お元気ですか沢田敏彦です No.24
住民運動が墓地計画を断念させる
昨年8月,よみうりカントリーゴルフ場の南,坂浜の地に突如として墓地建設計画を知らせる標識が立てられました。予定地は市街化調整区域で三方をゴルフ場に囲まれ,一方が川崎市向原の閑静な住宅地に接する約3万平方メートルの緑豊かな丘陵地です。ここに当初の計画では5300区画もの大規模な墓地を建設しようとする業者が現れたのです。業者の説明では,建設に際し樹木をほぼ伐採し尽くしたうえ,丘陵を掘削して平坦にする。搬出土砂は10トントラックで約6千万台分(4万立方メートル)にもなる大規模開発です。この工事に伴う周辺地域への影響は甚大です。また仮に建設されても,その後の墓苑経営も心配されています。隣接する向原住民のみなさんはいち早く立ち上り,向原墓苑対策協議会を結成,事業者はもちろん関係官庁ともねばり強く交渉を重ね,ついに墓地計画を断念させるに至りました。
日本共産党稲城市議団は,無謀な開発行為を告発し住民のくらしと豊かな自然環境を守る立場から,当初の段階から協議会のみなさんの運動を励ましてきました。私も所管する建設環境委員として,現地での事業者説明会をはじめ川崎市役所や都庁にも出向き,運動に参加してまいりました。
昨年12月,協議会のみなさんから提出された「川崎市に隣接する東京都稲城市内での墓苑計画に対し許可権限の慎重な行使を都当局に働きかけることを求める陳情」の審議にあたって,事業者説明会での汚水を合併浄化槽で自区内処理(地下浸透)する計画であることから,私はその規模や処理方法から問題発生の可能性を直感し,平尾をはじめ,細山,金程,千代ケ丘など周辺地域で飲用水としても利用されている井戸水の水質検査など独自に調査。これをもとに汚水処理計画のずさんを指摘しました。傍聴されていた協議会のみなさんも再調査,保健所に対し監督強化を要請するなど,その後の運動に弾みをつけました。こうしたとりくみの結果,とうとう開発業者は南多摩保健所に墓地計画の取り下げを願い出ました。先日,協議会関係者から「業者に計画を断念させるきっかけと材料を私たちに与えてくれた」とお礼の電話がありました。
また,同じく陳情を受けた川崎市では,市長名で都知事に対し働きかけたのと比べ,建設部長名で南多摩保健所と東部建築事務所への要請にとどまった稲城市の姿勢は残念です。