いま、国の政治がさまざまな分野でゆきづまり、深刻な事態をまねいています。消費税の増税は不況に拍車をかけ、医療改悪は健康をむしばみ、社会保障切り捨ての動きは私たちの障害設計をおびやかしています。政官財のゆ着、腐敗は目を覆うばかりです。ところが小渕内閣は、消費税引き下げなど国民のふところを暖める不況対策や政治の腐敗防止には目もくれず、大銀行やゼネコンへの税金投入にやっきとなっています。そればかりか「地方分権」を口実に、地方自治体に仕事だけをおしつける新たな「地方行革」をすすめようとしています。
それだけに、国の政治いいなりにならないで、地方自治の原点にしっかりと立ち、市民のくらし、福祉、健康を優先する市政、市民の声がいかされる街づくりがいまほど求められているときはないのではないでしょうか。
こういうときだからこそ、あらためて?市民の目線?で今の稲城市政を見直すことが必要ではないでしょうか。
いま私たちの住む稲城には、まだたくさんの自然が残され、ハイキングコースなどにも恵まれています。ところがこの街では、南武線の高架化から坂浜・平尾地区の豊かな自然を壊すことまで、大型の区画整理事業が目白押しです。とくに南武線3駅周辺の区画整理事業は基本設計案から施行にいたるすべてが、都の外郭団体である新都市建設公社におまかせです。形だけの説明会が何度開かれても市民の声が生かされる保障はありません。豪華な市立病院はできましたが、お年寄りや障害者を含む市民利用の足の便はいまだに確保されていません。市民の望む「市内循環バス」の計画は、審議会の答申がでたにもかかわらず、実施を「延期」しています。市立中央図書館も基本設計ができているのに建設を凍結しています。
いまの市政になって、市の公共料金や学校給食に消費税が転嫁されました。その理由は「消費税はすでに法制化されて定着している」というものです。こころある多くの市民の反対を押し切って、国や都のいいなりで建設した大型焼却炉は、市民にはゴミ減量・再資源化をよびかけながら、余熱利用のためとして、他市に焼却ゴミをもらいにいく矛盾と無駄をつくりだしています。しかも、大型炉というだけで環境への影響がとりのぞかれる保証はありません。
いま私たちのまわりでは、「待ったなしで不況対策を」「安心できる医療、介護を」「学校の雨もりをなおして」「安心して歩ける歩道を急いで」「学校給食を自校方式で」「学齢期までの乳幼児医療費無料化・所得制限廃止」「米軍多摩弾薬庫跡地の平和利用を」など、切実な声が広がっています。ところが、こうした市民要求に対し、市当局は「お金がない」の一点張りで取り合わないばかりか、わずか年間5000円の敬老金さえ他市にさきがけて削る始末。その一方で、住民との充分な合意のない南武線3駅周辺や榎戸区画整理など、市の実質的な予算の七倍にもなる大型事業がすすめられ、市財政からの持ち出しは190億円にもなるとされています。他市でもこうした後払いの事業は行われていますが実質財政力に対して約二倍前後です。稲城市の異常さは、「週刊ダイヤモンド」(98・5・30)で「この街が倒産する」−後年度への借金比率ではワースト日本一−と報道されました。
今の市政が「住民および滞在者の安全、健康および福祉を保持する」という地方自治の原点をわすれて、国政や都政の悪い面ばかり目をむけたお金の使い方をしてきた結果が、ここに象徴的に現れているのではないでしょうか。
稲城には蛍がとびかう緑と清流があり、春には梨の花が一面に広がる美しい街です。また伝統の神楽をはじめ、各所に芸術、文化があります。未来を担う子どもたちのためにこれを大切に保存しましょう。そして子どもやお年寄り、障害者に優しい、みんなが社会活動に参加できるような街づくりをしませんか。この稲城をよくするために、ご一緒に「このままでいいのか−稲城をよくするみんなの会」を発展させて、自然や文化の擁護、市民生活や街づくりのあらゆる分野で「住民が主役」となる市政の実現を目指して頑張ろうではありませんか。
あなたの要求やご意見をきかせてください。みんなで考え、討論し、行動しましょう。あなたのご参加を心からよびかけます。
1998年10月
「このままでいいのか−稲城をよくするみんなの会」
永井博(和光大教授)
吉本哲夫(障害者の生活と権利を守る全国連絡協議会会長)
岡田隆郎(元全国公団住宅自治会連絡協議会事務局長)
稲城・消費税をなくす会
稲城に革新市政をめざす会
新日本婦人の会稲城支部
全日本年金者組合多摩稲城支部
多摩稲城労働組合総連合
多摩生活と健康を守る会
東京都教組南多摩支部稲城地区協議会
日本共産党南多摩地区委員会
南多摩民主商工会稲城支部
日本民主青年同盟いなほ班
連絡先:稲城市百村50 都教組地区協内(Tel:042-378-3179)