| ■指定管理者制度 |
たらお市議:まず初めに、指定管理者制度について質問します。
指定管理者制度の導入は、従来からの業務委託の形を変えるというくらいの違いというのではなくて、これまでの民間委託とはかなり違う制度になっていくのだという認識を持っています。2003年6月、地方自治法の一部を改正する法律が国会で改正されました。公の施設の管理について、地方自治法第244条についての改正ですが、これにより管理主体をこれまで公共団体の出資法人に限っていたものを株式会社など民間営利事業者まで拡大しました。委託を代行に変え、これまで地方公共団体の管理権限のもとに受託者が行ってきたものを指定管理者が代行できるということになるわけです。
そういう中で、指定管理者制度については、住民サービスの向上と行政コストの縮減が大きな目的とされているわけですが、管理経費の縮減や労働条件の引き下げ、住民の負担増などで、サービスへの影響ということが心配なことだと思っております。市として、指定管理者制度導入に当たっては、1)ですが、管理経費の機械的な縮減を求めないことが必要だと思いますが、どのように考えているか、お聞きしたいと思います。
田野倉秀雄企画部長:お答え申し上げます。地方自治法の改正による指定管理者制度創設の目的は、一般的には、民間企業なども含めた幅広い団体の経験やノウハウを生かし、サービスの向上と行政コストの削減などを可能にすることであるとされております。したがいまして、これら地方自治法の趣旨を踏まえ、サービスの向上とコスト削減が可能か勘案し、総合的に判断し、指定管理者の導入をしてまいりたいと考えております。
たらお市議:指定管理者制度に関する稲城市の指針が平成17年7月につくられているのです。その中で、指定管理者制度の目的というところに、住民サービスの向上、そして行政コストの縮減が書かれており、その制度の活用によって地域の振興及び活性化並びに行政改革の推進効果が期待されているということで書かれています。サービスの向上ということとともに行政コスト縮減というのが主要な柱ということになっているわけですが、コスト縮減と言いますと、民間が持つノウハウによる企業努力でその縮減ということが期待できているなどということも言われるのですが、その点は具体的に市ではどのように考えているのかということです。採算が合わない業務は切り捨てになってしまったり、また給料の安い臨時職員を多数採用して人件費を削るなどの経費の削減になることも考えられるのではないかと思います。そうしたことがサービスの向上に結びついていかないということになる可能性も出てくるのですが、その点についてもう一度お聞きしたいと思います。
企画部長:まず、今回の指定管理者制度につきましては、お話で出ているところですが、平成18年──来年の9月から直営か指定管理者かという選択をまずしなければならないということが法律で位置づけられたということが前提であります。したがいまして、この条件についてはクリアしていかなければいけないということで、指針の中にも示しているところでございますが、具体的な公の施設というものについて個別に列挙しておりまして、これは指定管理者に移すもの、それから直営でと、現在の考え方としての話が指針の最後のページに書いてあるわけですけれども、そういうことでやっていくということでございます。それで、コスト等の関係につきましては、当然この趣旨から言っても、少なくとも現在お願いしている費用よりは下がるようにしていきたいということと、できればその中でサービスの向上を図ってほしいということを言っておりまして、この目的に表示しているところでございます。
たらお市議:機械的なコストの縮減を求めないでほしいということで質問しているのですけれども、例えば東京都立体育館では、委託管理費の精算方式が定額方式に変わって、10%のシーリングという機械的な削減が行われるような、こういうやり方ではいけないのではないかと思っております。公の施設の本来果たすべきサービスの向上、福祉の向上をしっかりと踏まえて、市が収支計画の中で、機械的なコスト縮減を求めたり、委託管理費の削減を行ったりせずに、適正で必要なものとしていくことが必要であると思いますが、その点について最後に確認させていただきたいと思います。
企画部長:具体的な個々のそれぞれの施設については、今まで費用をかけて管理委託等でやってきているところでございますので、基本的な経費については、そういうものをベースとしながら、改善することによってそれがどのくらい削減できるのかということは、当然チェックをしていかなければいけないということと、それに伴って現在の状況より利用者がふえるというのも一つだろうし、利用することによって市民の満足度が高まるということもサービスの向上の中に入ってくるだろうと思いますが、そういうことをチェックしながら進めていきたいと考えております。
たらお市議:2)ですが、指定管理者が管理する施設に利用者運営委員会を置くことについてお聞きしたいと思います。
企画部長:指定管理者の候補者の選定において、利用者ニーズを満たせるかどうかを確認するほか、指定の際の協定においても細目にわたり確認し、指定以後につきましても、地方自治法等に定められた事業報告書や業務報告等の手段によりましてサービスの提供状況について確認し、指定管理者である事業者に市が指示することは可能であると考えております。当然、利用者からも、利用しづらいこと等があれば、御意見等が出てくると思われます。利用者から直接伝えていただくほかに、市からも指定管理者に対して対応を求めていくことができるわけでございます。そういう制度でございますので、現状では利用者運営委員会を設置する予定は考えておりません。
たらお市議:導入の適否を決める際に検討すべき事項ということで、利用者の公平性・平等性の確保、市民サービスの向上が図れるか、管理運営経費の縮減が図れるか、施設の効用を最大限発揮できるかということがこの指針の中にも書かれておりますし、指定以降は事業報告書の提出や業務報告等などもあるということで、こういう中で市民の声も反映させていきたいということでありますが、行政が内容を点検する際に、現実には、市民や利用者から見て問題があったりとか、サービスの後退があるのに、コスト縮減ということが最も評価されてしまい、全体として行政から見てよい評価がされてしまうということがあってはいけないのではないかと思っております。経費の節約というのは大切な問題ですが、市民サービスの向上と施設の効用ということがこの指針の中にも書かれていますが、この点を一番大事にしていただきたいということです。そのためには、利用者や住民の求めている運営や施設改善についての要求にきちんと対応されることが必要で、当然のことだと思うのですけれども、この指針の中ではそういった利用者の声を反映するということにつきましては明記されたものがないわけで、利用者の運営委員会というものをつくって、きちんと指針にも明記していった方がよいのではないかと思ってお聞きしたのですが、改めて考え方をお聞きしたいと思います。
企画部長:状況につきましては、日々の中で、先ほどもお話ししたわけですけれども、こういう点が改善されてよかったとか、こういう点はもっと改善してほしいとか、そういう利用者の方の声は当然に現在でもそれぞれの施設について出ているわけですから、そういうことを一つ一つ踏まえながら、そういう点を改善することで対応していきたいと考えております。それから、事業報告書・業務報告等につきましては、毎年、年度が終わった段階で出していただくということを前提としておりますので、そういうものをチェックしながら、またどういう点を改善してほしいのかということは、当然できることだと思います。したがいまして、コストだけではなくて、こういう実態を見てチェックしながら対応していけると考えております。
たらお市議:東京都の例などを挙げますと、文化施設・事業への行政評価ということで始められているのですけれども、東京都が文化施設・事業を対象に行った事務事業評価の場合に、効率性ということが大きな物差しにされてはかられていたわけです。例えば、今は文化施設などに対する見直しなども本当に多いのですが、ある文化施設に対して、都支出額について約7割が一般財源に依存しているとして、効率性というところだけが5段階評価で1にされていて、ほかの評価については3とかという部分もあるのですけれども、それで見直しの対象にされるというぐあいに、効率性というのがとても大きな物差しにされているという、それは行政から見た場合のことだと思います。住民から見れば、サービスの後退がどうなのかというあたりがとても気になる部分ではないかと思います。福祉や教育などの分野では、サービス内容やその施設の有効性がどうなのかということが特に問われる部分で、効率性とかコストや経済性ということのみでは図れない部分が大変多いのではないかと思います。ですから、そういう意味からも、住民利用者から見てどうなのか、意見をしっかり反映させるような仕組みをつくって、指針のどこかに入れていくべきではないかと思うのですけれども、どうでしょうか。
企画部長:先都の行政評価の関係については、それぞれ、東京都は東京都での目的を持ってやられていることなので、我々の方でコメントはできませんが、今お話の中にあった効率性、これは現在我々がやっている行政が効率的かどうかということは、非常に大事なことだとは思っております。ただ時間をかけてお金をかけてやればいいという話ではないと思います。そこにはコストの考え方も導入していかなければいけない。当然、行政も社会の中の一つでございますので、税金でやっているわけですから、効率性ということは考えていかなければいけないと思っております。その中でサービスがより高くできるということを求めていきたいと考えているところでございます。
たらお市議:それでは、(2)に進みます。民間に委託している公の施設の指定管理者制度の移行についてですが、指針の中にも幾つか書かれていたこともありましたので、特に今回は保育園について質問したいと思うのです。1)として、民間に委託している公立保育園については、指定管理者制度に必ず移行しなければいけないのかということをお聞きしたいと思います。
加藤健一福祉部長:稲城市が現在行っている公立保育所の民間委託につきましては、稲城市立保育所設置条例第6条の「施設の管理及び運営に関する事務を委託することができる」という規定に基づいて、管理の委託を行っているところでございます。この条例の規定による管理の委託については、改正前の地方自治法第244条の2第3項、公の施設の管理を「普通地方公共団体が出資している法人で政令で定めるもの又は公共団体若しくは公共的団体に委託することができる」という規定に基づくものであります。今回の地方自治法改正に伴い、同条が「法人その他の団体であって当該普通地方公共団体が指定するものに当該公の施設の管理を行わせることができる」と改正されたことから、稲城市立保育所設置条例第6条の規定からすると、稲城市が現在行っている公立保育所の民間委託につきましては、指定管理者制度への移行をする必要があります。
たらお市議:保育所についても指定管理者制度の対象になるということなのですが、今までに行ってきている公立保育所の委託についても、今回の指定管理者制度で見直さなければいけないと一般的に言われているのです。法改正前までは、地方自治法第244条に反するということから、公立保育所の民間企業への委託が行われる例はほとんどなかったわけですが、三鷹市で法律改正前にベネッセという企業に委託していまして、そのときに、保育所の運営そのものは事実上の行為だから管理には当たらないという解釈がされたと聞きました。公立保育所の委託は事実上の行為ということで管理に当たらないという解釈であるならば、指定管理者制度の対象外であって、改めて指定管理者制度をとる必要はないのではないかという疑問が起きたものですからお聞きしたのですけれども、改めてお聞きします。
福祉部長:確かに今議員がおっしゃいましたように、厚生労働省の通知が平成13年に出ております。しかし、これにつきましては、この通知の目的が、旧法の第244条の2第3項の中でうたわれております地方公共団体あるいは簡単に言えば社会福祉法人といったところにしか委託ができないという規定になっておりましたものですから、この通知によって株式会社にも委託ができるといった趣旨の通知でございます。稲城市の場合には、先ほども申し上げましたけれども、保育所の設置条例の中で、管理の委託ということで、第6条で、施設の管理について委託ができるという条文がございます。したがいまして、26市のそれぞれの市の条例を見ますと、うちと同じようにこの施設の管理という形での条文を持っている市と、全くこういった条文を持たずに、契約という、ただそういった事務の範疇の中での委託をしている、条例上にそういった字句がない市がございますので、それによっては今回必ずしも指定管理者の方に移行しなくてもいいという見解も出されているとは聞いております。
たらお市議:それでは、2)に進みます。公立保育園に指定管理者制度を導入した場合、入所の決定や保育料の決定などはどうなるのかということをお聞きしたいと思います。。
福祉部長:指定管理者制度を導入した公立保育所に係る入所の決定や保育料の決定につきましては、児童福祉法の規定により、今までどおり市が行うこととなります。
たらお市議:入所決定や保育料については、指定管理者では決めることはできないということになっています。それで、これは児童福祉法の規定の関係で、公立保育所の利用者との関係というのは市の権限ということもあるからでありますけれども、保育料の決定や入所の決定というのは、私が読んだ本では、これが管理の意味になっているのではないかと言われていましたが、その点についてはどうお考えでしょうか。
福祉部長:確かに、施設の管理という概念につきまして、さまざまな御意見がございます。しかし、入所の決定権あるいは保育料の決定権など、そういったものを管理するとなれば、その管理につきましては、当然に自治体の固有の権限でございますので、先ほどお答え申し上げましたとおり、今までどおり市が決定させていただくということになります。
たらお市議:稲城市の条例の中にも「施設の管理」と書かれていて、この指定管理者制度でも「施設の管理」と書かれているのですけれども、その管理の意味がどうなのか、ちょっと違うのではないかというのが私が持った疑問だったのです。ほかの自治体もそういう稲城市と同じ見解で指定管理者制度に移行しているということなのですけれども、移行しても先ほどのように、保育料や入所の決定などについては市が行うことだから、本当に何にも変わることはないということになるわけです。それは今まで確認させていただいたことですけれども、そうすると何のために移行していくのか。法律が変わったから移行していくとかということもあると思うのですけれども、民間企業に門戸を開くためということも言われているのです。では、民間企業が今後指定管理者として受けたとしても、このように今までと何も変わりなくて、保育料の決定とか入所の決定というのは市がやることで、この間駅前にできた認証保育所のような形であれば、それなりに民間企業も得るところがあるのではないかと思うのですけれども、こういう指定管理者制度が保育園に導入されてくる中で、果たして民間企業で受けるところが出てくるのだろうかといった疑問も持っていまして、何のために指定管理者制度へ移行していくのかというあたりがちょっと疑問に感じるところなのですが、その点についてもし御見解があればお聞きしたいと思います。
福祉部長:指定管理者制度につきましては、地方公共団体が指定する法人その他の団体に公の施設の管理を行わせようとする制度でございます。したがいまして、その他の団体ということの中に民間事業者など、幅広い方々、例えば民間事業者以外にもNPOとか、そういった団体等が含まれているということでございまして、そういった意味におきまして、幅広い民間の力によりまして施設の管理・運営をすることによって、市民のサービスの向上、あるいはコストの削減、さまざまな面でメリットがあるということで、地方自治法も改正されたものだと理解しているところでございます。
| ■文化芸術振興 |
たらお市議:それでは、次の文化芸術振興について質問したいと思います。
芸術文化の活動というのは、基本的には個人・集団による自立・自由な活動として営まれているわけですが、同時に芸術文化というのは、価値のある精神的遺産ということで、社会の発展にも大きな役割を果たしてきております。国民にとって、福祉や教育のように、なくてはならない公共的な性格も持ち、市場経済だけに任せると成り立ち得ないものも多くあるのではないでしょうか。戦後、ユネスコを先頭にして、国際的に芸術文化活動に対し国や地方自治体が公的に支援するという考え方が当たり前になってきています。特にヨーロッパでは、公立の劇場が多数あり、俳優など専門家に対する社会保障も充実しています。芸術家が創造に専念できる条件があり、国民も気軽に芸術に触れられるようになっています。
さて、日本では、2001年に国会で文化芸術振興基本法が成立しました。これは、芸術文化全般にわたって振興に果たす国・地方自治体の責務を定めた初めての法律ということで大変注目されているのですが、芸術文化活動の発展のために、行政がその条件を整える責務があるということになったわけです。しかし、振興基本法は、基本的なことを定めているだけですので、振興するための施策を講じるとしか書かれていません。ですから、各地域で自主的・主体的に自由にやることが必要になってきますので、関係者の要求をもとにその活用を図ることが必要だと思っております。
そこで、文化芸術振興基本法を生かし、市として文化芸術振興策を発展させることについて、どのように考えているかということをお聞きします。
高野誠三教育部長:平成13年12月に施行されました文化芸術振興基本法は、文化芸術の振興に当たって、国や地方公共団体の責務を規定しており、地方公共団体は、国と連携を図りつつ、自主的かつ主体的に、その地域の特性に応じた施策を策定し、実施することにしております。市ではこれまで文化芸術活動の振興発展のため、文化団体への補助を通じて、市民文化祭や芸術祭、サロンコンサート、そして青少年の文化活動などを支援してきております。その結果、未来の文化の担い手である子供たちに文化芸術を積極的に、しかも自主的に伝えていく取り組みに発展している団体もございます。また、市内の各文化センターを拠点にさまざまな文化活動が行われておりますが、若葉台駅前に建設予定の新文化センターには文化芸術鑑賞専用ホールを計画しており、市民がより身近なところで文化芸術に親しむことができるよう支援してまいります。
たらお市議:振興基本法を生かして、稲城でも文化芸術振興策を発展させることについて、法律は制定されても、今、文化行政に対しても行革や構造改革の影響はさまざまなところであらわれ、国もそうですが、文化芸術活動への助成というのは大変厳しくて、これからふやすということはなかなか難しい、減らされる傾向になっているというのが実態ではないかと思います。しかし、文化芸術活動というのは、先ほども言いましたけれども、その特性からしても効率化を唯一の尺度にして評価されることにはなじまないもので、振興への取り組みを行っていくということは大事なことになってきます。もちろん、この振興ということに取り組むには、それに伴う予算をふやしていくということも必要になってくると思います。さらに、これからは、新文化センターがつくられようというときで、新文化センターワークショップが開催されてきて、施設建設面での意見はかなり聞いてこられたと思うのですが、基本となる文化芸術振興についての議論をもっと深めていくことが必要なのではないかと思います。市はその点についてどういう姿勢でいるのかということをお聞きしたいと思います。
教育部長:現在、基本的な考え方といたしましては、私どもは、第三次長期総合計画の中に、「共に学びふれあいのあるまちづくり」、そしてその施策に、文化芸術活動の推進と支援、また文化施設などの整備ということが定められております。これらが一つ推進の考え方でもありますし、また通称「Inagiあいプラン2nd」の中でも、「つなぎあい」のまちづくりの重点施策の中に、市民同士のつなぎ合い、また舞台の整備・充実ということの中にも、今お話にあったかと思いますけれども、文化センターの新設あるいは施設整備というものも掲げておりますので、これらをもとに進めていきたいと考えております。
たらお市議:他の町の例を紹介させていただくと、以前に福祉文教委員会で視察に行った茨城県美野里町では文化センターとして「みの〜れ」という施設を建てたわけですが、そのときの資料を改めて読み返すと、施設を建てるときに並行して行われたのが、住民主役の文化づくり活動というのをどうやって進めていくかという議論だったということです。それで、文化を機軸にしたまちづくりを進めようというのが当時の町長の考えだったということもあるのですが、何とか文化議論を起こしていこうと活動を始めたということです。もちろん、町では文化活動というのはそれまでも活発に行われていたのですが、いい音楽を聞きたいとか、いろいろなことがやられていたということで、それはあくまでも個人レベルで演奏者を呼んで、チケットを一生懸命売って歩くという活動だったようです。文化センター「みの〜れ」ができて、これもホールがメーンの施設ですが、この建設と同時に、文化活動をさらに高めて、広げ、つなげていくことが大切だろうということで、文化センター創設委員会の中に文化創造委員会というのを別個につくって議論を進めてきたということでした。目的は、町の文化をさらに豊かにするためにということ、また文化センターを効果的に活用していくためのソフトの部分での議論をどうするかということ、それから文化振興プランや文化条例の検討ということで、建物を建てるだけではなくて、どういう文化振興を進めていくかという基本的な議論を同時に進めていったということでした。私も資料を読ませていただく中で、美野里町で文化センター・文化活動の活性化・活発化10カ条というのをまとめていたということを知りました。例えば、その中にあるのが、目標として10カ条掲げているだけなのですけれども、なかなかいいことが書かれていて、文化センターをみんなが気軽に参加・体験・鑑賞できる場にしましょうとか、文化活動のアピールの場、町民の晴れの舞台にしましょうとか、近隣市町村の文化施設との連携を築きましょうとか、文化活動の向上・発展のために鑑賞事業の充実を図りましょうとか、利用料金は負担にならない程度でということとか、それからこの町に残る伝統文化を伝承したり、新たな文化を創造することに力を尽くしていきましょうということで、こういう10カ条をまとめたということで、文化議論といいますか、こういうことを進めていくことが今大事なのではないかと思いました。
「Inagiあいプラン」の中にも、文化芸術活動を充実しますとなっており、幾つか書かれているのですが、その中で芸術文化懇話会の検討というのもあるのです。文化芸術にかかわっている関係者の方々や、市内の団体、専門家の方、また利用者の方、みんなで稲城の文化をどうやって高めて充実させていこうかというソフトの議論が非常に必要になってきている時期ではないかと思います。若葉台の文化センターもできるのですが、今度PFIという話も出てきている中で、民間がこの中に入ってくるということになると、より一層住民の議論ということをしていかないといけないのではないかと思いますので、その点について改めてお聞きしたいと思います。
教育部長:何点か御質問をいただいているのですけれども、芸術文化を振興する中で、いろいろな市民の声を反映できないものか、こういった点については、いろいろな活動を通じまして、私どもも意見の反映に取り組んでいるところでございます。また、新文化センターの関係につきましても御質問があったかと思いますが、基本的には、市の運営方針をもとに、事業の内容あるいは専門技能などを考慮しながら、民間のノウハウを生かした運営を進めていきたいと考えているところでございます。
たらお市議:(2)に進みます。文化芸術団体・関係者の意見を酌み取り、行政に反映させる取り組みについてはどのように行われているかということをお聞きします。
教育部長:市の文化芸術の振興のために、稲城市芸術文化連合会などでは、人材の確保や、企業への協力を呼びかけるなど、会としての自主的な努力により会の維持・発展に努められていることにつきましては、行政としても十分認識しております。市といたしましても、芸文連を初め、多くの文化団体につきましては、団体の自主性を尊重しつつ、求めに応じて会場の確保や広報活動、そして人的・財政的な面など、さまざまな支援をしてきており、今後につきましてもこのような関係を保ちつつ、文化芸術活動の発展のために取り組んでまいります。
たらお市議:市内でもさまざまな文化芸術団体、専門家や関係者の方々が活動しておりまして、他市に比べても活発な活動を行っているということもあると思います。地域で文化芸術振興について現状はどうなっているのかということで、芸文連の方たちにこちらからお話を伺いたいということで申し入れまして、少しお伺いすることができました。主に連合会の活動ということでお聞きしたのですが、市の予算書にも載っていて、補助金も受けて活動していますが、その活動の必要性から事務局を設けていること、それでも活動自体がボランティアに頼っている面も多く、財政的な面では苦労しているのが伺えました。そのほか、いろいろな団体、また専門家として、プロとして活動している方々も稲城には多数いらっしゃいます。私たちは、市内の団体や専門家や関係者の要求をしっかりと酌み取って、芸術文化活動に対する公的支援の充実ということが必要ではないかと考えております。その際に、芸術文化に対して行政が公的支援を行う場合は、その内容に介入しないということ、また芸術家や団体を差別しないということや、公的支援を行っても行政は介入しない、自立・自由を保障していくというアームズレングスの原則という考え方がありますが、これが一番大事な考え方とされていますので、念のために述べさせていただきますが、芸術文化活動をしている専門家や関係者や団体・住民がどのような活動をしていて、活動上でどのような障害があるのか、それを解決するために行政はどういう支援ができていくかということで、調査などを行って明確にしていく必要があると思うのですが、その点についてはいかがでしょうか。
教育部長:公的支援といいましょうか、財政面の団体への援助といいましょうか、そういった御質問かと思うのですが、考え方といたしましては、あくまでも団体の自主性が尊重されなければならないと考えています。また、市では、場所の提供や団体の補助について、また事業補助を中心として行っております。社会教育関係団体への補助では、社会教育委員の会議の意見を聞く中で、機関紙等資料発行事業・研修会事業・市民交流イベント事業の3事業を援助し、そして第1質問でもお話しさせていただいていますけれども、市民文化祭あるいは芸術祭、サロンコンサート、青少年の芸術文化育成事業などにつきましても行っているところでございます。いろいろ会の運営上の問題もあるかと思いますが、この辺につきましても、今後、組織のあり方といったこと、また事業を推進する上での工夫も必要なのかと考えているところでございます。また、支援面では、先ほども触れましたけれども、施設計画という意味での側面的な支援を中心的に行っておりますので、これも重要な取り組みの一つではないかと考えております。
たらお市議:それでは、次に進みます。(2)、介護認定についてです。要介護認定は、介護保険の中でも重要な役割を持っていますが、現行の方式には、対象となる人の状態が正確に把握・評価できていないことが時にあったりするのではないかと思います。そこで、1)としまして、介護認定は利用者の家庭状況、本人・家族の希望なども反映させたものにしていかなくてはいけないと思うのですが、市の考えをお聞きしたいと思います。
福祉部長:介護保険の要介護認定でございますが、介護の必要度、すなわち要介護認定等基準時間を推定し、どのくらい介護サービスを行う必要があるのかを客観的かつ公平に判断するものでございます。したがいまして、要介護認定の仕組みの中に利用者の家庭状況、本人・家族の希望などを反映させることは適切でないとされているところでございます。なお、利用者の家庭状況、本人・家族の希望などは、ケアマネジメントの過程で考慮され、その結果、適切にケアプランに反映されることとされております。
たらお市議:現在、不況も長引いている中で、そういった芸術文化に対する鑑賞機会も国民の間ではかなり減少してきているという状況もあります。また、国が助成金を減らしてきていたり、文化芸術団体の公演や上演、また経営についても深刻な影響が出てきているというのが現状だと思います。これは全国的な傾向としてですけれども、一般の人たちは、いい芸術文化に触れたいと日ごろから思っていても、このように経営が厳しくなってきますと、どうしてもそれが料金にはね返ってしまうということもあって、気軽に鑑賞できたらいいのですけれども、一般の家庭では家計が苦しくなればこういうところから先に減らしてきてしまうということがあると思うので、公的な支援、財政面での支援というのは、文化芸術に関して言えば欠かせないことであると考えております。でも、最初に述べたとおり、ヨーロッパの文化芸術などに比べると、予算的にも大変低いのです。国・地方が芸術文化に対して力を入れていくということがこれから求められてきていると私は考えているのです。それから、演奏家の人たち、音楽などの場合は、練習の場所が不足していたり、練習場所の料金も大変高かったりして、それがまた料金にはね返ってきているという現実もあると思います。学校でも芸術に接することができるようにということで音楽鑑賞会を持たれているということをお聞きしたのですけれども、学校・地域で芸術に接することが頻繁にできるようにしていくために、芸術文化の予算をもう少し拡充していくことが必要ではないかと思いますが、最後にその点をお聞きしたいと思います。
教育部長:財政面のお話と、団体の意向を踏まえてという御質問かと思います。私どもは文化団体に補助金を支給しているわけでございますけれども、これは社会教育法に位置づけられている中で、社会教育委員の会議にも諮り、また意見もお聞きしながら支給しているというのが現状です。また、補助金申請に当たっては、説明会を開催し、団体の意向もお聞きしているところでございます。市民文化祭あるいは芸術祭は、それぞれの市民の実行委員会を組織し、そういった中で実行委員の意見も反映しながら進めてきております。現状、いろいろな活動を通しながら文化芸術振興の取り組みへのお話も伺いながら、私どもも一定の予算措置につきまして努力しているわけでございます。