1999年稲城市議会議員選挙における「よりよい給食をすすめる会」からの質問状への回答

 

質問事項

  1. 個別食器の全校使用についての考え
  2. 稲城の給食改善についての考え

たらお治子

1.「食」というのは私たち人間にとっての基本であり、そこから私たちが健康に生きることから、食糧の生産や人々の労働、文化・・・多くのことを学びます。食を通しての教育は奥の深い大切なことです。現在のパレット皿では、そうした食の教育の大切さを考えると、そぐわないものだと思います。現在、2ケ所センターが作られたのですが、個別食器を全校で使用するのは厳しいという状況と言われています。しかし、個別食器を全校で使用するのは、当然必要です。食教育の大切さを考え、早急に個別食器全校可能の方法を検討することを市に対しても求めていきます。

2.学校給食へのとりくみは、自治体によって、差があります。他地区では、地域の特産品を使う、地元の小売店から食材を買うとか、地域の生産品の木製の食器を使用するなど、学校給食が地域の産業と深くむすびつきながらすすめられているところもありますが、それは大切なことです。今の市の財政を見ると、お金の使い方が、大型公共事業のためにたくさん使われていますが、市の財政のあり方が問われています。教育やくらし・福祉の施策にはお金がかかるのはあたりまえで、きちんとそのために予算を使っていくべきです。個別食器を考えてみても、自校方式のかたちであればできることで、自校方式をすすめるべきです。

 

楠原はるとし

1.学校給食は「義務教育諸学校における教育の目的を実現するため」と、学校給食法二条で明確に位置付けられています。現在使用されているランチ皿では"犬食い"になりがちという実態は、"人としての教育"の目的からも改善を急ぐべきです。同時に、個別食器への切替えについて全校使用は当然のことです。現在予定されている2500食分では、矛盾が出るのははっきりしています。子どもの教育条件を整えることは、国や地方自治体の本来の仕事です。教育委員会や教育行政にたずさわってきた市の責任は重大だと考えます。当面の対応としては、各種積立金などを活用しながら、可能な限り全校使用の条件整備をはかるべきだと考えます。

2.学校給食のあり方については、すでに8年前に16000人の父母が自校方式の給食を求めた経過があります。その結果を受けた給食審議会も、新設校や大規模改修の際には給食調理施設の整備を答申しているように、自校方式の方向は明確です。自治体の主人公は住民です。この声に応えないで、住民との十分な合意もない大型区画整理など開発優先の市政をすすめていることに問題があります。市施工の区画整理だけでも752億円の計画、市税319億円の豆乳、そのための「借金」が518億円です。いま稲城市政で急がれているのは、福祉や教育などの社会基盤整備です。市政の流れとお金の使い方を帰れば、給食の自校方式は十分に可能だと考えます。貴団体の日頃の活動に敬意を表します。

 

沢田敏彦

1.私は、"学校給食は教育である"との立場から、食育運動をすすめてゆきたいと考えます。今、子どもたちのおかれている現状はたいへん厳しいものがあります。食物アレルギーやアトピー児の増加、食品添加物やポリカーボネイト製の食器使用への危惧、遺伝子組み換え食品の増加、O-157対策など、学校給食の現場においても、その一つひとつに対応していかなければならないし、子どもたちの将来にとっても、猶予できないことです。生産者や企業の責任もありますが、地域・学校・行政が一体となってとりくんでいかなければならないと考えます。この基本的考えのうえに立って、個別食器の全校使用の問題ですが、これは行政がやる気になれば解決できるものです。尾根幹線道路建設など、都市基盤整備と称し、大規模開発を強引におしすすめるあまり、市民生活が置き去りにされています。ムダな事業を見直すだけで、財源は生まれます。パレット皿使用という現状が、食生活のうえでいかに悪弊をもたらしているか。効率性の追求の結果、子どもたちへの教育現場に害を持ち込んでいるか。行政は反省すべきで、一刻も早く全校使用に切り換えるべきである。

2.1.でも述べたとおりですが、教育としての学校給食の位置づけを、地域・学校・行政がきちんと明らかにし、一体となって改善に努めていかなければならない。とくに問題点と現状の認識においてこの三者でズレがあってはならないが、稲城の給食を考える場合、行政の遅れを指摘せざるをえない。行政は1994年の給食審議会答申を無視して4つのセンター化をめざしているようだが、ナンセンスとしか言いようがない。学校給食は自校方式でこそ、教育の一環として位置づけることができる。この基本を地域・学校・行政が共通認識することが第一です。ここに効率性を持ち込めば、教育はどんどん後退してしまいます。大規模開発などのシワ寄せを学校に持ち込んではなりません。貴会の前進が、行政を動かす強力な力になることを確信しています。私も微力ながら、全力をあげてとりくんでいきたいと思います。