「十六万坪」埋立で談合疑惑

落札 予定価格の平均98.8%

2000年 9月18日 (土)「しんぶん赤旗」より


  石原・東京都政が臨海副都心開発の一環として工事着工を強行した旧有明貯木場(通称・十六万坪)の埋め立て事業で、都港湾局が発注した工事を落札した土木業者が、予定価格の98〜99%で契約していたことが、17日本紙(引用注:しんぶん赤旗)の調べで明らかになりました。 国の関連工事や都の他の工事とくらべ以上に高い落札率で、「談合の疑いが濃厚だ」との声があがっています。

  都港湾局がこれまでに発注した十六万坪の埋め立て関連工事は7件で、その総額は39億8600万円。

  都の入札経過調書によると、2月に発注した有明北地区99年度しゅんせつ工事の契約額は2億6250万円で、落札率(予定価格にたいする落札価格の比率)は99.2%でした。

  都の元局長4人が天下りした東亜建設工業などの共同企業体(JV)が発注した護岸築造工事は、21億4200万円と予定価格の99.0%。 7件の平均落札率は98.8%という高率でした(下表)。 これは都住宅局が99年度に発注した都営住宅建設工事の平均落札率(92%台)と比べても異常な高さです。

  「臨海:工事を受注しているゼネコン関係者は、談合疑惑を否定せず、「民間の発注する工事は競争が厳しく、たたき合いで利益率が落ち込んでいる。 都の「臨海」関連工事は利益率が15%と高いので助かる」と説明しています。

工事件名 受注JV 落札額
(億円)
予定価格
(億円)
落札率
1999年度
しゅんせつ工事 大新・京浜 2.63 2.64 99.2%
しゅせつその2 青木・峰岸 3.00 3.04 98.8%
2000年度
護岸築造工事 東亜・大旺・東 21.42 21.63 99.0%
しゅんせつ工事 寄神・東京浚渫 3.41 3.47 98.5%
しゅんせつその2 吉田・栄都 2.94 3.01 97.6%
しゅせつその3 ヤマト・東亜 3.36 3.40 98.8%
しゅんせつその4 日起・隅田川 3.10 3.16 98.0%
合 計 39.86 40.35 98.8%


談合崩壊の自治体 平均落札率は85%

大川隆司・全国市民オンブズマン連絡会議代表幹事(弁護士)の話

  土木工事の場合、談合体制が崩壊している自治体では、平均落札率が85%と最低制限ラインに下がっている。 国が直轄するしゅんせつ・港湾土木工事の99年度平均落札率が94%台であることと比べても、東京都の「臨海」関連工事の落札率ははるかに高い。

  落札率が98、99%台というのは、談合の疑いが濃厚だ。 一般土木工事と違って、しゅんせつ工事の場合は業界や企業が限られているので、談合がしやすいのだと思う。