お元気ですか沢田敏彦です No.17


健保本人医療負担 3割へ大幅負担増

−耐えがたい「痛み」に−

 今月11日,政府と与党3党は,サラリーマンなど健康保険本人の医療費負担を現行の2割から3割への引き上げの実施時期を来年4月とすることに合意しました。そして今国会に健康保険法の改悪案を提出するとしています。合意の内容は,(1)健保本人の医療費を3割負担にする (2)薬剤費の一部負担を廃止する (3)中小企業などで働く人が加入する政府管掌健康保険の保険料を年収ベースで0.7%引き上げ,8.2%にするというものです。また,医療保険の加入者の統合・再編を行い医療保険制度そのものを見直す,新しい高齢者医療制度を創設するなど現行医療保険の制度変更を来年4月までにその基本方針を策定するとしています。
 健保本人の医療費負担は1997年に1割から2割に引き上げられたばかりで,この負担増で深刻な受診抑制がおこりました。さらに3割負担を強行すれば,国民への耐えがたい「痛み」になることは必至です。


小泉首相は「改革」と言うけれど…

 今回の医療保険制度改悪案は,いまでさえ重い自己負担で深刻な医療抑制が起きているのに,それに追い討ちをかけるようなものです。負担が重くて,医者にかかるのを我慢している…こういう声が聞こえるなか,早期発見・早期治療が遅れ,重症になってやっと医者にかかるという例が増えています。全国民主商工団体連合会の調べでも,入院当日の死亡が1997年以降,激増しているそうです。
 1997年といえば,当時の橋本内閣が消費税5%への引き上げと年金制度の改悪,そして医療費負担の現行2割への引き上げでもって,総額9兆円の国民負担増を強行した年でした。その時の厚生大臣が小泉首相でした。
 首相は「改革の手を緩めず,断固としてやっていく」と繰り返しますが,改革のための「改革」では浮かばれません。一部報道では,今回の医療制度改悪は内閣支持率急落のなか”なんとか「改革」の姿勢を示さないといけない”との政権延命策の狙いがあったとも言われています。国民に「痛み」だけを強要し,将来の展望すらまともに示せない小泉政権の人気という「メッキ」も剥がれ,「地金」が出てきたのではないでしょうか。支持率の急落は,それを物語っています。


健保本人3割負担で,こんな事例も

【外来】
●高血圧で月2回通院
●虫歯治療で月2回通院

【入院】
●大腸ポリープ切除で入院(2日間)

現 行
3500円
1860円


2万3450円

改悪後
5260円
2790円


3万4790円