みんなの稲城

第54号 2004年9月23日

編集:このままでいいのか稲城をよくするみんなの会


米軍にまで出動要請

「有事」の先取り? 稲城市の防災訓練

 稲城市は,11月7日に行う総合防災訓練に,自衛隊につづいて横田基地の米軍にまで出動を要請していることが明らかになりました。9月議会では岡田議員(共産)が,「沖縄で米軍ヘリコプターが墜落しても日本に調査もさせなかった。住民感情に反するし,全国的にもほとんど例がない」と指摘。しかし石川市長は,「日ごろからコミュニケーションを深めていれば有事の時も安心」と,政府が進める有事法制に米軍まで引き込むような重大な答弁をしました。

「みんなの会」の抗議を朝日が報道

 「稲城をよくするみんなの会」は9月14日にこの問題で市長に抗議,横田の米軍司令官にも慎重な対応を申し入れました。翌日の朝日新聞が「みんなの会」の行動を報道しました。

9月14日に「稲城をよくするみんなの会」が稲城市長と米軍横田基地司令官に提出した「申し入れ」の全文

稲城市長 石川良一殿

稲城市総合防災訓練への自衛隊・米軍参加要請にかかわる申し入れ

 本年11月7日に,稲城市は6年ぶりとなる総合防災訓練を行いますが,これに市は初めて,しかも市民や議会に報告することもなしに自衛隊と米軍に参加の要請を行っていることは遺憾です。
 防災体制がいまだ不十分なもとで,消防などの総力をあげても対応しきれない緊急事態が発生した場合,自治体が自衛隊に救助の出動要請することはあり得ます。しかし,自衛隊は,防災を本来の任務とする組織ではなく,治安出動部隊です。こうした自衛隊を「防災機関」と恒常的に位置づけて,密接に連携することは,自治体本来の災害即応体制の充実をあいまいにしかねないばかりか,自衛隊の治安出動訓練に自治体が利用されることにもなりかねません。とくに自衛隊のイラク派兵強行や,「有事法制」の体系化が進むこの時期を選んでの初めての自衛隊出動要請には,市民の間で不安と批判の声があがっています。
 また,米軍は,先日の沖縄米軍ヘリ墜落事件では,日本を守るどころか事故を起こしながら調査もさせず,今でもイラクで戦闘をしている外国の軍隊であり,災害時に日本国民を救助する法的規定はなく,米軍の災害出動や防災訓練参加は,全国的にもほとんど例がありません。
 自衛隊の災害即応体制については,災害救助の専門組織である消防組織を中心に,あくまで自治体の持てる組織と機構を結集・充実して進める立場を貫くべきであり,その体制を市民とともに点検,充実するのが自治体本来の防災訓練です。
 「このままでいいのか稲城をよくするみんなの会」は,このような見地から,今回の総合防災訓練に関して下記の点を申し入れます。

1、今年度の総合防災訓練に自衛隊の訓練内容は,法に規定された連絡体制の点検に限ること。
2、今年度の稲城市総合防災訓練への米軍の参加要請をとりやめること。

 
横田基地米空軍第374空輸航空団司令官殿

稲城市総合防災訓練への米軍参加に関わる申し入れ

 本年11月7日に稲城市が行う総合防災訓練に,市は初めて貴米軍に参加の要請をしていますが,これは市民や議会に報告もされておらず遺憾なことです。
 貴米軍は先日の沖縄米軍ヘリ墜落事件では,日本を守るどころか事故を起こしながら調査もさせないといった態度をとり,多くの国民は不安と批判を募らせています。また,災害時に日本国民を救助する法的規定はなく,米軍の災害出動や防災訓練参加は,全国的にもほとんど例がありません。
 ついては本日,私たちは稲城市長に「今年度の稲城市総合防災訓練への米軍の参加要請を取りやめること」の申し入れをしました。貴官におかれましては私たちの意を斟酌され,稲城市の要請には慎重な対処をされますよう申し入れます。



103万円かけてわずか4時間の「研修」

石川市長,7泊8日の北欧旅行で

 石川市長は今年7月,関東都県市町村職員共済組合理事会で7泊8日の北欧旅行(デンマーク,フィンランド,スウェーデン)をしましたが,研修視察はデンマーク・コペンハーゲンの保健局とスウェーデン・ストックホルム市庁舎での各2時間だけ。9月議会での森本議員(無所属)の追及に対して,市は市長の公費支出は103万0500円に及ぶことを明らかにしました。

目にあまる市長の専横

 石川市長(昨年4期目当選)は福祉,教育予算の削減や家庭ゴミ有料化を推進する一方,この「大名旅行」に限らず,自分の支持者の出版記念会に市長交際費を使って出席したり,市長専用車に救急サイレンをつけようとしたり(議会が全会一致で拒否),防災訓練に自衛隊,米軍を呼び込もうとするなど,相次ぐ専横ぶりには市民の間でも批判の声が増しています。



9月議会  新設図書館の民間委託を可決

 9月の市議会は,新設市立中央図書館の建設,管理,運営を民間の新設企業に委ねてしまう方式(PFI=Private Finance Initiative)の予算,契約議案を可決しました(共産党は反対)。この方が経費が安いというのが行政の言い分ですが,例えば落札した企業は人件費を直営の場合の6割しか見込んでおらず,職員の人減らし・低賃金や利用者へのサービス低下が懸念されます。

 また議会では,稲城社保協と年金者組合が出した「障がい者の介護保障を求める陳情」が,チェンジ21,公明,新政会,民主・市民の声などの反対多数で不採択とされました(市民自治,共産,森本議員(無)は採択を主張)。



少人数学級求める運動

 少人数(30人)学級への願いはますます強くなっています。4年目を迎えた稲城の学習や署名運動がスタートしています。呼びかけているのは新婦人の会や教職員組合などでつくっている「稲城で少人数学級を実現させる会」。多数の方々の協力が期待されています。



稲城でも「憲法9条守れ」の声

 自民,公明,民主の各党が憲法9条「改正」に踏み出そうとしていますが,どの世論調査を見ても「9条を守れ」と声は過半数で,各地で9条擁護の運動が進んでいます。
 稲城でも有事法制や自衛隊のイラク派兵に反対してきた人々が中心になって,8月25日に「憲法九条を守る稲城市民の会」が発足しました。 広く市民に運動参加を訴える「アピール」を発表しました。

10月17日に「講演と討論の集い」

 同会では10月17日(日)午後1時30分から,中央文化センター集会室で,元稲城市史編集委員・歴史教育者協会事務局長の渡辺賢二さん(稲城在住)を講師に「講演と討論の集い」を行います。参加費は300円。

稲城地区協も研究集会

 教職員組合の稲城地区協も「子供たちに平和な未来を」「憲法・教育基本法を守ろう」と10月16日(土)午後1時40分から,城山文化センター視聴覚室で教育研究全体会を開きます。講師は東大教授小森陽一氏。新婦人の会も協力しています。

市民と教職員連名アピール運動

 南多摩(稲城,多摩,日野)の「憲法・教育基本法改悪はNO! 市民と教職員連名アピール運動実行委員会」では,3000人以上の賛同を載せたチラシを3市に全戸配布しようと,署名の呼びかけを広げています。

8月25日に結成された「憲法九条を守る稲城市民の会」が発表した「アピール」の全文

「憲法9条」を守る声を稲城から
  • 今,憲法九条「改正」の動きがかつてない勢いで台頭しています。しかし憲法九条は5000万人を超えるといわれる犠牲者を生んだ,先の第二次世界大戦の悲劇から,「二度と過ちを起こさない」という平和を希求する思いを背景につくられたものです。
  • この戦争で,日本はアジアの国々を侵略して多大な被害を与え,相手国,自国の若者の生命を戦場の露・海の藻屑としてしまいました。また日本も戦場になり,各地の大空襲と広島,長崎の原爆の惨禍に見舞われました。
  • 戦争の悲劇を教訓に生みだされた憲法九条は,国際紛争を解決する手段として国権の発動たる戦争と武力による威嚇や行使を永久に放棄すること,そのための戦力は保持しないことを宣言しました。日本国憲法が世界の中で最も優れた「平和憲法」と評価されるのはそのためです。そして,「九条の精神」とは反対の軍事力強化の道を歩んだ戦後日本の歴史の中でも,かろうじて武力行使を伴う国際紛争に加担せずに来られたのは,この憲法九条が歯止めの役割を果たしていたからに他なりません。
  • ところが今,日の丸・君が代問題に象徴されるように,戦前を彷彿させるような権力によるナショナリズムの強要が公然とまかり通り始めました。そして「戦争をしない国」から「戦争をする国」への,武力の行使を前提とした憲法九条「改正」の世論づくりと,その準備が急激に進められています。
  • これらの動きに対し,全国規模でも,各地域からも,憲法九条を守ろうという呼びかけや運動が大きく広がってきています。
  • 私たちは,稲城においても平和を希求するあらゆる市民が力を合わせて,憲法九条を守る運動を進めることが大切だと考え,このたび「憲法九条を守る稲城市民の会」を結成しました。
  • 稲城では1991年に発表した「稲城市平和都市宣言」で,現行憲法の平和の精神と非核三原則の遵守をうたい,これまでにも平和を願う市民のさまざまの運動が進められてきました。
  • 市民の皆さん。私たちはもう戦争で殺されるのは嫌です。そしてそれ以上に人を殺すのは嫌です。
  • この「平和都市宣言」の精神と平和を願う市民の運動の歴史を生かして,それぞれの政治信条や思想・宗教の違いを乗り越え,憲法九条を守るという一点で手をつなぐこのたびの運動にぜひご参加ください。そしてみんなの力を結集し,憲法九条を守りぬこうではありませんか。

【呼びかけ人】荒木重夫(元桜美林大学教授) 荒木豊(山梨大学名誉教授) 内坂晃(日本キリスト教団稲城協会牧師) 大久保進(牧師・医師) 草間俊子(稲城平和のつどい実行委員長) 栗原行廣(日本山妙法寺僧侶) 佐藤勝麿(スワンコール指揮者・作曲者) 関口澄子(アムネスティ会員) 滝田禎子(YWCA委員) 原田勝正(和光大学名誉教授) 渡辺賢二(元稲城市史編纂委員・歴史教育者協議会事務局長) 渡辺寛(近現代史研究)



年金者組合が文化作品展

 年金者組合多摩稲城支部は,新婦人の会の協力も得て10月1日〜14日,中央文化センター・ロビーで,初の「多摩・稲城文化作品展」を開きます。すでに絵画,写真,書,工芸,手芸など多数の作品が寄せられています。

10月2日に稲城くらしフェスタ

 10時〜16時,向陽台ファインフォーラム周辺。南山の自然を守る会が南山の写真や立体模型の展示など,新婦人の会が「生ごみの堆肥化」の展示などを予定しています。

◇ピーストレインミーティング=9月28日19時30分,中央文化センター 稲城在住被爆者からの聞き取り,語り伝え運動です。