日本共産党東京都議団都議会報告 1999年7・8月

くらし・福祉まもり、大型開発などの浪費にメスを

  都財政たて直しへ  日本共産党が提案  

 石原都政になって初めての都議会定例会が7月14日まで開かれました。 日本共産党は、都財政問題や臨海副都心開発など、焦点の問題について、知事の基本姿勢をただしました。

シルバーパス、医療費助成、私学助成・・・

都民の施策 切り下げるな

石原知事 「聖域なしに施策を見直す」

今後2兆円もつぎこむ

「臨海」開発は抜本見直しを

石原知事 「重要な事業」「企業都市は悪ではない」
  石原知事は姿勢方針で、財政難を理由に「聖域なしに施策の厳しい選択や再構築」を行なう、「都民にも痛みをわかちあってもらう」と強調しました。 これは、財政健全化計画によってくらし・福祉を切り下げようとし、都民と都議会から拒否された青島前都政の方向と共通するものです。
  日本共産党は、「自治体の役割はくらし・福祉を守ること。大型開発の赤字のツケを都民におしつけることは許されない」と主張。 「知事は、都民いじめの「財政健全化計画」を引き継ぐのか」とただしました。
  石原知事は、「とてもこの計画だけでは進まない」「さらにきびしく、聖域を設けず施策の見直しを行なう」と答えました。
  財政難の原因は、大型開発に熱中してきたこと。日本共産党は、1兆数千億円にものぼる投資型事業にメスを入れれば、財政の立て直しも、くらし・福祉の充実も両立できると提起しました。
  最大の浪費、臨海副都心開発は、バブル崩壊で収入見込みに5兆円以上の穴があき、破たんは明らかです。 一昨年、青島前都知事が決めた「見直し基本方針」は、本格的な税金投入で、あくまで開発をつづけようというもの。 日本共産党は、開発の抜本的見直しを求めるとともに、知事に青島前都知事の「方針」を踏襲するのかとただしました。
  石原知事は、「部分部分の是々非々」としつつも、「重要な事業」であり「景気回復に備えて基礎づくりをする」「企業としは必ずしも悪とは思わない」と述べ、基本的に現在の「方針」をひきつぐ姿勢を示しました。

7月末  都が「財政再建」「福祉見直し」プラン

都民いじめ許さぬ世論を大きく

地下鉄12号線談合疑惑

真相の徹底究明を
  東京都は、7月末に「財政再建推進プラン」「福祉施策の見直しプラン」を発表し、来年度予算に反映させようとしています。
  くらし・福祉の切り下げについては、他の会派からも反対の声が出され、マスコミも「高齢者らに対する福祉水準を大幅に落すようなことがあってはなるまい」(「毎日」7月16日付主張)と報じています。
  都民のくらしと福祉を守る世論と運動を大きく広げましょう。
  7月6日の本会議で、石原知事が、都営地下鉄12号線建設で談合があったと発言しました。 同工事は、事前の談合情報通りに大手ゼネコンが受注するなど、疑惑が指摘されてきました。
  日本共産党は、緊急に関係資料の提出を求めましたが、知事はまともに答えようとしませんでした。 真相究明が求められています。

介護保険

日本共産党都議団  全区市町村の準備状況を調査

「保険あって介護なし」−深刻な事態が明らかに

実施にあたって緊急に必要な制度の改善を提案

保険料と利用料の減免や基盤整備など

  介護保険実施まで8ヶ月。 「保険料などが払えない人が続出するのでは」「介護基盤整備が間に合わない」など、都民と自治体の不安が広がっています。

保険料平均3100円  現行利用者の1〜2割対象外に

  日本共産党は、この6月、都内全自治体の介護保険の準備状況調査を行ない、心配されたとおりの深刻な実態が明らかになりました。
  調査結果によると、保険料(65歳以上)の平均は、厚生省の試算を上回る月3100円。 基盤整備の遅れも申告で、デイサービスやショートステイでは、約6割の自治体は、必要サービス量にたいして、現状が50%以下という状況です。
  要介護認定で、特養ホームのおよそ1割、デイサービスやヘルパー派遣では現利用者の1〜2割が対象外となります。

低所得者への「配慮は必要」、「課題が残されている」と答弁

  日本共産党は、調査結果をふまえ、保険料・利用料の減免制度の創設、家事援助ヘルパーの充実など保険対象外となる人への対策、都有地・国有地も活用した介護基盤整備の促進、区市町村の準備状況の都としての実態調査などを提案。 制度の欠陥是正を国に求めることも要求しました。
  都は、低所得者にたいする「配慮は必要」と答弁。 介護保険制度についても、「課題が残されている」「今後解決の方向を明らかにしていきたい」と述べました。

9月に集中審議  政府への意見書も採択

  今定例会では、介護基盤の整備、自治体への十分な財政措置などを求める意見書も採択されました。
  日本共産党の大山とも子厚生委員長は、介護保険問題での集中審議を提案。 9月に厚生委員会で審議を行なうことになりました。

不況・雇用対策

中小企業融資の拡充、雇用維持の助成制度を

遺伝子組み換え食品対策

「表示に努力」と約束させる
  日本共産党は、深刻さを増す失業・雇用問題で、リストラの法的規制を求めること、都が「雇用危機宣言」を行ない大企業に雇用確保を申し入れること、中小企業のための臨時の雇用維持助成制度の創設、求職時の年齢制限の禁止などを要求しました。
  都は、「あらゆる機会を通じ年齢要件緩和指導を行なう」などと答えました。
  都民の不安が高まる遺伝子組み換え食品。 日本共産党は、食の安全と健康をまもる立場から、都独自の表示義務づけや検査体制の確立を要求。 国にさきがけて「表示への指導」を約束させました。
  成人アトピー患者への支援策でも、実態把握と対策を約束させています。
  継続審議となっていた日本共産党提案の難病医療費を無料にもどす条例案は成立にいたりませんでした。

都議会史上初めて

横田基地返還の意見書採択
  東京ドーム153個分の敷地を占め、たえがたい爆音被害をまきちらしている米軍横田基地。 都議会は14日、横田基地と多摩サービス補助施設の返還を求める意見書を都議会史上初めて採択しました。
  また、日本共産党は代表質問で、石原知事のいう「軍民共同使用」は基地被害を悪化させかねないと批判。 返還までの対策というなら、NLP(夜間離着陸訓練)中止こそ実現をと強調しました。