| ■ごみ問題 |
たらお市議:それでは、まず初めに、ごみ問題について質問したいと思います。家庭ごみ収集有料化についてです。ごみの減量とごみ処理にかかる財政負担の軽減というのは大きな課題です。しかし、今回のように、家庭ごみの収集の有料化は、それらの課題を解決することにつながるのか、手法として妥当なのかと考えます。家庭ごみの収集有料化は、住民に負担を求めるばかりで、拡大生産者責任の追及がされていないのではないかと思います。こうした問題をどのように考えるのかということをお聞きします。
恒松憲治生活環境部長:循環型社会の形成には、生産者がみずから生産する製品等について使用され廃棄物となった後まで一定の責任を負う拡大生産者責任の徹底は欠かせないと考えております。このことから、事業者責任の明確化等について、東京都市長会を通じて都に対し、国及び業界への要請を初め、全国都市清掃会議におきましてリサイクル関係法の円滑な推進等に関する要望を行っております。一方、市内事業者に対しましても、清掃工場での搬入物検査の結果に基づき、分別排出の指導等について文書をもって実施しております。また、処理券販売事業者説明会時におきましても、ごみになるものは販売しない、またつくらない等のお願いをしております。今後もあらゆる機会をとらえ、廃棄物の発生抑制と事業者の自主回収を働きかけてまいりたいと考えております。
たらお市議:ごみの収集有料化導入の理由としては、家庭ごみを排出しているのが住民であるということで、排出者負担原則ということから、住民が処理費用を負担するべきであるとか、住民がごみを排出しないことに努める責任があるということが挙げられているのですが、拡大生産者責任の本来の考え方では、排出者は製品をつくった生産者となっているわけです。家庭ごみは、現在は自治体の責任で税金で処理してきています。そのために生産者は処理するときの費用ということを全く考えないで、処理のために莫大な費用がかかる製品をつくってしまいます。塩化ビニールを初め、プラスチック製品は、安く大量につくれます。その結果、処理のために多額な費用がかかっている。ここにしっかりとメスを入れていかなくてはいけないという問題があると思うわけです。生産者に、処理に多額の費用がかかってしまうような、ごみになってしまうような製品はつくらないでほしいとただ要求したところで、生産者はそのように動くかというと、コストということをまず第一に考えますから、安くつくれるものをつくっていくという方向に進んでいくわけですので、生産者に処理費用を負担させるということが大事なことです。処理費用のかからないものをつくらせるよう、そういう意味で拡大生産者責任という考え方が今重視されてきているわけです。ですから、今回の家庭ごみ収集有料化のように、市民に負担を求める方向で進んでいっても、生産者にとっては痛みがないわけですから、ごみにならないものをつくろうというインセンティブが働かない。今後も処理に費用のかかる商品はつくり続けられていってしまうということになるわけです。ですから、本当にごみを減らすというのなら、有料化という方向で住民に負担を求めるのは間違っている方向ではないか。住民に負担を求めていくばかりでは、生産者はその方が助かるわけです。ですから、ごみになるものをつくり出している生産自体には何も影響を与えないということになってしまうので、住民が本来負担するべきものではないと考えております。余計に負担させられてしまうということになるわけですから、有料化というのは納得のいかないことです。この点について再度お聞きしたいと思います。
生活環境部長:これまでも家電4品目、あるいは昨年10月から新たにパソコン等についても、生産者責任ということで生産者が回収している。この問題については、生産者拡大責任というのは、容器包装リサイクル法等の法改正が重要だと考えております。この改正が行われませんと生産者への責任が進展しないということがありまして、先ほども申し上げたとおり、国等へ働きかけを行うために、東京都及び全国都市清掃協議会に要望をしているところでございます。
たらお市議:要望をされているということはよくわかります。現状では、要望をしても、拡大生産者責任ということはなかなか実現しないということもわかります。でも、そうした主張からすぐごみの有料化で住民に負担を求めるのは、論理的には無理がある、つながっていかないことではないかと思うわけです。家庭ごみの処理を税金で負担してきているわけですが、その上にさらに住民に負担を求めるというのは、拡大生産者責任の考えから見ても逆方向であるし、安直な発想ではないかと思います。住民に有料化ということで負担を求めるということは、本来やってはいけないことなのではないかと思うのです。その点について再度お聞きしたいと思います。
石川良一市長:容器包装リサイクル法が施行されて、結果としてはリターナブル瓶が減ってしまった、またペットボトルなどもリサイクルされるということで、かえってペットボトルの形態も多様化して、ペットボトルの消費そのものがふえてしまったということで、このことも既に問題になっております。現在、審議会を中心としながら、来年の秋ぐらいまでには容器包装リサイクル法の見直しが議論され、その方向づけがされていくだろうと思います。それに対しては、私ども行政や議会の皆さんも大いに声を上げながら、先ほどお話があったような生産者の責任、今、容器包装リサイクル法では、特にペットボトル等の特定事業者のリサイクル責任ということは明確になっているわけでありますけれども、そのことが抑止力には結びついていないということが大いに議論されておりますので、ぜひ声を上げながら進めていきたいと思っております。ただ、一方で日々私どもが毎日50トン近いごみを処理しなければならないという現実を抱えているわけであります。これは、法改正等を待って、それからどうしましょうといった余地もないわけでありまして、日々私どもの抱えている課題については、稲城市として対応できることは最大限進めていくということで、今回の指定ごみ制度についても、るる何十回となくお話ししてきた考え方に基づいて導入していくということでありますので、粛々と進めていきたい、また御理解いただきたいと思っております。
たらお市議:それでは、次に進みます。生ごみの堆肥化の取り組みを進めることについてです。処理に大変お金のかかってしまう有害なごみ──プラスチック製品と違って、家庭で住民の努力でできる減量策が生ごみの堆肥化ではないかと考えます。1)としまして、生ごみの堆肥化に取り組むために、行政と住民との話し合いや勉強会の場を持つべきと考えますが、その点についてお聞きしたいと思います。
生活環境部長:可燃ごみの組成分析の結果、約45%が生ごみであることから、生ごみを減らすことは大きな減量効果につながるものと考えております。このため、市民を中心とした14人の委員さんによる廃棄物減量等推進審議会や、市内の自治会や管理組合等から推薦されております廃棄物減量等推進員さんの意見を伺いながら、生ごみの減量の効果的な方法を詰めているところでございます。また、広報紙におきましても、市民の皆さんからごみ減量等のアイデア募集を行っております。なお、生ごみ処理容器──コンポスターにつきましては、今まで780基が使用されており、堆肥化容器として活用されております。
たらお市議:生ごみの堆肥化は、今ますます注目されてきております。ごみ減量という視点もそうですが、むしろ生ごみは本当は大切な資源であって、生ごみ堆肥を使って安全な土づくりや循環型の地域づくりという視点から、各地で取り組みが生まれてきております。悪臭や煙害という問題があるから、なかなか使えないのではないかということも言われますが、それらの問題は今日ではかなりクリアされてきておりまして、やり方次第で十分によい堆肥ができるということも実証されてきています。
先日、新宿区の早稲田大学で有機農産物普及堆肥化推進協会主催の生ごみリサイクル交流会が開かれまして、私も参加してまいりました。全国から団体・個人・自治体関係者など500人以上の方が集まりまして、生ごみ堆肥の実例がたくさん報告されていました。住民と行政の堆肥化の取り組みの実践を通して、子供たちの環境教育にもつながっていったり、住民がごみ問題を深く考えるきっかけにもなっていました。生ごみの堆肥化に関心を持つ市民は稲城市内にも大勢おられます。稲城市としても、生ごみ堆肥化に取り組むために、そういう話し合いの場、勉強会の場をいろいろ持ってみたらいいのではないかと思うのですが、今後の取り組みについて再度お聞きしたいと思います。
生活環境部長:ごみ減量におきましては、生ごみの堆肥化は一つの有効な手段であります。このことから、市民の方に集まっていただきまして勉強する機会があれば、出前講座等もございますので、そういったシステムを使って、我々あるいは専門の方を呼びましての講習会等も考えておりますので、そういう勉強会があれば、参加させていただきたいと思っております。
たらお市議:既に堆肥化を実践している自治体に共通しているのは、住民と行政とで何度も学習会を重ねているということだと思います。先進的な地域の情報を集めたり、またベランダでの堆肥化のやり方を学んだりということで、かなり学習を重ねてきているようなのです。これから先進的な自治体の経験から学ぶところは大いにあると思うのですが、市が率先して進めていってほしいと思います。住民の自主的な取り組みも大切なのですが、市からも声をかけて、こうした勉強会の場をつくっていってほしいと思いますが、その点についてはどうでしょうか。
生活環境部長:先ほど申し上げましたとおり、堆肥化につきましては、現在コンポスターの販売も行っております。その使い方、あるいはほかの方法もございますので、市としましても、そういった堆肥のつくり方について、機会があれば勉強会等も行ってまいりたいと思っております。
たらお市議:次に進みます。住民が堆肥化の自主的な取り組みを行うことを市が支援することについてお聞きしたいと思います。
生活環境部長:堆肥化の取り組みへの市の支援につきましては、生ごみ処理器──コンポスターの購入時に1基3,000円、1世帯2基までの助成を行っております。また、土壌の本来的な機能を活用し、化学肥料や農薬を減らし、環境保全型農業を目指すことを目的に、堆肥利用組合に支援補助を実施しております。今後、生ごみの減量・堆肥化等の効果があり、市民の皆さんが手軽に利用できる機器につきましては、援助の対象として検討してまいりたいと考えております。
たらお市議:自主的な住民の取り組みに対して市が支援するということでは、さまざまなことが可能だと思います。先日、長野の農業者の方から「段ボールでできる堆肥化」という長野県の小さいパンフレットをいただきました。これは、絵などもたくさんかいてありまして、住民が気軽に堆肥化に取り組めるように、また環境問題にも関心が持てるような楽しいかき方がされていまして、生ごみ堆肥の宣伝に行政としてかなり取り組んでいるのだということがよくわかりました。ベランダでも生ごみ堆肥に結構取り組めるものでして、稲城でもこういった宣伝をもっと行っていくことも大事ではないかと思うのです。それから、少量でしたら、大きな箱や植木鉢にその辺の土を入れてまぜるだけでも十分分解してしまいますので、堆肥利用をしなくても土に戻すだけでもいいのですが、その使える先といいますか、プランターや花壇、それから提供先を探す支援などをしていただくことができないかと思うのです。それから、数人集まって堆肥化の取り組みをしたいなどという場合には、スペースの提供も必要だと思います。また、今、学校に生ごみ処理施設がありますけれども、そういったものを住民の方も利用させていただけないかとも思うわけです。最初は、堆肥化の取り組みというのは、本当に関心があって協力できるという人から始めていけば、やり方もみずから学んでくれますし、かなりうまくいくと思います。少しでもそうした住民が取り組みやすくなるように、市の方でもいろいろな形で支援していってほしいと思うのですが、どうでしょうか。
生活環境部長:市民の方に生ごみの堆肥化に取り組んでいただくことは、ごみ減量からも大変重要だと考えております。特に、市民の知恵あるいは行動力を生かして生ごみの堆肥化によるごみ減量効果を上げてもらうのは有効なことでありますので、支援させていただきたいと思います。行政でのパンフレットの作成、それから今、四小と平尾小に入っています施設の利用というのはなかなか難しいかと思いますけれども、市の方でもアースラブ菌というものを使った消滅型のそういったものも今開発しているところでございまして、そういったものあるいは堆肥化の方法もあわせましてPRしていきたいと考えております。
たらお市議:先ほども紹介しました生ごみ交流集会に栃木県の高根沢町の町長が来て取り組みを報告されていたのです。そこは、土づくりセンターというのをかなめにしまして、農民と消費者を結ぶ形での取り組みをしているのです。人口3万人という中で、農業者が3分の1を占めるということですが、非農家のほとんどから生ごみを回収して、土づくりセンターで堆肥にしているということで、おもしろい取り組みをしていると思ったのです。そこの町長は本当に力を入れて頑張っていまして、ごみ減量につながる住民のあらゆる取り組みを支援するという姿勢がありました。こうした取り組みも参考にしていただきまして、住民が自主的に堆肥化の取り組みを進めたいというときには、市の方でもあらゆる支援をしていただきたいと思うのですが、再度その点についてお聞きしたいと思います。
生活環境部長:市の方でも、例えば稲城くらしフェスタ等で生ごみの減量化あるいは堆肥化等のイベントもやっておりますし、市民まつり等にもテントを張ってそういうPRもしているところでございます。これからもそういった中で、あらゆる機会をとらえてPRあるいは支援をしていきたいと考えております。
たらお市議:3)です。生ごみの堆肥化に住民が自主的に取り組んで、家庭のプランターに利用したり、土に戻したりといったことでもいいのですが、できれば農家の方たちとの接点が持てて、有機堆肥として地域の農業生産と連携できたらよいのではないかと思います。しかし、農家が求める有機堆肥をつくるとなると、これはしっかりとした市の支援がないとできないこともいろいろあるかと思います。でも、都内ではこういう非農家の方と農家の方たちとの橋渡しということがなかなかうまくいかないという部分があるのではないかとお聞きしているのですが、まずは農家の方たちとの橋渡しという点での支援ということを市の方でできるかということをお聞きしたいと思います。
生活環境部長:生ごみの堆肥化したものを農地に還元するなど、農家との橋渡しにつきましては、現在のところ、一部小学校の給食残渣物を堆肥化したものを周辺農家で使用していただいております。使用するに当たりましては、対象となる農産物により、塩分濃度等の関連から希釈して使うなどの課題もございます。このことから、一般家庭の生ごみを堆肥化したものを農家が使う場合には、使う側に立った投入物の配慮といったことをする必要がありまして、幾つかの課題があると考えております。当面は家庭菜園や花壇等に使用することになると思われますが、今後、消費者と農業者との事前の協議調整を行い、より効果的な生ごみ減量策にする必要があると考えております。
たらお市議:ぜひよろしくお願いしたいと思います。環境基本計画の中にも、生ごみ堆肥化の研究ということで書かれております。先ほども話をしましたが、生ごみ堆肥化の取り組みは、環境教育にもつながったり、ただ有料化でごみの問題を訴えるということよりも、もっと環境問題などについて深く勉強できるという部分もありまして、市民が環境問題を深く考えていくきっかけにもなると思いますので、市の方でも環境基本計画にこういった目標も掲げていますから、ぜひそれを遂行する責任を持って取り組んでいただきたいと思います。
| ■介護保険 |
たらお市議:次に進みたいと思います。介護保険についてです。(1)としまして、05年度の介護保険制度見直しについてということです。給付のあり方について、要支援・要介護1など軽度の要介護高齢者のサービス見直しが行われようとしておりますが、この点についてどのようにお考えになっているか、お聞きしたいと思います。
加藤健一福祉部長:介護保険制度の見直しの議論がなされた国の社会保障審議会介護保険部会の意見では、軽度の要介護者等への介護サービスは、介護予防を重視する方向であるとの方向性が示されたところでございます。今後、国より制度見直し案が示されるものと考えておりますので、これを注視してまいりたいと考えております。
たらお市議:社会保障審議会介護保険部会で16回の審議が行われ、部会として「介護保険制度の見直しに関する意見」というのが取りまとめられたわけですけれども、これまでの議論で浮上してきた幾つかの点としまして、介護度の軽度の高齢者のサービスに対する見直しということが出されています。「介護保険制度見直しに関する意見」の内容には、制度見直しの具体的な内容ということで書かれておりますが、給付の効率化・重点化という中に、介護予防に効果的な内容のものに切りかえていくということで、予防重視型に切りかえるということ、また一般の介護給付と別立ての事業として、要支援・要介護1などを対象にした新・予防給付創出などということが書かれておりました。こうした意見が出されて、今後これらがもとになって改革案というものが出てくると思いますけれども、かなりこういった方向に進んでいくということで、私たちは注意して見ていかなくてはいけないと思っているのです。要支援とか要介護1といった軽度の方が予防重視ということに切りかえる中で、家事援助型のサービス──ホームヘルプサービスなどに対する厳しい見方といったものもこの意見の中で述べられているのではないかと思いました。軽度の人が制度を必要以上に利用してしまって、かえって悪化しているのではないかとか、制度を乱用しているといった趣旨のことも書いてあったりとか、そういう認識があるわけです。このような見直しは軽度の人の給付の抑制につながっていくのではないかと思えるわけです。サービスの必要な人が受けられなくなるようなことになっては本当に困ると思うのですが、その点についてはどのようにお考えになっているのでしょうか。
福祉部長:これからますます高齢化が進展していく中で、介護保険制度の持続性というのでしょうか、そういった観点から、さまざまな介護サービスの幅を広げていこうという考えが入っていると思っております。また、介護予防につきましては、非常に大切なサービスであるのではないかと考えております。と言いますのは、要介護にならないためには、若いときからの生活習慣病の予防、その後に介護予防があって、そして要介護になられたときに介護保険制度という形に現在ではなっているのですけれども、そういった中で、これからの介護予防も介護保険の中に入っていくということは、ほかの制度、例えば今お話ししました生活習慣病予防につきましても、9月3日の厚生労働省の方で審議されました医療保険制度改革の中でも、介護保険を安定化させる必要性から、介護予防対策を重点的に位置づけているということも聞いております。そういった中では、介護予防が介護保険の中に入りまして、少しでも要介護にならないようにされることは大切だと思っておりますし、介護予防が介護保険に入ったからといって、必要な方が介護の給付が受けられないということではないという認識を持っております。
たらお市議:その辺がちょっと気になるところなのですけれども、一般の介護給付とは別立ての事業として、予防給付、新・予防給付という形で、要支援・要介護1などを対象に新たに創出していくということです。今いろいろなところで議論になっているのは、今後別立てのサービスを予防重視ということで使うようになってしまった場合に、ホームヘルプサービスとかが利用できなくなるのではないかというあたりでいろいろ意見が出されています。必要な人にはきちんとホームヘルプサービスが使えるようにということで、今はまだ決まっていない段階ではあるかもしれないのですが、意見を政府に対しても言っていかなくてはいけないときだろうと思っております。今ほかの自治体でも議会が行われていますけれども、この間も他市の議会で市長がこうした見直し案を批判するような答弁をされて、しっかりと市としての考えも述べられたということでありました。稲城市としても、必要な人がサービスを受けられるようにということで、政府に対して意見を言っていくべきだと思いますが、その点についてお聞きしたいと思います。
福祉部長:必要な人に適切な給付が行われて、真にその要介護の方の自立に役立っていけるような給付等は必要だと考えているところでございます。それにつきましては、国に対しましても、全国市長会等を通しまして、今回の見直しにつきまして慎重にやってほしいといった要望もしているところでございます。
たらお市議:それでは、2)に進みます。軽度の要介護高齢者の家事援助サービスの利用については、今も議論したのですけれども、今後も今までどおり利用できるようにしていくことが大切なことと考えますが、改めてお聞きしたいと思います。
福祉部長:軽度の要介護高齢者の家事援助サービスについてでございますが、国の審議会では、現行の介護保険制度のサービスが軽度者の状態の改善、悪化の防止に必ずしもつながっていないとの強い指摘から、新・予防給付の創設への検討が求められるとの意見が出されたところでございます。軽度の要介護高齢者の家事援助サービスの利用については、高齢者の生活を支える観点から重要なサービスであると考えているところでございますが、さきにお答えしたとおり、今後、国より制度見直し案が示されるものと考えておりますので、これを注視してまいりたいと考えております。
たらお市議:予防重視型ということでは、確かに、転倒防止とか、口腔ケアとか、介護度軽減のための取り組みということで、今までも現場からも要求があったことだと思いますし、今までの取り組みとしてはなかなか弱い部分があったのかとも思うのです。こういった予防重視型というのは大切なことだと思いますし、この拡充を図ることは大切なことだと思いますが、家事援助サービスについてもこれまでどおり受けられるようにすることが大事だと思っています。
具体的に言いますと、必要のない人が制度を利用してしまって、かえって能力の低下を招いているということも言われてきているようなのですが、介護を受けている本人の苦しみ・苦労はほかの人にはなかなかわからない部分があるのではないかと思います。例えば、ひとり暮らしの方は、家庭の中で援助してくれる人がいませんので、そういう方にとってホームヘルプサービスというのはとても大事なことなのです。例えば、そういう方で、内臓には病気がなくても、手足がしびれてしまって思うように動けない。自分では一生懸命動くように努力しているけれども、外に出るとどうしても転んでしまうなどという場合もあります。また、割と元気に出歩いたりはできますけれども、結構病気を抱えているなどという方で、外に出て帰ってくると体調が悪くなってしまう。見た目にはわからないので介護度が軽いという方がいると思うのです。こういう人にとってホームヘルプサービスはなくてはならない重要なサービスです。それから、終日自宅にいて、なかなか外に出る気がしないという人に、反対にホームヘルプサービスの人が来てくれることで元気が出て、外に出られるようになったというケースもあるかと思います。こうした個々にいろいろなケースがあるのですが、新しい制度になってホームヘルプサービスが受けられなくなるなどということがあってはならないと思います。こうした具体的例も今述べさせていただいたのですが、改めて市の考えをお聞きしたいと思います。
加藤健一福祉部長:今までもそうでございますけれども、介護保険サービスと一般の高齢者サービスといったものがございますので、その方に合った支援を、その方にとって切れ目のないようにサービスが続けられるようなことを、これからも一般の福祉サービスと介護保険で行うサービスとの連携を図りながら行ってまいりたいと考えております。
たらお市議:それでは、次に進みます。(2)、介護認定についてです。要介護認定は、介護保険の中でも重要な役割を持っていますが、現行の方式には、対象となる人の状態が正確に把握・評価できていないことが時にあったりするのではないかと思います。そこで、1)としまして、介護認定は利用者の家庭状況、本人・家族の希望なども反映させたものにしていかなくてはいけないと思うのですが、市の考えをお聞きしたいと思います。
福祉部長:介護保険の要介護認定でございますが、介護の必要度、すなわち要介護認定等基準時間を推定し、どのくらい介護サービスを行う必要があるのかを客観的かつ公平に判断するものでございます。したがいまして、要介護認定の仕組みの中に利用者の家庭状況、本人・家族の希望などを反映させることは適切でないとされているところでございます。なお、利用者の家庭状況、本人・家族の希望などは、ケアマネジメントの過程で考慮され、その結果、適切にケアプランに反映されることとされております。
たらお市議:私もこの間いろいろな声を聞いてきたのです。例えば、本人が体の不調を訴えていても、更新のときに介護度が下がってしまったというケースがあります。また、痴呆高齢者のいる家族から、更新のときに介護度が最初に比べて下がってしまったのだけれども、次の更新のときにさらに下がったら、施設にはいられなくなってしまって、以前その痴呆高齢者の方が家にいたときには家庭崩壊みたいな状態になってしまったということもあるので、そうなると本当に大変なのだ、どうなってしまうのかといった声を聞いたわけです。調査については限られた項目での調査であったり、評価も間接的な情報からの評価であったり、一次判定ソフトの問題点などということもいろいろ指摘されていますし、家庭の状況がなかなか反映されないという部分もあるわけです。こういった現実の問題をお聞きしまして、専門性を持つ人が連続的に対応していくということが必要なのではないかと思います。家庭の状況とか本人・家族の希望もよく聞いて、そういったことを認定に反映させていくことができる人が対応してくださることが必要かと思うのですが、その点についてお聞きしたいと思います。
福祉部長:さまざまな家庭状況の方もいらっしゃると思っておりますけれども、先ほども答弁いたしましたように、要介護認定というものは、介護サービスがどのくらい必要であるのかということ、すなわち介護の手間を判断するものでございまして、その方の病気や重症度・介護度を、介護が大変などといった主観的なことで決めるのではなくて、客観的に判断するところが要介護認定でございまして、その後にケアプランを作成する段階に当たりまして、ケアマネジャーの方から家族構成とか精神的な負担感といったことをいろいろお聞きして、どのようなケアプランを立てるのがいいのかということをそこで決めさせていただいているということでございます。継続的というお話でございますが、ケアマネジャーが専門的な知識の中でそういったことも含めまして継続的にかかわりを持っていくということでございます。
たらお市議:では、次に進みたいと思います。(3)、保険料の減免制度についてということです。これは、病気や入院などで負担が多く、支出がふえてしまって生活が困窮している場合も減免の対象になるように、対象者の枠を広げることについてお聞きしたいと思います。
福祉部長:保険料の減免制度についてでございますが、災害や失業などの特別な事情が発生した場合による介護保険制度上の軽減措置のほか、生計困難者に対する独自の保険料軽減措置を実施しているところでございます。市といたしましては、基本的に、保険者の判断で介護保険料の減免制度を創設し対象者を保険者の判断で拡大することは、社会保険制度を健全に維持していく観点から、適切なことではないと考えております。むしろ、このような低所得者対策は、財政負担も含め、本来国の責任において実施すべきであると考えており、抜本的な検討について国へ要望しているところでございます。
たらお市議:市の介護保険料の減免制度では対象者の基準の収入が定められておりまして、病院の入院費用などの支出が多くなって、生活に困ってしまうという高齢者の場合、対象にはならないということで、あくまでも収入がどうかということであって、支出は制度の中では見ていないのだということでありました。しかし、現実の問題としまして、高齢者の方が長期間入院しますと、保険外の自己負担が大変大きくなってしまいまして、差額ベッドとかおむつ代といったものが入ってくるわけですけれども、月に10万円以上そうした自己負担がかかってきてしまうという状況です。さらに今病院では、入院特定療養費制度というのが導入されていますから、長い期間入院しますとさらに負担がふえてくるという状況で、少しでも費用を安くしたいと考えているのですけれども、特別養護老人ホームも待機者が多かったりとか、例えば医療的な処置として経管栄養の手術などをされている方などは本当に入れないという状況だと思います。市内でも特別養護老人ホームには経管栄養のベッドは2床と言われたり、また病院を転院するようなことがあるのですけれども、そういう場合にも大体経管栄養されている方のベッドはいつもいっぱいで移れないという状況があるようです。ですから、長期にわたる入院が避けられないという高齢者がいらっしゃいまして、こういう場合には、収入はあるけれども、支出が多くなってしまって、保険料の負担というものも考えざるを得ないといった状況になってしまうので、この辺を対象にしていければいいのではないかと思うのです。稲城市介護保険条例には、長期入院により収入が著しく減少した場合という項目ですとか、市長が保険料を減免する特別の理由があると認める場合ということで入っているわけですけれども、こうした実際の家庭の事情を配慮して、制度としてもう少し考えていけないものだろうかと考えておりますが、改めてお聞きしたいと思います。
福祉部長:介護保険制度は制度的には社会保険制度ということでございまして、今議員の御質問の中でいろいろと大変な方もいらっしゃるということはわかりますけれども、こういった問題は社会保障制度の中で考えるべき問題であると考えております。そういったことでございますので、病気あるいは入院などでお困りの方の場合には、一時的なことでしたら、例えば生活資金の貸し付けの活用等もございます。それから、介護保険の方といたしましても、利用の限度額ということで上限額がございますので、原則は1割ですけれども、1万5,000円から3万7,200円の中で利用者の限度額、これは収入によってということでございますけれども、そういったこともやっております。そのようなことでございますので、これはまた別の施策の方で考えていきたいと考えております。
| ■習志野市(千葉県)に計画されている場外舟券売場について |
たらお市議:では、次に進みたいと思います。3番、習志野市に計画されています場外船券売り場についてです。場外船券売り場建設計画に、稲城市もかかわる三市収益事業組合の名前が挙がっていると聞きました。習志野市民の意見を聞いたり、稲城市民にも情報を公開するなどしてから結論を出すことが必要と考えるのですが、市長の見解をお願いします。
石川良一市長:第一義的には、稲城市は東京都三市収益事業組合の構成市ではありますが、一部事務組合として独立している特別地方公共団体の結論に従うことになります。収益事業が売り上げの低下など厳しい状況下にある中で、収益の増加は市としても望ましいことであります。今回は、船券の場外発売場の運営を施行権のある東京都三市収益事業組合・東京都六市競艇事業組合が要請されたものであり、船券の場外発売場の設置について、習志野市は、議会や地元住民の意向を踏まえ、既に同意しております。なお、このことについての稲城市民への情報提供については、三市収益事業組合とよく協議してまいりたいと考えております。
たらお市議千葉県の習志野市で株式会社テックエステートが計画し、習志野市が同意した競艇の場外船券売り場──仮称ボートピア習志野の設置計画について、先日26日に、建設に反対する習志野市民、また議員の方たちが、三市収益事業組合を構成しています稲城市・多摩市・あきる野市に施行主にならないようにということで要請に行きました。しかし、その後、30日、三市収益事業組合の全員協議会の中で、受けるという方向が内定ということで了承されたと聞きました。今回の場外船券売り場計画については、もうその方向で進んでいるとはいうものの、地元住民への説明も不十分なうちに、また短期間に進んできてしまっているということをお聞きしました。そういう中で、反対の運動が大きく広がっています。1万人を超える署名とともに請願が議会に出されたり、これは不採択になってしまったわけですけれども、その後も住民の反対の声が広がり、予定地の隣の千葉工業大学が絶対反対の申し入れを市長に行ったり、意見広告を新聞に掲載するなど、今大きな問題に発展しているということをお聞きしました。規模としましても、全国24カ所の競艇場から送信される実況中継が大型スクリーンで観戦できるような形で、毎日の開催らしいのですが、大きな規模だということで、もしこのような施設が稲城でできるということになったら、私たちはどうするだろうかということを考えてしまいます。住民の方々も、子供たちの教育環境の問題、また交通渋滞、子供の非行ということで、本当に心配するような問題ではないかと思うのです。私たちはこの問題を8月の終わりぐらいに習志野市の市民の方たちから聞いて初めて知りました。このように習志野市の方でも反対が起こっていますし、稲城の住民にもこういったことはほとんど知らされないできているということで、三市収益事業組合の全員協議会で了承するという方向で進んでいるようなのですが、もう一度こういった実態を考えて、住民の声を大事にしながら結論を出していくということが大事なのではないかと思いますが、市長の考え方をお聞きしたいと思います。
市長:三市収益事業組合から稲城に来ている情報では、習志野市議会で賛成が19人、反対が6人ということで、基本的には誘致するということで市民代表であるところの議会の決定が下された、市長もそういう方向である、また地元住民についても基本的に人が住んでいる住区ではないということで大きな問題はないということを前提にしているという報告が習志野市の方からあったと聞いております。ですから、基本的には、住民との対応については、習志野市が対応すべき課題であると思っております。
たらお市議:習志野市長は同意されているということですし、議会でも反対の決議が上がっているわけではないということを三市収益事業組合の方でもお聞きして了承してきたということだと思うのですが、現実問題としては、習志野市の中では今この問題が大変大きな問題になっているということがあります。新聞の切り抜きなども見せていただいたのですけれども、新聞などでも随分報道されていたり、先ほど言ったように、すぐ隣が大学で、反対の声明などを新聞に出したりなどして、かなり大きな問題になっているのだということがわかったのです。こういう中で、稲城市・あきる野市・多摩市に対して施行主にならないでほしいということで要請に来て、その後すぐに決まってしまったということがあるのですけれども、もう少し時間があってもよかったのではないか。三市収益事業組合の方でも現場に行かれているとは思いますけれども、住民の声をよく聞いていただいたり、また市長としても現地に行って声を聞いていただいたり、そういった時間がもう少し必要だったのではないかという感じがするのです。性急に結論を出さないで、これからでももう少し考えていっていただきたいと思うのですが、改めてお聞きしたいと思います。
市長:習志野市としても、あるいは習志野市議会としても、住民の意向をしっかりと受けとめて、議会という審議決定機関で決定したということを私どもはしっかり受けとめる、そのことに尽きるだろうと思います。仮に何らかの問題があるとしても、それはその中で議論されるべき課題だろうと思っております。