28日の都議会総務委員会では、日本共産党の木村陽治、野村友子の両都議が質問にたち、「東京構想2000」(中間のまとめ)、「都政改革ビジョン」(中間のまとめ)をとりあげ、石原都政が都民の暮らしを守る施策から撤退する一方で、首都圏全域での大型開発に乗り出す方向を示したものと批判しました。
同構想は、丸ノ内、有楽町など「都心の更新」、汐留、秋葉原など「副都心の拠点的整備」、「臨海地域の再編整備」、それを支える3環状道路など首都圏規模での同時進行的開発を「環状メガロポリス構造」と称してすすめることを提起。 一方で、福祉・医療分野は「個人の自助努力を基本」とし、民間企業をサービス提供の中心」と位置付け、行政は「市場原理や地域の自主的活動だけでは提供できない分野」のみ担うとしています。
木村氏は、「環状メガロポリス構造」は、これまで都政が掲げてきた「東京一極集中、都心一極集中の是正」の建前すら投げ捨て、首都圏全部に開発を広げることで、住環境の破壊や都財政の破たんを招くと指摘。 福祉分野の問題では、都が「福祉構造改革の先駆け」と位置付ける介護保険制度の開始後早々に民間事業者が撤退しはじめたことを示し、「市場原理、営利企業に福祉を依存するのは、もろくて危険なもので、重大な後退を招く」と追及しました。
木村氏が「「構想」は、大規模開発に都政を重点化し、都民の暮らしを守る施策から撤退するなど都民要求にまったく逆行している」と厳しく批判したのに対し、都側は構想どおり計画をすすめる考えを繰り返しました。
木村氏は、「行政改革大綱」にあたる「都政改革ビジョン」について、「行革というなら、臨海開発など乱脈経営で破たんした第三セクターにまず手をつけるべきだとして、個別企業の対応で終わらないよう、「全体を処理するスキーム(枠組み)づくりが必要」と指摘しました。
野村都議は「構想」が平和の課題について何もふれていないことをとりあげ、横田米軍基地返還は課題に見当たらず、米軍基地存続が前提になっていることを指摘。 「都民の安全、安心の基本である平和について明記しないのは、重大な欠陥だ」と指摘しました。
29日の都議会厚生委員会では、日本共産党の吉田信夫都議が新設される精神障害者の都営交通乗車証条例について質問。
同条例は、精神障害者福祉手帳をもつ、人を対象に2年間有効な都営交通の乗車証を交付し、発行事務手数料1000円を徴収するというもの。 これまで、身体障害者や知的障害者を対象とした都営交通無料乗車証はありましたが、精神障害者にはなく、精神障害者の社会参加を進めるために、都精神保険民間団体協議会などが長年要望してきたもの。
この間、日本共産党都議団は何度も都議会質問でとりあげ、98年には、全会一致で精神障害者都営交通無料乗車証の実現を求める請願が趣旨採択されました。 今回の都の提案は、「無料」の二文字がなく、発行手数料を徴収するものとなっており、関係団体から「手数料なしの無料制度で早期実現してほしい」との陳情が出されています。
吉田都議は、乗車証の発行は「議会でも繰り返し要望してきており、喜ばしい」と表明したうえで、手数料徴収について、当事者や議会の要望が無料パスであったこと、徴収は予算書にも計上されていないこと、障害者無料乗車証を発行する他の政令指定都市で手数料徴収をしている例がないことを指摘し、手数料徴収規定の削除を求めました。
都側は、「他の政令指定都市での徴収はなく、見直しの検討もない」と答弁。 手数料徴収には問題があることが答弁でも浮き彫りになりました。
日本共産党都議団は、10月2日の厚生委員会に、手数料徴収を削除する修正案を提出する予定です。
都議会財政委員会は28日、都営住宅工事契約などの議案質疑とともに、財務局が8月に各局に通知した「適切な発注ロットの設定について」を集中的に質疑しました。
この通知は、これまで都の公共事業が中小企業にもまわるようにと、「分離分割発注」をすすめてきたのを、経費縮減の立場から見直すというもの。
ながびく不況のもとで、東京の中小業者は深刻な経営危機に追い込まれ、建設業が都内でもっとも倒産の多い業種となっています。 都が分離分割発注を見直すことで、中小企業への発注の大幅後退が心配されています。
質問にたった古館和憲都議は、東京都が、財務局長、労働経済局長連名で「官公需についての中小企業の受注機会の確保等について」(通知)を都庁全局に毎年出しているが、この実行こそいま強く求められていると強調。
(1)中小企業への受注額(99年度)は、公営企業局が知事部局(61.1%)の約半分の32.5%と著しく低く、知事部局水準に引き上げるだけでも約1000億円の発注額になる (2)やむをえず一括発注にする場合はJVの構成員を増やすなど中小建設業の受注を確保する (3)中小建設業の受注確保がキチンとはかれるよう財務局として各局に働きかけるとともに、その中小建設業の受注実績を報告する、などを求めました。
碇山幸夫財務局経理課長は、「これまでも運用面で柔軟な対応をしてきたが、今後とも中小企業への受注確保に十分留意していきたい」などと答えました。