これは、5%の助成で市民に喜ばれ、地元中小零細建設業者に安定した仕事の確保ができる、業者にとっても、消費者にとっても、地域経済の面でも効果が大きい、一石三鳥とも言える施策であり、単年度の少ない予算でも進められるものであります。建設業界からだけでなく、あきる野市などでは、商工会からの強い要望で実施を決めたと問いています。今年度からは、調布市・町田市・東村山市などで実施されています。こういう状況の中で、リフォーム助成制度の創設について、市の考えをお聞きするものです。
生活環境部長:現在、稲城市では、住宅リフォームなど、増改築につきましては、稲城市生活資金融資あっせん制度の活用により対応しているところでございます。平成14年度からこの制度の住宅資金に係る貸付限度額を200万円から300万円に増額し、本人の負担利率は平成16年度までは不況対策として0.5%に軽減し、市が利子補給を行っております。本市では、融責制度により現在運用の利率で300万円の融資を利用された場合は、最終的には9万6,000円、率にしますと約3%の補助となっております。このようなことから、住宅のリフォームにつきましては、融資制度を活用していただき、直接補助による助成制度は現在のところ考えておりません。
岡田市議:生活資金融資あっせん制度というのを利用してくれということで、これはこれでいいと思うのですけれども、この制度には条件の問題とか、建築業者を市内に限る必宴がないとか、収入が幾ら以下とかいろいろあって、短期的な不況対策としてはリフォーム資金助成制度の方が有効ではないかといった視点で検討してもらいたいと思うのです。先ほど調布市でことしから始まったということを紹介しましたけれども、5%の補助で20万円を限度にしているということで、予算的には800万円で実現しているのです。調布市でも、これまでこの制度の導入・創設には難色を示していたそうです。けれども、昨年の9月議会で、地域経済の活性化のためにも有効ということで、この助成に取り組むという姿勢が示されました。滋賀県の長浜市でことしの8月1日から市内の建築業者に住宅リフォームを依頼する制度が始まったのですけれども、今までのものとはちょっと違って、そうすると施主に最高10万円分の商品券を出す、市の地域経済活性化対策奨励金交付事業というものを始めたそうです。このリフォーム助成制度は、市内の民間需要を喚起して地域経済の活性化を図ることを目的にして、施主が自宅の改修を市内の業者に依頼した場合、工事費の10%を奨励金として10万円を限度に商品券で交付しているということなのです。ここは商品券の補助という形なのですけれども、その制度の実現で潤うのが建築業者だけではなくて、市内の小売業などの繁栄にもつながってほしいということで工夫して、今年度の予算では100件分で、既に50件近い問い合わせが市に寄せられている、こういった取り組みもあるそうです。
先ほども言いましたように、住宅の耐用年数は20数年と言われています。一方で、一生のうちに2回家を建てるという人はまれだと思うのです。住宅を良質な状態を維持していくというのは、もちろんメンテナンスが必要になってきますけれども、大手は十分やっているとは言えない状態で、こういった分野は中小零細の方々が活躍できる分野だと思うので、ぜひ他市の動向も踏まえて、すぐに創設ということでなくても、いろいろな研究などをしていただけないかと思います。どうでしょうか。
石川良一市長:住宅リフォームにかかわる直接的な補助制度を創設したらどうかというご質問でございます。今回の特に建設業にかかわる不況については、完全に構造的な問題なわけでありまして、いわば需要と供給ギャップが極めて甚だしいというのが根本的な問題なわけでありまして、これは一行政地方自治体の施策で乗り越えられるような問題ではないと思っております。特に、こういったことに対する補助金等による施策については、いろいろな考え方があるかと思います。ただ、私どもが内部で議論している限りでは、直接市民の財産形成にかかわる補助なわけでありまして、こういった補助についてはかなり慎重に考えていく必要もあるのではないか。そのほかにも、住宅リフォーム協議会等に対する仕事があっせんされるような助成等も行っておりますし、いわば行政が税金を直接投入するという方法以外の方法等については今後よく商工会あるいは関係団体とも協議していきたいと思っておりますけれども、直接税金を助成しながら住宅リフォームという財産形成に支援していくという助成制度を創設することは現段階では考えていないということでございます。
岡田市議:当然、直接財産形成になる問題ですから、これをやるとすれば、単年度で緊急の特別な経済対策として考えてはどうかということで提起したわけです。これに限らず、今リフォームの問題等を市長も挙げられていましたけれども、この不況を脱出する自治体としての取り組みにもぜひ力を入れていってもらいたいということで、次の質問に移りたいと思います。
| ■粗大ごみ処理の一部見直しについて |
岡田市議:3番、粗大ごみ処理の一部見直しについてです。(1)、10月に予定されている粗大ごみ処理の一部見直しの過程についてです。現在、市では、資源有効利用促進法に基づいて、パソコンメーカー等による家庭系パソコンの回収・リサイクルがこの10月から始まるのにあわせて、パソコン以外の粗大ごみについても品目・金額等の一部見直しを行っているということが建設環境委員会の中で報告されました。この見直しは、パソコンにかかわるものだけではなくて、乾燥機・こたつ・扇風機など、さまざまな品目に及んでいます。新旧の粗大ごみの処理手数料表というものが配られたわけですけれども、例えばマッサージ機は2,000円から3,000円に値上げ、畳は200円から500円、ぬいぐるみ200円から500円、仏壇は1,000円から2,000円など、大体同じようなものでも値上げになっているものもあります。そこで、委員会でも問題になったわけですけれども、どうしてこの時期に、つまりパソコンの資源有効利用促進法が変わるのに合わせてこれが出されてきたのかというあたりがよくわからないということで、その過程をお聞きしたいと思います。
生活環境部長:資源有効利用促進法に基づきまして、本年10月より家庭系パソコンの回収・リサイクルが開始されますことから、稲城市廃棄物の処理及び再利用の促進に関する条例施行規則の別表の改正が必要となり、先般所管の委員会にご報告いたしたところでございます。この委員会におきまして多くの御意見をいただきましたので、全体の見直しにつきましては、改めて精査いたし、今後改正してまいります。なお、法律の施行に伴いまして拡大生産者責任の徹底及び再資源化の促進を図る観点から、市によるパソコンの収集処分の見直しを行う必要があります。このことから、同施行規則別表のパソコン項目のみを削除いたしまして、本年10月から家庭系パソコンの再資源化に対応してまいりたいと思っております。
岡田市議:委員会でも、その過程がよくわからない、また金額の見直しの基準などもなかなかよくわからない、市民から項目の区分がわかりにくいという話で、それに基づいてということで直上げになったりするというのは、なかなか市民にも理解されない問題だと思うので、今回一度凍結されるということで、ぜひきちんとした検討をしてもらいたいと思うのです。過程にしても、基準にしても、住民の皆さんに説明のつく形でぜひ再度検討してもらいたいと思います。では、次に進みます。
| ■ニュータウンの交通安全対策について |
岡田市議:4番、ニュータウンの交通安全対策についてです。(1)、向陽台駐在所前の信号機設置についてです。向陽台の公園通りの向陽台駐在所前は、現在、横断歩道のみの交差点となっています。公園通りは、ここ数年の尾根幹線の整備に伴って自動車の交通量がふえています。信号のない向陽台公園通りの向陽台駐在所前は結構自動車が飛ばしてくるという状況があり、ここを向陽台小や五中に通う多くの子供たちが横断しているということで、危険な状況があるということなのです。また、この交差点の付近に向陽台3丁目のバス停があって、特にタ方、稲城駅からこのバス停で下車してこの横断歩道を渡って帰宅する人が非常に多いのです。夕方急いでいるということもあるのかと思うのですけれども、人が渡っていくのについていって、車は余り気にせずに突っ込んでくるということで、交通事故すれすれということがつい先日もあったということなので、大変危険な状態になっていて、住民の皆さんからここに信号機を設置してほしいという声が出されているわけです。これは市でも検討されているのではないかと思うのですけれども、向陽台駐在所前の信号機設置についてお聞きしたいと思います。
小川二郎都市建設部長:向陽台駐在所前の信号機設置につきましては、かねてから地域の皆様より要望をいただいており、市といたしましても、多摩中央警察署へ新設の要請をしているところでございます。多摩中央警察署といたしましても、この場所については交通量の増加等から信号機が必要であり、本年2月に警視庁に対し設置のための上申をしているとのことでありますが、いまだ設置に至っていないのが実情でございます。今後も引き続き、多摩中央警察署へ要請してまいりたいと考えております。
岡田市議:ぜひお願いしたいと思いますけれども、その見通しはある程度市の方ではつかめるのでしょうか。
都市建設部長:信号機設置につきましては、稲城市だけでも今57〜58基要請中でございまして、本庁にもう上がっているというクラスになると、そう時間はかかわらないと思いますけれども、東京都全体で警視庁管内でやっておりますから、読める状況ではないのです。ただ、状況的には、そういう上申はしてあるという状況でございます。
岡田市議:それでは、次に進みます。(2)、今度は向陽育の八千代銀行前の押しボタン式信号の改善の問題です。八千代銀行前にT字路があって信号があり、現在そこは歩行者については押しボタン式信号になっているという状況です。この信号を押しボタン式でなく、本信号というか、改善してほしいという声が大変多く寄せられているのです。なぜこの信号にそういう要望が出ているかというと、いくつかの理由があるのです。1つ目は、押しボタンの信号を無視して横断する人が多いという問題があるのです。もちろん、自動車は青だからスピードを出して交差点に入ってくるためにかえって危険だということなのですけれども、何でボタンを押さないのかというと、歩行者からすると、自動車が来ていないというのが見えると、三和で買い物をした人などが多くて、手に袋を抱えているということで、つい信号無視をしてしまうということです。これは実際には、三和側から来るとカーブにもなっているので、危険な状況にあります。2つ目の理由は、T字路の公園通り沿いに走る方向に歩行者用の信号がないという問題なのです。三和の側から、例えば向陽台の保育園の方に向かうときには、車の信号はあるけれども、歩行者用の信号はないという状況になっているわけです。ですから、公園通りの自動車用の信号が赤でも、歩行者用の信号がないから、あそこは坂になっているわけですけれども、向陽台保育園方面から三和の方にずっと、特に自転車が猛スピードでおりてくるということです。要するに、自転車は信号機に全く関係なく、とまろうとしないという状況なわけです。特に、この信号があるためにかえって危険になっているのではないかという状況もあるのですけれども、車の信号が赤になっていると、自転車はそのままダーッと来るわけです。今度は、丘の上通りから自動車がおりてくると、向かいの信号は赤になっているということで自動車が突っ込んできてしまうということで、この信号の設置そのものでも危険な状態にあるということです。3つ目としては、スーパー三和の自動車の買い物客というのは、一応あそこの出口は一方通行になっているから、三和から見ると左の派出所なり向陽台保育園の方面に一回車が出るのですけれども、逆に行きたい人もいるということで、そこのT字路で一たん丘の上通りに右折して、そこですぐとまってバックしてT字路内に戻って交差点内でUターンする。そこに自転車がダーッと突っ込んでくるということで、住民の皆さんは、いつ事故が起きてもおかしくないと大変心配されている問題ですので、この辺を市としてはどのように取り組んでいるか、お聞きしたいと思います。
都市建設部長:向陽台八千代銀行前の押しボタン式信号の改善につきましては、現在設置されております信号機が歩行者横断用としての押しボタン式信号機であるため、三差路の交差点として交通車両整理の機能を十分果たしていないのが実情であります。したがいまして、向陽台4丁目方面から右左折する車両の事故発生の危険性が生じてまいりますので、通常の信号機に改善するよう、かねてから多摩中央警察署に対し要請しているところでございます。今後も引き続き、改善に向けて対応してまいりたいと考えております。
岡田市議:ぜひ改善の検討を求めて、私の一般質問を終わりたいと思います。