2003年市議会議員選挙

南山の自然を守る会からの公開質問状への回答


 南山東部土地区画整理事業は,これから10年間に400億円以上の事業費をかけ,樹木8万本余を伐採,約90haの土地の9割を掘削または埋め立てにより改変し,急傾斜の崖地を平坦にしてかつ3000戸の住宅地を造成するものです。 しかしこの南山は環境庁により絶滅危惧種に指定されたオオタカをはじめ,都内でも貴重な動植物たちの生息地となっています。 これらは開発により,消滅する危険が大きいと懸念されています。 また南山は,三沢側の水源でもあり,市内の農業特に梨栽培には欠かせないものとなっています。 また森林による大気の浄化,またヒートアイランドの抑制にも重要とされています。


質問1 このような貴重な生物の生息地となるような南山の緑地は,今後残していくべきと思いますか?

はい

理由:都内から鉄道・自動車で30分以内の地にこのような自然が残されているのはたいへん貴重なことです。この自然は残すべきと考えます。その理由を以下に述べます。

  1. 市民の憩いの場として、子供たちの自然教育の場として必要です。
  2. 稲城市のアメニティを維持する上で必要です。どこまで行っても住宅地、というようなのっぺらぼうなまちに魅力があるとは思えません。
  3. 地下水の涵養、ヒートアイランド現象の緩和、空気の浄化という、金銭に換算されていない価値があります。
  4. オオタカ・トウキョウサンショウウオなど、希少動物の生息地です。野生動植物の生息地としての価値はとても重要です。

質問2 南山には崖地があり危険個所とされます。そこは区画整理により解決されると言われていますが,それには抵抗を感じる地権者もいるとされています。あなたはこうした崖地は,その土地の所有者が対処するべきと思いますか?

その他

理由:まず、数十年来の崖地問題を放置してきた責任は誰にあるのかを問わなければなりません。崖地には個人土地所有者もいますが、むしろ三井不動産がその大部分の面積を所有しています。したがって、三井不動産の責任をまず問わなければなりません。同時に、行政の責任も重大です。東京都は毎年危険勧告を出していますが、所有者任せにして今日まで放置してきた責任を問わなければなりません。公共性の観点から言えば、たとえ私有地であっても、行政が何らかの対応をおこなうことが当然必要だからです。崖地問題の解決を理由に、区画整理を持ち出すのはいかがなものかと思います。

質問3 準備組合の計画している現在の区画整理計画に,あなたは賛成しますか。

いいえ

理由:私有地といえども、それが市民にとって重大な影響を与える開発については、公共性の観点から、市民も利害関係者となりうると考えます。したがって、計画の利害関係者である市民の意見を反映しない計画には賛成することはできません。この問題には市民・地権者・行政が同じテーブルで話し合うことが必要です。

質問4 私達の提案する南山市民プランの中に,あなたが良いと思うものはありましたか?またそれはどの案ですか?

その他

理由:オオタカの営巣が確認された現在、市民プランが前提としていたことを見直さなくてはならないと思います。当面、専門家や関係者による検討会を発足させていくことが必要と考えます。その上で、市民・地権者・行政が同じテーブルで話し合い、それぞれの立場から案をつくっていくことが必要と考えます。

質問5 この事業の総事業費の10%は都民税および市民税で賄われます。このことを考慮して,あなたはこの事業計画に,市民および都民の要望を何らかの方法にて生かすべきと考えますか。

はい

理由:市民の税金が使われる以上、市民が発言する権利を有するのは民主社会にあっては当然です。

質問6 あなたが市会議員になったなら,こうした「南山の自然を守る会」の示す計画や意見を議会で採り上げることができますか。

はい

理由:日本共産党稲城市議団はこれまでにも、市議会で南山問題について取り上げてきました。市民からさまざまな意見が出されていることを行政当局にしめし、市民・地権者・行政が同じテーブルで話し合うことの必要性を訴えていきたいと思います。

ご自由にご意見をお書きください。

●楠原はるとし

 昨年、私たちが実施した市民アンケートでは8割の市民が「反対」「見直し」を求めていました。その立場で、市民の声を反映して見直しをするべきではないかと訴えていきます。

●たらお治子

 市議会には1万名を超える請願署名が提出されたように、市民が南山の保全を強く願っていることがわかります。稲城市は「市民との協働」を掲げていますが、市民・地権者・行政がともに知恵を出し合って南山の自然を残すために努力をしていくことが、本当の市民との協働だと思います。市議会内の、南山問題に消極的な会派もこの問題に関心を持たざるを得ないような運動の広がりをみなさんに期待します。私たち日本共産党も市議会で、引き続きこの問題を取り上げていきたいと思います。
  なお、昨年12月に私たちは、清水秀子都議と、緒方靖夫参議院議員とともに、東京都に申し入れをしました。その内容は、(1)南山の自然を守ること、(2)専門家によるオオタカ検討委員会を発足させオオタカの保全対策を確立すること、などです。

●岡田まなぶ

 私が現在おこなっている住民アンケートでは、この南山を区画整理で開発することについて、8割の人が、反対・見直しをと回答しています。
 市民からは、「私は緑の多い稲城が好きなのでその核をなす南山の開発には反対です。がけ崩れや税金の問題がありますが、それをふまえたうえで、南山の自然をそのままの形でいかす方法を市と市民全体で模索していく方向にもっていってほしいと思います。」
 「住民を無視した開発・区画整理を中止してください。緑と自然のあるゆったりとした生活をしたいです。」という声が市民から寄せられています。
 私も、この南山は、ここが東京かと思うほど豊かな里山で、子供たちのためにもこの自然環境を残しておきたいと感じています。
 私は、この南山開発は、市税をも投入する問題であるだけに市民も参加し、地権者、行政を交えた協議会を設けることを提案します。