2001年3月23日
みなさんこんばんは。 お忙しいなかお集まりいただきまして私からもお礼を申し上げます。 どうもありがとうございました。
いよいよ都議選,投票日まであと3ヶ月です。 もう秒読みの段階に入り,わが党だけではなくて,自民党,公明党,民主党,生活者ネットをはじめとして主だった政党・会派の候補者はそれこそ本番なみのダッシュを始めています。
今日は南多摩選挙区から新田孝多摩市議団長が立候補するということで,私自身10数年前に大変お世話になった方でもあり,かけつけました。 この南多摩選挙区は三多摩のなかでも一番早く都議を誕生させるのではないかと思われていた選挙区でしたが,いろいろな組み合わせや情勢のなか,僅差で届かなかったことが何度もある選挙区です。 ですから今度こそ日本共産党の都議を誕生させましょう。
何としても新田孝市議団長を都議会に押し上げてください。 その力で参議院選挙での勝利を実現しましょう。
◆自民党支持率の急降下の根は深い
まずいまの情勢の特徴についてみてみましょう。 私は二つの角度からお話をしたいと思います。
こんにち森自公保政権の国民的な孤立化が進み,もう「死に体」内閣になっているわけですが,この悪政のなかでいま政党の支持基盤に大きな流動化現象が起きているというのが第一の角度です。 そういうなかでわが党の躍進する条件・可能性がどこにあるのかという問題が第二の角度です。
第一の角度としていまの政党支持流動化の特徴ですが,二つの特徴があります。 一つは政権党である自民党の支持基盤が急速に崩れつつあることです。
首都圏の調査で見ると自民党の支持率は,最近では10%台です。 2週間前のフジテレビ「報道2001」の調査では,自民党の支持は12%まで落ちこんでいます。 政権政党としては末期症状です。 今日の「朝日新聞」に発表されている支持率は,全国調査ですが,22%で,調査始まって以来最低の支持率だということが報じられています。
この自民党の支持率と結んで自民党を嫌いな人がどのくらい増えているのかという調査が3月6日付の「朝日新聞」に発表されました。 これは二回の調査結果の比較ですが,一回目は1999年12月の調査,2回目は今年1月下旬の調査,この二つの調査時期の比較であります。 自民党は99年の12月の段階では「伸びてほしくない」と答えた人は19%でした。 ところが今年の1月下旬に調査した結果は44.4%でした。 いまや有権者の半分に近い人が自民党に伸びてほしくないと回答しています。
日本共産党については,99年12月の時に「伸びてほしくない」と答えた人は18.1%でしたが,今回の調査では11.0%まで下がりました。 自民党は44%です。 政党の拒否率,嫌われ方は自民党が群を抜いて,我が党の4倍になります。
しかもこの自民党の不人気は森首相が辞めたら元に戻るのかどうか。 月刊誌「論座」は,この同じ調査について細かい分析を行なっています。 自民党を嫌いだと答えた人のその理由について,「森さんが首相だから自民党が嫌いだ,イヤだ」と答えたのはわずか6%に過ぎません。 自民党の体質がイヤだと答えた人が断トツで66%を超えていました。 この結果から,森さんが首相を辞めたからといって,自民党の支持率は回復しないと分析されていました。 そういう傾向が最近のいろんな調査でも現れています。 これがいまの大きな特徴の一つです。 だから自民党の候補者は「このまま言ったら大変なことになる」と大騒ぎをしているわけであります。◆どうすればいまの政治を変えられるか−政治的模索は全国民的規模に広がりつつある
二つ目の特徴です。 同じ朝日新聞で,1999年暮れから10ヶ月間にわたって大都市部の1300人の有権者について,その人たちがこの10ヶ月間に政党支持を変えたのか変えなかったのかという追跡調査の結果が発表されました。 そうしたらこの10ヶ月間のうちに支持政党を変えたり,政党への支持をやめたなど,態度を変えた人がじつに55%を占めたという結果が発表されました。 仮に2割ぐらいが固定的無党派層だとしますと,固定的な政党支持層は25%となります。 ですから,圧倒的多数が政党支持を毎回変えているということです。
これは圧倒的多数の国民が,いまの政治はどうすればよくなるだろうかという模索を強めていることの現れです。 こういう無党派層の増大は最近の時事通信の調査では66.7%に及んでいました。 今日の朝日新聞の調査結果を合計しますと無党派層は57%に及んでいます。 もう自民党支持率は2割前後であり,都市部では10%台にまで落ち,有権者の圧倒的多数の6割,7割が無党派層という状態になっています。 これがいまの大きな特徴です。
◆国政でも都政でも,日本共産党の値打ちを浮き彫りにできる情勢
◇KSD汚職と機密費問題でも,米原潜事故でも,くらしと経済の問題でも,日本共産党躍進を思い切って訴えられる情勢−KSD汚職は自民党都連も同罪
二つ目の角度として,こうした情勢はわが党にとってどういう意味を持つのかということを次に考えてみたいと思います。 その点で第一にあげておきたいのは,国政でも都政でもいま日本共産党を伸ばせば国民の暮らしをよくしていくことができる,政治を変えることができるという材料に満ちあふれているということです。 この点でまず国政問題でいくつかの点を述べておきます。 この間,国民のなかで大きな問題となったのは原潜問題をはじめとくにKSD汚職と機密費問題です。
KSD汚職とは,中小業者が自分たちの暮らしを向上させるために納めてきた共済掛け金を,自民党が党略的に勝手に使った事件でした。 その点ではかつてない汚職事件です。 この問題では自民党の幹部が逮捕されましたが,逮捕者二人の汚職金額は,わかっているだけで1億円程度であります。 しかしKSD問題の一番の問題は「党費」という名目で共済掛け金を自民党に還流させたということです。 党費の立て替えはわかっているだけで21億円といわれています。 これは,東京・埼玉・千葉・神奈川で幽霊党員をつくってその名目で党費の立て替え払いをしていたという事実です。 この問題ではすでに国会で志位委員長が追及して,幽霊党員をつくってお金を流し込んだという仕掛けが明らかとなりました。
なかなか政府は調査しようとしない,認めようとしない。 しかしいまKSDのトップが替わって弁護士の方になりました。 替わったとたんに「党費立て替えは事実だから返還を求める」という記者会見をやったわけですから,もう立て替えは明々白々の事実になりました。 しかもこのわかっているだけでも21億円という共済掛け金が自民党の党略的なお金に使われたその汚職については,なにも自民党本部だけの問題ではないということをよく見ておく必要があります。 政治資金規正法に基づく届出は,各政党・支部がやる必要があるのです。 都選管に行けばそれらは見られるわけです。 その中に自民党の東京の豊明支部という届出がありました。 これを計算すると21億円のうち自民党都連に回っているお金は計算上4億1000万円あると言われています。
自民党の党費は一人4000円です。 4000円を納めるとそのうち1200円が都道府県連に還元されます。 それだけではありません。 実は1300円が支部に還元されます。 支部の分は合計すると,東京の場合は4億4000万円になります。 そうすると21億円の党費立て替え分のうち,8億5000万円は自民党東京都連と支部に回っている計算になります。 その支部はでっち上げである疑いがありますが,いずれにしても真っ黒なのは自民党本部だけではないのです。 東京の自民党も真っ黒だということです。 その東京の自民党が「東京から日本を変えよう」とポスターに書いています。 東京から日本を変えたいのだったらまず自分たちがやめてきれいになるべきです。 そのことを突きつける必要があります。
KSDマネーに汚染されている政党の中心は自民党ですが,たとえば公明党には広告費の名目でお金が回っています。 それから民主党の幹事長がパーティー券を買ってもらった事実もあります。 この資金の流れをどんどん追及すると,いろんな政党・議員の名前が登場してきています。 この点でも汚れていないのは日本共産党だけです。
二つ目は機密費の問題です。 この機密費は外交分野と内閣官房が使う機密費の二つがあって,両方合わせると約70億円余りになります。 この機密費を着服して逮捕者を出したのは外務省の役人でしたが,大きな問題は外務省の機密費が内閣官房にかなり回されていて,官房長官が使える機密費は36億円ぐらいあるとなっており,しかもこれが政界の「買収」費用や国会議員の海外旅行時の付け届けなどに使われていた事実が次々に明るみに出たことです。 きっかけは2月9日衆議院予算委員会の総括質問での志位委員長の質問で,80年代の終わりに「報償費について」という文書−官房機密費について外務省から横流しされている事実,そして何に使われたのかということが書かれた文書−をとりあげました。 書いた人は古川貞二郎・現内閣官房副長官であることが筆跡鑑定の結果からもわかっています。 実はこの文書には1988年から89年にかけて消費税を通すために機密費が増額されていて,通過前に5億円,通過後に5億円,合計10億円の機密費が使われていたことが書かれています。 悪政のための野党工作費です。 そういう実態が出て,しかもそういう使われ方をしていることが歴代の官房長官などによって明るみに出されています。
かつて官房長官を務めた塩川正十郎氏や野坂浩賢氏の証言が朝日新聞に掲載されていますが,昨日の朝日新聞には自由党の現副幹事長・平野参院議員が登場してこの機密費がどう使われているのかについてのインタビューを載せています。 共通しているのは共産党だけはいくら呼んでも取りに来ないという証言です。 国会での追及を見ると他党は外交機密費の追究をやるけれど官房機密費の追及には不熱心です。 それは自分たちに跳ね返ってくるからです。 いまや清潔な政治をつくるために日本共産党を伸ばしてほしいと訴えるべきです。
これに加えて,いま暮らしと経済の問題が急浮上しています。 株価もさることながら,消費不況が深刻化しており,景気回復について政府は相次いで下方修正しています。 失業率は戦後最高,中小企業の倒産も戦後最高を重ねています。 こういう状態の積み重ねのなかで,国民の暮らしと将来に対する不安感はかつてない規模に広がっています。
予算が衆議院で可決されて,参議院では26日にも成立させられようとしています。 予算成立は景気に必要というのは自公保政権の言い分でしたが,すでに破たんしています。 いまや日本共産党が一貫して指摘してきた国民の懐を暖める,つまり国内総生産の6割を占める個人消費を上向きにさせる手立てをとらないかぎり景気の回復はあり得ないということが,経済の常識になりつつあります。
先日,尼崎で行われた演説会で不破議長が「三つの緊急経済対策」を発表しました。 一つは(消費税率を)5%から3%に引き下げる。 先の総選挙の時には財政事情も勘案してそういう政策を出していませんでしたが,ここまで経済の深刻な状況が進行している以上,個人消費を暖める即効性のある手段を実行する必要があるということで消費税減税の提唱に踏み切りました。 今度の参議院選挙で私たちはこれでたたかっていきたいと考えています。
二つ目には社会保障の切り下げを凍結する提唱です。 この点では都政の問題にも共通します。
そして三つ目には,雇用の負担を取り除く雇用対策,そのための中小企業に対する支援とリストラをやらせないということです。 長期的には対米関係を含めた構造的な経済改革が必要なのですが,いまのように先行きがまったく見えないどん底にある状態から脱却することが緊急に求められているときに,それに正面から答える緊急経済対策を発表いたしました。 今度の選挙戦は,この政策をかかげてたたかいぬきます。◇都政でも石原「人気」を恐れる必要はない
今度の都議選について,「石原人気のもとで都議選は勝てますか」という質問をよく受けます。 私は石原「人気」は恐れる必要はないということを二つの理由で述べています。
その第一は,石原都知事に人気が集まっているのは自民党に対する批判であり,都政における具体的な施策という点では一番人気に拍車をかけたのは銀行税でした。それに加えてディーゼル車の規制・首都機能移転反対・横田基地の返還などで人気を博しているということです。
これは何をあらわしているかというと,このほとんど全てはわが党が先駆的に提唱してきたものであり,他党では絶対主張できないものだったということです。 ですから志位委員長,そういう施策でないと東京では人気が出なくなった,いまや東京では自民党流のやり方が通用しなくなったことの現れであるという訴えを,世田谷で行ないました。 面白いのは,石原「人気」のもとになっている施策について政党として堂々とものが言える政党はわが党しかないのです。 自民党は国政で何10兆円という税金を銀行にタダで上げるということに血道を上げた政党ですから,逆に取り立てることなど及びもつかない正当です。 石原知事の人気のもとになっている施策というのは,日本共産党が提唱し追及してきた方向と合致しているから人気が出ているという点をとらえれば,石原「人気」をなんら恐れる必要はないのです。
いま一つの理由は,石原「人気」と政党の人気は別のものであるということです。 どんなに石原都知事と握手をした写真をポスターに出したところで,目に見えるのは国政での各党の役割です。 自民党・公明党は自公保政権・森内閣と結託をしてそれ自身が人気を下げているわけですから,おそれることはありません。 国政でも都政でも日本共産党の値打ちが有権者の目から見ても浮き彫りにできる状況が進行しているというのが大事な点です。◆政治を変えるわが党の値打ちを全有権者に徹底するためには,文字通り前回の2倍,3倍の奮闘が必要になっている
◇国政でも都政でも新しい段階での共産党シフト。他党の取り組みも都議選史上かつてない激しさ
しかし,こうした情勢のもとでもわが党の支持率が伸びていないのが三つ目の特徴です。
この問題で何点かふれておきたいのは,最近マスコミの報道で顕著なのですが,テレビ番組でも新聞の報道でも共産党についての報道がかなり押さえつけられていることです。
たとえば原潜事故で緒方靖夫議員が事故発生2日後にはホノルルの現地で調査を開始して,帰国後の記者会見にはテレビ・新聞などたくさんのマスコミ関係者が集まりました。 ところが翌日の新聞を見ましたら報道した新聞社は一社もなしです。
それから野党共闘というのを逆手にとって,もっぱら民主党を中心に報道するし,最近のテレビ番組では自民党と民主党しか出さないということも少なくありません。 ですからわが党自身の値打ちを浸透させるうえでは,われわれ自身が国民に働きかけをして,宣伝や対話で知らせていく以外にはないのです。 その活動の重要性が90年代の後半のある時期に比べても,ケタ違いに重要になっているという点を自覚しないと,思わぬ失敗をするということを強調しておきます。
そして,こういう情勢のなかで自民党や公明党などはかつてない危機感のもと,都議選で比較すると前回都議選時の2倍の運動量になっているといわれています。 その点で言えば私は民主党も同じだと思います。 連合系の労組を使って議席を倍化させたいということで候補者を多数擁立しています。 そういうなかでわが党が活動しているわけですから,運動量において相手を上回って日本共産党の値打ちを知らせていくことに成功すれば躍進は切り開かれるし,いまがその大きな勝負どころだということを強調しておきたいと思います。
◆いまの情勢のなかで光るわが党の値打ちを押しだす
大きな二つ目の柱として,都議選・参院選で何を訴えるかということについて,いま述べてきた情勢論と裏表の関係ですが何点か整理しておきたいと思います。
その第一は,今度の都議選で有権者は国政のものさしで投票する傾向をいっそう強めるということです。 その理由としては二つあって,一つにはいまの政治に対する国民の怒りがあまりにも大きいということがバックにあります。 その怒りの矛先は国政に向けられています。 その思いを一票で表明したいという流れは参議院選挙をまたずに1ヶ月前の都議選に全面的に現れることは間違いありません。
もう一つはマスコミ自身がそのことをさかんに投げかけていることです。 3月5日に国会に不信任案が上程され否決されました。 その日の夜,「ニュースステーション」に出演している朝日新聞の解説委員が,「この不信任案にどの党が反対をし,どの党が賛成をしたのかよく覚えておいてほしい,その思いを都議選と参院選で示してほしい」というよびかけをしたわけです。 いまや「サンデープロジェクト」や日曜日の政治討論番組を見ても,都議選が参議院選挙を占う政治決戦と扱われています。 有権者は都政のものさしにとどまらず,国政のものさしで政党を選ぶという可能性が強いわけです。 われわれは都政の問題だけを訴えかけていれば選挙で勝てるということにはならないということです。 国政でのわが党の値打ちを鮮明にしていくということがどうしても必要だということです。 その点で政党ポスター「きれいな力が日本を変える」をメインスローガンにして今度の選挙にのぞもうとしています。
このスローガンはKSDの問題だとか機密費の問題などにとどまらず,国民が主人公の立場に立った政治の流れがつよまる,そういう政党が増えていくためには本気ですべての政党がきれいになる必要があるというよびかけです。 そしてそのためにはまず一番きれいな政党が伸びる必要があるし,一番清潔な政党が力をつけることが求められています。 そのことが国民が主人公の政治を実現する大きな力になるという非常にスケールの大きい意味で提起しているのです。
◆他党と比べてわが党の都政での値打ちはどこにあるか
◇都民の利益を守る立場から石原都政の良いところには賛成し,悪いことにはキッパリ反対するところにある。他党は悪いことにも賛成・推進
−銀行税・ディーゼル車規制・首都機能移転反対・横田基地返還などは,自民党政治の破たんのあらわれ。タカ派政治の持ち込みには反対
第二に都政の問題ではどうでしょうか。 都政の問題では政党選択を全面に党を語るということです。 都議選というのは都知事選挙と違って,石原都知事を選ぶのか新田孝候補を選ぶのかという選挙ではありません。 自民党の誰々,何党の誰々を選ぶのか,日本共産党の新田孝さんを選ぶのかという政党選択の選挙です。 そういう政党選択という立場から政治戦の基調を定める必要があるということを,この間いろんな模索をしながら定めてきました。 それには大きな三つの流れがあります。
その第一は,都民の利益を守る立場から,石原都政であっても良いことには賛成するし,タカ派政治の持ち込みにはキッパリ反対するという態度を貫いているところにわが党の最大の特徴があるということです。 先ほどもふれたように銀行税とかディーゼル車規制のように,自民党政治の破たんぶりを示すような石原都政の施策について,わが党はそれぞれどの時点からこういう方向を提唱しているかということを示しています。
銀行税といえば青島都政の終わりごろ,1998年3月議会で板橋区選出の古館都議が中小企業増税に反対する論戦のなかで,そういう部分に増税するのだったら大企業に増税すべきじゃないか,たとえば銀行に増税するとか……という質問をやったのです。 ですからその2年後に石原都知事がこれを実行したときに,「ニュースステーション」の久米キャスターが「共産党の政策ですね」と石原都知事に言ったのも根拠があるわけです。 ディーゼル車の規制も98年9月議会で世田谷区のたぞえ都議が要求したことですが,これは日本共産党が以前から要求していたことなのです。 そういう点でも先駆的提唱者です。
ところが今度の都議会では町田市選出の今度引退する谷口という公明党都議がこういうものに対し攻撃をする質問をしました。 つまりディーゼル車の規制にしても銀行税にしても石原都知事がやったのであって共産党がやったのではない,実績にするのはおこがましいという質問をしました。 それで答弁を求めるということをやったのです。 わが党はそれに対してすぐ後に杉並の吉田都議が当時の議事録を読み上げて,「証拠はあるじゃないか,だから我々は賛成したのだ」と反撃し論破しました。 この論戦はやればやるほど日本共産党が先駆的な提唱者であったということがどんどんわかってくるというものです。 いずれにしましてもこれらの施策については他党は言ったことはないわけでありますから,わが党の値打ちを浮き彫りにするものです。
同時に,憲法を否定するようなタカ派政治の持ち込みには当然反対をする立場です。◇都民いじめの悪政にはキッパリ反対
−公約を守って「財政健全化計画」に反対。その結果,水道料金値上げ抑え,私学助成や中小企業融資制度などを守り抜く
2番目の大きな流れとは,どの知事であっても都民いじめの悪政にはキッパリ反対する態度を貫いているということです。 この点で,4年前の財政健全化計画を許さないという公約を守って唯一奮闘してきた政党が日本共産党です。 その結果,水道料金の値上げを食い止めていますし,これはだいたい年間に150億,1世帯あたり3000円ですけれど4年間に1万2000円くらいの負担増を抑えているという結果となっています。 この水道料金の値上げについては,値上げ案を出させないでつぶしました。 実は,値上げを提案したいという説明を水道局が各会派にやったのです。 これこれこういう理由で値上げをしたいと説明するので,わが党は「黒字なのになぜ値上げをするのだ」ということを本会議でも委員会質問でも追及して,それで水道料金の値上げを食い止めてきたのです。 そうしたら公明党の谷口議員は「正式に提案されたことはないのだから,こんなものはまったく共産党のデマだ」とやりました。 吉田議員はとんでもないことだと,水道局がその時に水道料金値上げを検討すると説明をしたではないかと追及しました。 それ以外にも私学助成制度や中小企業の制度融資などを守り抜きました。
−シルバーパスやお年寄りの医療費助成,福祉手当などの施策の廃止が強行される。この点で重大な責任は公約を破って賛成した自民党・公明党と民主党・社民党などにある
しかし残念ながらシルバーパス・お年寄りの医療費の助成・福祉手当・障害者の医療費助成などの切り下げが強行されました。 これは守ると言ってきた自民党や公明党・民主党・社民党の公約違反の責任こそ今後の都議選で審判を受けるべきです。
この点で指摘しておきますと生活者ネットの態度を紹介してほしいという要望がありましたので話しておきます。 シルバーパスの改悪に反対というのは4年前の都議選での生活者ネットの都議の公約でした。 しかし石原都政になってシルバーパスの無料制度の廃止についてネットは賛成しました。 ですから公約違反という点で言えばこの勢力も同じであるということを付け加えておきたいと思います。 わが党は切り下げ反対を貫きましたけれども,反対をしているだけではなくて復活させようといま奮闘しています。◇都民の切実な要求実現でも独自の努力貴重な成果
−乳幼児医療費の無料化,情報公開条例をつくらせムダを省く貴重な成果。三多摩の市民要求実現でも貴重な実績
そして三つ目の大きな流れはどの知事の時代であっても都民の切実な要求実現のためには独自の努力を一貫して貫いて成果をあげてきたことです。 この点で三多摩地域の人たちにとって分かりやすい施策は就学前までの乳幼児医療費無料化の実現です。 この問題は公明党が自分たちの実績と言っているようですが,80年台にわが党が4回の条例提案をおこなったときに,自民党・公明党が毎回反対しました。 しかしくり返し提案するものですから,鈴木都政の終わりの94年1月に東京都として3歳未満児までの無料制度の導入が図られました。 そして97年の都議選でわが党が第2党に躍進すると,それまで沈黙を守ってきた自民党が乳幼児医療費の無料制度の拡充に賛成することを表明するようになりました。 日本共産党の第2党への躍進が大きなばねになって98年4歳未満児まで,2000年度に5歳未満児,そして今年10月から小学校に上がる前までのすべての子供たちが対象に無料制度が拡充されるということになりました。
この点でちょっと新しいことを言っておきますと,99年石原氏が都知事になった年の夏ですけれど,「財政再建推進プラン」が発表され,その中で乳幼児医療助成が見直し対象にあげられていたのですけれど,このときに一番がんばったのは,1名から7名に躍進した三多摩の日本共産党都議であります。 少子化対策と結んで大論戦をやっているのです。 少子化対策について都政は否定できないので,それならばなぜ乳幼児医療費の助成制度を見直し対象にあげるのだ,拡充すべきではないのかと追及しました。 その時に同じ9月議会で公明党が一人だけこの問題を取り上げました。 そういう質問かというと,東京都の側は他の施策の切り下げも検討しているわけです。 他の施策とのバランスもありますと理事者側が答弁をすると,この議員はそのバランス論は大事ですが考慮してほしいという程度で終わっているのです。 それ以上追及しませんでした。 その時わが党の議員団は少子化対策で切り下げるなんてとんでもない,拡充すべきだという大論戦をやって自民党を含めて反対できなくなったのです。 そのためにその年の12月議会ではすべての政党が拡充の態度をとるようになりました。 それが翌年2000年度の5歳未満児,今回の小学校に上がる前までの拡充につながったわけです。 文字通りこれは党都議団の奮闘が都民世論と結んで,とくに新日本婦人の会の運動と結んであげた成果だと言って過言ではないということを言っておきたいと思います。
それ以外にも,ムダを省くという大きな成果をあげました。 たとえば「観光旅行」と言われていた都議会議員の海外視察,これは週刊誌に取り上げられて大問題になりましたけれども,日本共産党は「都財政が危機の時にそんなことをやるべきではない」と主張しまして,わが党が第2党に躍進して以降は,タダの一回も都議は海外視察を行ないませんでした。 使わなかったお金は2億円です。 海外視察を全面否定するつもりはありませんし,ほんとうに必要だったらやればいいのですけれども,これまでは実際問題,物見遊山が少なくなかった。 そんなものはやめなさいということでやめさせました。
それから傑作だったのは情報公開条例を結んだお金の使い方の透明化です。 金額はたいしたことはないのですが,都議が移動するためのハイヤー代というのがあって,これはだいたい年間1億円使われていたのです。 127人の都議で1億円というのはかなりの金額ではないでしょうか。 わが党の都議は使わないのでなおさらです。 ところが情報公開条例によってどの議員がどの時間帯にいくら使ったかと届出をしなければいけなくなったのです。 そうすると,これは明らかに公務ではないということが曜日と時間でわかるのです。 去年の12月段階で1年間に900万円だそうです。 9000万円程度の節約ですが,逆に言えば大義名分のない税金の使い方をいていたのです。 これがやっぱり第2党の力なのです。 これらの実績もあげています。 ですから第2党への前進によってほんとうに大きな成果があげられつつあります。◆高齢者福祉の切り捨て,とくにお年寄りの医療費助成,福祉手当,シルバーパスなどの廃止・切り下げの中止と復活,介護保険の減免などは重要な争点に
そういうなかでわが党が3月議会の中で,切り下げられた福祉を復活しなさい,介護保険の減免をはかりなさいという大論戦を展開しています。 3月14日に行われた木村幹事長の予算特別委員会での論戦は是非とも見ていただきたいと思います。 非常に胸のすく論戦でした。
面白かったのは石原都知事が「お年よりは裕福である」という論を展開したのです。 経済的統計から見れば裕福である,という知ったかぶりをしたのです。 木村都議は,パネルまで用意してのぞみました。 お年寄りのなかでいかに多くの低所得者が比重を占めているか,平均値でとっちゃダメなのだ,ごく一部,7%ぐらいの大金持ちがいて平均をとると実態がわからなくなるので,所得額による分布図を出したのです。 そうしたら石原都知事が答弁不能になりました。 なかなか胸のすく,あの傲慢な石原知事が逃げの一手をうったのです。
それから成果もあげはじめました。 それは介護保険料の利用料の減免です。 去年の12月議会まで絶対にやらないといってきた,それが6割の区市町村の自治体で実施する,そのうえに都民運動が盛り上がる,わが党の都議が正面から追及する。 そういうなかで実際に「実施を検討したい」と踏み込んだ答弁を行ないました。 木村都議に対する答弁で「検討する」と言ったのです。 それで道を開いて,実は利用料の減免制度が実行される可能性が生まれています。 私たちは「保険料と利用料両方を減免せよ,都としてやりなさい,国にもやらせなさい」と要求しています。 そしてお金は増収分があるのだから切り下げたものをもとに戻しなさいという追究もやっています。
今度の都議選で日本共産党が躍進したらこれらの要求が次々に実現できるという可能性をハッキリ示した論戦として貴重であります。◆若干の疑問に答えて
◇福祉切り捨てと大型開発優先の石原都政批判は正当だが,銀行税やディーゼル車規制などの施策も今の都政の施策−その全体像のなかでわが党が果たしてきた役割に照明を当ててこそ,わが党の値打ちが都民の目線で浮き彫りになる。
石原都政というのは福祉切り下げと開発優先の逆立ちした都政であります。 その同じ都政が銀行税とかディーゼル車の規制に踏み出し,横田基地の返還を唱えていることも事実です。 その施策全体の中でのわが党の役割を明らかにしてこそ,党躍進の必要性を浮き彫りにできます。
以上の話のなかから最後に取り組みの留意点として言っておきたいのは,やっぱり我々の奮闘次第で今度の都議会議員選挙・参議院選挙で大いに躍進できる条件は日々広がっているということに確信をもって打って出てほしいというのが第1点です。
2点目は,ほとんどの国民が政党支持を変えてきていて,そういうときだけに私たちの活動が狭くなってはならない,すべての有権者を対象に宣伝戦と組織戦を展開していただきたいのです。
3点目に,党を大きくして後援会を大きくして選挙戦にのぞむことが勝利につながっていく大道だということです。
4点目にそれを担うために支部が主役で単位後援会が主役で,これまでの2倍3倍の奮闘を求める必要があるわけですが,その要は日本共産党の躍進に協力していただける方を2倍3倍に増やすことによって運動量を前進させようということです。
新田孝市議団長を候補者として擁立したこの機会に南多摩選挙区,多摩・稲城からなんとしても日本共産党の都議を誕生させ,参議院選挙の大きな躍進と21世紀の明るい展望を切り拓く先頭にみなさん方っていただきたい。 私たちと委員会も一緒に奮闘する決意を申し上げまして報告にかえたいと思います。 ともにがんばりましょう。