2004年第3回定例市議会 議案に対する日本共産党市議団の討論



■第41号議案■ 平成16年度東京都稲城市一般会計補正予算〔第2号)
■第42号議案■ 平成16年度東京都稲城市土地区画整理事業特別会計補正予算〔第1号) 
反対討論 たらお市議

 私たち日本共産党は、先ほども述べましたように、中央図書館の建設は要望してきたところですが、中央図書館の建設・運営についてPFI方式で企業に委託するという方法はとるべきではないと考えております。稲城市の資料によりますと、PFI手法では、運営費を見ても、市職員による従来型より安くできるという結果ですが、民間事業者の人件費が公務員と比べて安いことや、配置人数が16人と従来型より少ないこと、また情報システムの採用で貸し出し業務を合理化するということを考えれば、安くつくのは当然のことだと思います。問題は、そうした安くできるということの中で、サービスの質への影響がどうなるのかということだと思います。先ほども述べましたが、社員の身分保障も公務員とは違い十分とは言えない労働条件等のもとで、業務の継続性や蓄積性が保障されるのかという問題があると思います。そうしたことがサービスの質の低下にもつながっていくのではないかと思います。PFI事業は民間委託とは違うと市の方から私たちは説明を受けてきたわけですが、窓口・カウンター業務などを委託するといった民間委託以上のもので、PFIで企業に運営をゆだねるということでありますから、民間事業者の事業と公共性との矛盾が生じてしまうことを懸念しています。さらに、今回の補正予算では、若葉台の新文化センターについても、PFI導入を視野に入れた基本計画の作成及び事業手法の調査に係る委託料が計上されました。PFIが導入されると、図書館と同様、サービスの質への影響ということが心配されるわけです。公民館の位置づけを見直し、規制をなくして営利にも利用できるようにすることが、公共性の高い社会教育施設運営に影響を与えないかと危惧しております。今回の補正予算は、社会教育分野の公共施設の運営へのPFI導入を今後一層進める内容となっており、反対です。

 また、土地区画整理事業については、矢野口のスーパー堤防区域内の建物移転に関する予算が計上されているわけですが、スーパー堤防事業に関しては、市の進め方について、全体の合意がないのに、合意のとれたところから進めていくということに対しては、私たちは批判してまいりました。また、スーパー堤防の必要性についても疑問を感じております。まちづくりが優先され、意見や要望を言ったり反対する住民の意見を余り聞いていただけないというケースもあります。住民に対する対応のあり方も、そこに長い間住み続ける住民の立場に立っての市の対応が求められているのではないかと思います。以上のことから反対といたします。

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■第44号議案■ 平成16年度東京都稲城市一般会計補正予算(第1号)  反対討論 たらお市議

 稲城に本格的な中央図書館ができることは市民の長年の要望であり、私たち日本共産党稲城市議団も中央図書館の建設は要望してきたところです。しかし、中央図書館について、PFIの導入をするということについては、行うべきではないと考えております。公共図書館へのPFIの導入は例が少なく、この間、専門家の方からも疑問の声が挙がってきていました。例えば、日本図書館協会も、「収益性のない図書館業務に業者のサービスが拡大する余地があるかが疑問。効率性を重視し、住民要求にこたえられなくなる可能性もある。また、資料の相談業務など、人的な資源が重要な業務の特性から、運営を事業者に任せてしまってはノウハウを蓄積できなくなるだろう」と警鐘を鳴らしています。PFIの導入で、企業のノウハウを生かし、サービスの向上が可能ということが言われてきていましたが、この点については未知数です。

 23区では、80年代あたりから図書館の窓口業務の民間委託の流れが広がり、現在20%近くになると聞いております。図書受け渡しなどの窓口業務にとどまらず、レファレンス業務や蔵書点検が行われている区もあるということです。こうした中で、幾つかの問題点が指摘されてきました。昨年12月には、図書館問題研究会東京支部の東京23区委託実態調査報告書が発行されています。その中で問題点がいろいろ指摘されました。民間委託されたところでは、利用者は、「本を借りて返すだけなら、民間業者に委託しても変わった感じがしない」とか、「図書館の館長さんは、公務員の横柄な態度が直らなかったものが、委託で飛躍的に向上した」といった返答が返ってくるということもあるようです。しかし、実際は、この調査の中で、1)としまして、区の職員が窓口から離れてしまうので、利用者要求に基づく図書館政策づくりが困難になっているという問題、2)としまして、専門的な仕事が要求されるカウンター業務に、民間企業がアルバイト社員を派遣しているので、業務の継続性・蓄積性が保障されていないという問題、3)としまして、請負契約の仕様書に基づいて業務を行うことは事実上不可能で、脱法的な図書館職員側の指示でサービスが維持されているという問題などが指摘され、サービスの質の低下が挙げられています。

 今回の稲城の図書館へのPFI導入についても、非根幹業務を事業者にゆだねるということですが、かなりの膨大なサービスを行っていくということになるわけでありまして、例えば、図書館業務は人的な資源が重要な業務と言われているのに、身分保障も公務員とは違い、十分とは言えない労働条件などのもとで、業務の継続性・蓄積性が保障されるのかという問題があると思います。また、業務計画書というのは、PFI事業者が立案し、市が確認するという流れになっていますが、市の職員が利用者の資料の利用状況や要求の把握を直接する機会が減ってしまっている中で、ここに市として市民の要望を反映した業務計画づくりができていくのだろうかという思いもあります。また、今回、要求水準書に載っている膨大なサービスをすべて行うことができる業者を選んで、市ではサービスを購入するという認識だということですが、そのサービスができなければ、サービス対価の減額を行うと聞きました。サービスに不都合が生じた場合に、それを市として徹底追及して、市民と一緒に改善していこうという立場に立てるのかという疑問もあります。民間委託の問題と共通する部分があるのではないかと思います。

 さらに、PFI事業について問題だと思いましたのは、事業決定に際しての民主的チェックのシステムの不十分さです。私たちは、公開されたものを確認し、住民が意見を述べたことについては、採用された部分もあるとは思います。しかし、透明性原則を掲げながらも、不透明な部分が多いように思います。岡田議員の最初の質疑でもありましたが、資料を要求してもなかなか出してもらえない、本当に時間がかかったということもあります。また、事業選定委員会についても、議会の関与はおろか、住民の関与は皆無です。PFI事業実施プロセスに関するガイドラインでは、公開することによりPFI事業者の権利、競争上の地位、その他正当な利害を害するおそれのある事項については除外して公表することが認められてしまうので、まだまだ多くのことが私たちの目には見えないようになっているのではないかと思います。こういったことについても、民間事業者の事業と公共性の矛盾が生じてしまっているのではないかと思います。

 幾つか述べましたが、中央図書館にPFIを導入することは、私たち市議団としては、行うべきではないと考えております。時間がかかっても、市が従来どおりに行うことを考え直し、そして市の職員が住民とかかわり合いを深めながら図書館の質の向上のために努力できる図書館へ取り組んでいくべきだと思います。以上のことから、反対します。

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■第10号陳情■ 東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合に情報公開条例制定を求める意見書提出に関する陳情 賛成討論 岡田市議

  私は、日本共産党稲城市議団を代表して、第10号陳情 東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合に情報公開条例制定を求める意見書提出に関する陳情に採択の立場で討論を行います。

 まず、この陳情の項目、内容ですが、表題のとおり、広域処分組合で情報公開条例の制定を求める意見書を提出してほしいというものです。賛成する第1の理由ですが、広域処分組合は、稲城市も参加する一部事務組合です。一部事務組合は、御存じのように、幾つかの自治体がまとまって行った方が効率的であるような事務について、一部事務組合を設置して、共同して事務を行うということであります。この趣旨からすれば、現在稲城市には情報公開条例がありますし、多摩川衛生組合にも情報公開条例がありますから、広域処分組合にもあって当然ということになると考えるものです。

 次に、賛成の理由の第2は、今委員長から報告もございましたが、情報公開条例を求める陳情が広域処分組合に直接2度出されている。そこでは不採択になっているわけですが、その理由が1回目では、参加自治体のすべてに情報公開条例がまだできていないということでしたが、これは既に全自治体にできているということです。2度目は、全自治体にできたということなのですが、ホームページなどで公開しているということから不採択になったと聞いております。ホームページなどの公開ということも当然必要でありますが、条例で基準を定めるということは、ホームページで基準がよくわからないまま公開するという問題とは別の問題であります。そして、管理者の方でも実際に情報公開条例の制定に向けて検討が進んでいるということですから、この流れからすれば、当然情報公開条例がつくられていくことになると考えます。

 そして、最後になりますが、3点目に、そういった状況の中で、稲城市を初め各市にこのような陳情が出されているということだと思います。これには、広域処分組合の中でなかなか情報公開条例の制定が進まないということで、地域に暮らす皆さんの不安があって、どうしてもきちんとした条例化をしてほしいという真剣な声であると思います。私たちは、この声に耳を傾けてこの陳情の採択をしてもらいたいと考えるものであります。

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■第11号陳情■ 障害者の介護保障の確立を求める陳情 賛成討論 岡田市議

  まず、第11号陳情 障害者の介護保障の確立を求める陳情に採択の立場で討論を行いたいと思います。この陳情では、陳情項目は3点にわたって挙げられております。これを具体的に考えていきたいと思います。

 第1に挙げられている項目は、財政削減に基づく、介護保険制度と支援費制度との統合をしないよう国に意見書を提出してくださいというものです。昨年4月に発足した障害者支援費制度は、初年度から予算が大きく不足して、障害者と家族の不安を広げております。2003年度では128億円が不足、ことしに入っても在宅サービスに対する国庫補助金の不足額が昨年の2倍に相当する200億円から250億円に及ぶことが厚生労働省の推計でわかっています。厚生労働省は、支援費の財源の問題を解決するために、介護保険との統合を打ち出して、社会保障審議会でこの9月から論議を再開して、統合によって矛盾を解消しようとしているわけであります。しかし、この問題では、利用者の負担がふえることや、サービスの利用が大幅に制限されるおそれがあることなど、介護保険との統合は障害者の自立と社会参加をますます困難にするものであります。また、補助金が足りないという問題については、これはそもそも予算編成の問題で、突然制度論に、始めたばかりのこの制度に結びつけるのはおかしいと考えます。ですか、まずこの制度の中で改善策を考えるべきだと私たちは考えております。日本医師会でも、財政的な側面に重きを置いた見直しには直ちには賛成できないと表明されております。以上のことから、第1項目は当然採択されるべきと考えます。

 第2項目は、支援費制度で実施されている配偶者・子からの費用負担を廃止するよう国に働きかけてくださいということです。支援費制度の利用者負担は、負担できる能力に応じて徴収するとされており、そこに配偶者・子まで含まれるということになっているわけですが、障害者福祉の問題を考えてみますと、生まれながらにしてまたは乳幼児期に障害を負った人の生活を支える障害者福祉は本来公費で支えるべきであります。このことから、配偶者や子にまで費用負担をさせるべきではないと考えます。

 そして、第3項目は、親・家族の身体的・経済的負担による、深刻な介護の実態を解消し、障害者が自立できる介護保障制度を確立するよう国に要請するとともに、家族の求めに応じた制度を市独自でつくってくださいということです。これは当然の要求で、今問題になっている支援費制度そのものを考えてみても、財源問題はともかくとして、厚生労働省では介護保険に続く福祉の構造改革として華々しく打ち出した仕組みで、21世紀にふさわしい福祉サービスの利用制度と意義づけ、厚生労働省では障害者がサービスを自分で選べるという宣伝をしていることからもわかるように、国や自治体が、障害者が自立できる制度の確立に力を尽くすのは当然と考えます。以上のことから、第11号陳情の採択を求めるものであります。

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■第12号陳情■ 学校事務職員・栄養職員を含む教職員の給与費半額国庫負担などの義務教育費国庫負担制度の堅持を求める陳情 賛成討論 岡田市議

   続きまして、第12号陳情 学校事務職員・栄養職員を含む教職員の給与費半額国庫負担などの義務教育費国庫負担制度の堅持を求める陳情に採択の立場で討論を行います。

 陳情項目は1点、政府・文部科学省・財務省・総務省に対して、義務教育費国庫負担制度を堅持して、学校事務職員・栄養職員の給与費半額国庫負担の適用除外をしないことを求める意見書を提出してくださいというものです。この陳情が出された背景を考えてみますと、陳情の中にもありますが、2004年度から導入された総額裁量制により、学校教職員の配置の不安定化という問題から、義務教育の質の低下が危惧される。そして、義務教育の質を低下してはいけないという思いからこの陳情が出されたと考えます。陳情には、教育条件整備に努める学校事務職員、安全で豊かな学校給食を担う学校栄養職員の配置は子供たちの健やかな成長のために不可欠であり、義務教育の国庫負担はその重要な柱となっていると述べられております。そのことから制度の堅持を求める、これが陳情者の考え方であります。

 この国庫負担の考え方を憲法や教育基本法に照らすとどのような位置づけにあるのか、改めて少し考えてみますと、憲法では第26条で、「すべて国民は、法律の定めるところにより、その能力に応じて、ひとしく教育を受ける権利を有する」と書かれております。これを受けて教育基本法では第10条第2項、教育行政の部分で、「教育行政は、この自覚のもとに、教育の目的を遂行するに必要な諸条件の整備確立を目標として行わなければならない」とされていて、これを受けて義務教育費国庫負担法第1条で、「国が必要な経費を負担することにより、教育の機会均等とその水準の維持向上とを図る」とされています。このことから、国庫負担制度を堅持して子供たちの発達を保障していきたいという陳情に込められた思いは当然のものであり、2004年度から導入された総額裁量制で学校教職員の配置の不安定化が危惧される中で、この陳情を採択し、意見書を提出することは重要と考え、採択を求めるものであります。以上であります。

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