東京都議会は26日、各会派の代表質問をおこないました。 日本共産党都議団は村松みえ子副幹事長が質問。石原慎太郎都知事が大型公共事業のむだ遣いは世論に逆行して拡大しながら、福祉を根本的に切り捨てようとしていると批判し、浪費にメスを入れ税金の使い方を切り替えるよう、強く求めました。
村松氏は、介護保険の実施とそれを口実にした都の福祉切り捨てが深刻な影響を与えている問題を、日本共産党都議団の調査をふまえ追及。 特別養護老人ホームの九割が介護保険の導入で「運営がきびしくなった」と回答していること、都の調査でも在宅の介護保険サービスの利用率が半分に満たないことを指摘。 保険料、利用料減免など都の支援を求めるとともに、老人福祉手当・老人医療費助成の廃止など福祉切り捨ての中止を迫りました。
一方で、都がバブル前の2倍、1兆円を超える投資型経費を維持しつづけ、乱脈経営で1300億円の累積損失を出した臨海副都心開発関連の第三セクターには一向にメスを入れていないことを指摘しました。
さらに石原知事が新たな長期構想である「東京構想二〇〇〇」(中間のまとめ)で、東京圏に公共投資を集中し大型開発を拡大する一方、福祉行政は子どもや障害者福祉も含めて極力縮小し、民間の市場原理にゆだねようとする計画を打ち出したことを「この方向をすすめば都財政はさらに破たんし、都民施策は大なた。都民の利益とは相いれない」と強く批判し、逆立ち政治の転換を求めました。
石原知事は福祉切り捨てを「新たな時代にふさわしい施策に再構築した」と強弁。「元の制度に戻すつもりはない」と開き直りました。
日本共産党都議団の村松みえ子副幹事長が26日おこなった都議会代表質問では、重い負担で苦しむ介護現場と都民の声にこたえず、福祉を根本から切り捨てる一方、大型開発はいっそう拡大する石原慎太郎都知事の姿勢がはっきり示されました。
「介護保険で施設の運営がきびしくなった」9割、「都加算事業の廃止の影響が大きい」8割・・・。 都内300施設の過半数、159施設から回答が寄せられた日本共産党都議団の特別養護老人ホームの調査では、施設の深刻な実態が明るみに出ました。
施設からは「介護報酬だけでは施設を続けられない。 都加算事業を復活して」、利用者からは「息苦しく、楽しくなくなった」という声が相次いでいます。
高齢者には介護保険の負担とともに、都の老人福祉手当、老人医療費助成の廃止の影響も大変です。 寝たきりの夫を介護する女性は「老人福祉手当があるからようやく利用料が払えるのに、今年から四分の一減らされ、来年、再来年と減らされると、夫の介護費用はどこから出せばいいのか。 先が真っ暗」と話します。
村松氏がこれらの声を示して改善を迫ったのにたいし、石原知事は「特養ホームは経営の自立をめざし、サービスの維持向上と運営の充実にとりくんでいる」「(廃止事業を)元に戻す考えはない」といい放つばかりでした。
一方で、今年度予算では都営住宅の新規建設はゼロ、生活密着型公共事業は削減されたのに、首都高速道路、調布保谷線、府中所沢線など幹線道路に816億円、都の市街地再開発や区画整理に773億円も投入されています。
なかでも一向にメスが入らないのが、臨海副都心開発関連を中心とした第三セクターです。 都が管理する24社中14社が昨年計上した累積損失は1288億円。 うち1250億円が「臨海」関連の8社です。
石原知事はこの乱脈ぶりをただすどころか、先日発表した「東京構想2000」(中間のまとめ)、「東京ベイエリア21」では公共投資の集中や、臨海部の開発面積を15倍に拡大するなど、「破たんを無反省に拡大する」(村松氏)姿勢を打ち出しています。
村松氏は公共事業の見直しに向け、(1)同時多発型開発を改め、不要不急事業を見直す、(2)自然破壊、自動車公害などをもたらす大型開発は凍結、再検討する、(3)事業化・着手していない道路計画は凍結する、の3点を提案。 合わせて、希少動植物の保護や東京の緑の回復のため、開発規制などをおこなうよう求めました。
石原知事は「都市基盤整備を重点的に、着実にすすめる」という姿勢に固執しました。
厚生省が介護保険料・利用料の減免にとりくむ市町村へ圧力をかけ始めているなか、東京都は26日、独自の減免措置について国に追随して「適当でない」とする見解を示しました。 都議会代表質問で村松みえ子都議の質問に答えたもの。
村松都議は、介護保険の保険料徴収が10月から始まるのを前に、利用料負担が重くて高齢者がサービスを利用しづらくなっている実態を指摘。 都独自の保険料減免制度を検討、実施するよう求めるとともに、ホームヘルプサービス継続利用者のための利用料3%軽減措置を、新規利用者にも広げ、制度を在宅サービス全体に拡充するよう、要求しました。
都の前川耀男高齢者施策推進室長は、減免措置は区市町村が「基本的にみずからの判断と責任でおこなうべきだ」としながら、低所得者対象の保険料免除は「介護保険法の趣旨に照らして適当でない」と答弁。 利用料の軽減についても、国への要望や都独自の実施を拒否しました。
保険料・利用料の減免は全国各地の自治体で広がり、都内でも狛江市や武蔵野市、武蔵村山市などが利用料の減免の実施を決めています。 東京都市長会も「低所得者にたいし、都独自の保険料減免措置を講じること」を都に要望しています。
都が国に追随して、自治体独自の減免措置を否定したことは、老人福祉手当や老人医療費助成の廃止とともに、介護で深刻な苦労を強いられている高齢者の家族の「重い経済的負担をどうすればいいのか」という願いをふみにじるものです。